レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新サクラナ外伝第2章「ユリカのいない部屋」

2010-09-16 00:12:10 | 小説
新サクラナ外伝第2章「ユリカのいない部屋」

 第一話は下記から始まります。
 
 新「サクラナ外伝」「プロローグ」

 店が終わり、
 サクラナたち4人が
マンションに戻ってインターフォンを押すと、
 いつもすぐ返事をするはずのユリカの声は
聞こえなかった。
 「トイレだすかな?」
 「鍵すぐでる?」
 「僕のポッケにあるだすよ。
 これだすな。
 僕が鍵を開けるだすから」
 あおむがポケットから鍵をすぐ取りだし、
 マンションの部屋の鍵を開けると、
 部屋の中は真っ暗だった。
 「あららあ?
 ユリカがいないみたいだすなあ」
 「どうしたのかしら?」
 「あほ?」
 「とにかく、中に入らないとね」


 電気をつけて、
 あおむたち4人が部屋の中に入ると、
 テーブルの上に、

 
 ごめんなさい。
 あおくんの携帯の留守電にも入れたんですが、
 なんか体調が悪くて
しばらく夕ご飯作れそうもありません。
 本当にごめんなさい。
  
               ユリカ
 
と手書きのメモが置いてあった。
 「あおくん、
 留守電聞かなかったの?」
 「電源切ったままだすたからな。
 それに今日はみんな一緒にいたんで、
すっかり携帯見るの忘れてただすよ」
 あおむは笑いながら、頭を掻いた。
 「でも、
 昼間はあんなに元気そうだったのにねえ」
 タマキが首を傾げる。
 サクラナが喉が渇いたので、冷蔵庫を開けると、
 中に今日の分の食材
と思われるものが入っているのを見つけた。
 「あらあ。
 ユリカさん、
 せっかく
今日の食材まで買ってきてくれたみたいなのに。
 頭痛でもしたのかしら」
 「もしかしたら、
 ユリカさんには持病があるのかもね」
 サクラナの言葉に、
 タマキはユリカのメモにあるとおり、
 ユリカの体調がすぐれないものだ
とそのときは思ったのだった。
(続く)


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