レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

第14弾レイジーブラザース「便箋と人首輪2」

2009-08-19 23:11:29 | 小説
第14弾レイジーブラザース「便箋と人首輪2」

 「ここで私が隠れて待っていましょうか?」
 「狭いですけど、
まず、ドアを閉めて」
 もとこはそういうと、
コワコワクエーの部屋のドアを閉めた。
 「ジュウロウ先生は
父の椅子にでも腰をおかけください。
 お付きの方は適当に」
 「はあ」
 「それにしても、
狭苦しい部屋ですなあ」
 「小説を書くには充分ですわ。
 それに、変な像と変な人形がなくなったので、
少しは広くなりましたわよ」
 「変な?」
 「ええ」
 「ゴホン」
 ジュウロウはわざとセキをすると、
マスターに余計なことを言うなと合図をする。
 「こうしてお嬢様を間近で見ると、
ちょっと眩しいですなあ」
 「あらー、そんなに」
 ジュウロウが話しをそらすように
適当なことを言うと、
 もとこはすごく嬉しそうな顔になる。
 「たしかに、眩しすぎますなあ」
 「あら、お付きの方もお上手」
 マスターの言葉に
もとこはますます機嫌がよくなる。
 「で、この次はのう」
 「やっぱり、
私の出番ですかねえ」
 「でも、この部屋、
お手洗いも何にもないんですわよ」
 「マスター我慢できるかのう」
 「やるだけやって見ましょうか?」
 ジュウロウともとこは、
 狭苦しい部屋で立ったままのマスターの方を見た。

 「おっさん、
何でわかったんだよ」
 「インチキしただすなあ?」
 「そうだぞ」
 「この本のここ見てごらん!」
 カイミヤマが
自慢げに本のあるページを指さすと、
 双子が永久が覗き込む。
 「デザイン?カイミヤマ?」
 「おー、そういうことだすか?」
 「何だよ、そういうことって」
 「永久バカだな。
 このおっさんが
この趣味の悪い絵を書いたんだよ」
 「趣味悪だすなあ」
 「何だあ。おっさんの仕業かあ」
 「し、仕業あーー」
 双子と永久は、
 その表紙などを見て、
 かえって、
軽蔑したかのような視線をカイミヤマに送った。
(続く) 


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