新「ミケーレの蒼き仮面」第四章４９

新「ミケーレの蒼き仮面」第四章４９


　カマキリ鳥がそう言うと、
　亀男たちはその言葉の意図がすぐわかったように近づき合うと、
　あっと言う間に老婆の姿をした妖精そっくりの姿に変身し
土下座状態のまま頭を何度も上げ下げしてペコペコしている国王らしき男に
何か話しかけたのだった。
　すると、
　土下座していた男は、
　今度は頭を伏せたまま、
　ウトーたちにはまったく理解できない言葉を蚊の泣くような声で発したのだった。
　その言葉を聞いた、
　合体して老婆姿に変身したカマキリ鳥たちはまたその男に話しかけ、
　同じように男が答えるというやりとりが何回か続いたのだった。



　そうして、
　カマキリ鳥たちが合体した老婆が、
　アニーたちに向かって、
　「えー、
　我々が通訳して話した今のやりとりの結果をまとめますと、
　まず、
　彼がこの国の王、
　アホンダーラ２世です。
　それで、
　何故、こうしてペコペコ謝っているかと申しますと、
　彼は国王の仕事を怠け女遊びに耽っていたらしいのですが、
　昨夜、アニー様やウトー様と同じような仮面姿の背の高い人間が一人、
夢に現れ、

　あまり怠けてばかりいると天罰を与えるからな、

と警告されたらしいので、
　その夢が正夢になったと思って、
　ひたすら土下座して謝って許しを乞うたということらしいのです」
と話したのだった。

（続く）