レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

第三弾「髪を切るしかない」

2009-03-21 18:26:59 | 小説
第三弾「髪を切るしかない」

 「じゃんけんぽん」
 「あー、負けちゃった」
 「じゃあ、行くよ」
 「だめー、一人にしないで」
サヤがたまおの腕をつかんで放さない。
 「じゃんけんだ負けただろう」 
 「そうだ」
 「それに、他にはもう誰もいないから、
殺されることはないよ」
 「いやー、
こんなところに隠し扉があったんだから、
殺人鬼が別にいるかもしれないじゃない、
だったら、たまおくん一人で報告に行ってよ」
 「うん、それなら俺はいいけど、
たまお一人で行ってこいよ」
ふうたがすぐ寝返る。
 「ふうた、裏切るなよ、僕はイヤだよ」 
 「うーん」
ふうたは考えて、
 「じゃあ言おう。サヤちゃん2択だよ。
このまま俺たち二人が報告に行くか、
髪を切るかだよ、それ以外は駄目」と
はっきり言う。
 「えー」
 「ふうたの言うとおりだ。
さあ、2分だけ待とう。」
サヤが悩んだ隙に
たまおがサヤの腕をふりほどいて逃げる。
 「あっ、ひどい」
 「さあ、どうする」
 「僕だったらなあ。髪切るなあ。
サヤちゃん顔立ちがいいから
ショートカット似合おうと思うけどな」と
たまおがサヤをおだてる。
 「そうかしら。じゃあ、たまおくん、
ここで、うまく髪揃えてくれる」
サヤがその気になりだした。
 「いいとも。」というと、
たまおはキッチンにあるはさみを持ってきた。
 「よーし、決めちゃえ」
 「わかったわ。ばっさりやってよ」
サヤも覚悟を決めた。
 「あー、ちょっと切りすぎた」
 「助かった、うまく揃えてよ」
 「たまおは下手だから、俺がやるよ」
 「よし、新美少女誕生だ。」
 「本当?」
 「うーん、いいんじゃないかなあ」
 「とりあえず、
みんな心配してると思うから早く戻るぞ」
(続く) 



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