第??弾「ミケーレの蒼き仮面」第二章20
第一章第一話は下記から始まります。 新「ミケーレの蒼き仮面」
アニー、
パティ、
そして、
肺女は夜が来るのを待った。
日没と同時に、
「不細工だから、
本当はイヤだったんだけど、
柿女ほどじゃないでしょう」
と、
肺女は言った。
二人が声の方を見ると、
肺女は、
いつのまにか、
老婆の姿から、
肺のような形をした二つの羽の下に、
小さな頭と小さな足が4本生えた姿に変わっていた。
「何か違うなあ?」
と、
パティはそう言いながらも、
「どこにつかまればいいの」
と、
肺女に訊いた。
「ほら、羽の間に入りなよ。
穴があるでしょう。
そこなら、
万一、
弾が飛んできても、
大丈夫だから」
「でも、下見えるの?」
「入ってごらんよ」
肺女にそう言われて、
パティもアニーも、
肺女の変な形の羽に開いている穴に入った。
「ゴムみたいなんだねえ。
それに透けてるんだねえ」
パティはそう言った。
「でも、撃たれて大丈夫なのかな」
アニーがそう言うと、
「あたしの身体は大丈夫さ。
さあ、飛ぶからね」
肺女はそう言うと、
変な羽をパタパタさせて、
空に舞い上がった。
「凄いねえ!」
「ああ」
肺女は真っ直ぐ上に上がると、
かなり遠くに見える明かりの方に向かって
飛んで行った。
(続く)
第一章第一話は下記から始まります。 新「ミケーレの蒼き仮面」
アニー、
パティ、
そして、
肺女は夜が来るのを待った。
日没と同時に、
「不細工だから、
本当はイヤだったんだけど、
柿女ほどじゃないでしょう」
と、
肺女は言った。
二人が声の方を見ると、
肺女は、
いつのまにか、
老婆の姿から、
肺のような形をした二つの羽の下に、
小さな頭と小さな足が4本生えた姿に変わっていた。
「何か違うなあ?」
と、
パティはそう言いながらも、
「どこにつかまればいいの」
と、
肺女に訊いた。
「ほら、羽の間に入りなよ。
穴があるでしょう。
そこなら、
万一、
弾が飛んできても、
大丈夫だから」
「でも、下見えるの?」
「入ってごらんよ」
肺女にそう言われて、
パティもアニーも、
肺女の変な形の羽に開いている穴に入った。
「ゴムみたいなんだねえ。
それに透けてるんだねえ」
パティはそう言った。
「でも、撃たれて大丈夫なのかな」
アニーがそう言うと、
「あたしの身体は大丈夫さ。
さあ、飛ぶからね」
肺女はそう言うと、
変な羽をパタパタさせて、
空に舞い上がった。
「凄いねえ!」
「ああ」
肺女は真っ直ぐ上に上がると、
かなり遠くに見える明かりの方に向かって
飛んで行った。
(続く)