レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」79及び80

2012-07-26 09:02:06 | 小説

偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」79及び80

 
 「はあ?」
 「いえ、豆野は教授のことを相当バカにしていたものですから、
多分、そうじゃないかと」
 「そうですか?
 じゃあ、ちょっとお待ちを」
 玉置はコビタに言われ、携帯電話をまたいじり始めた。
 「ルーピーとかもあるかもな」
 「あー、ありえるな」
 「ちょっと、順番に探してますからなかった話してください」
 「すいません」
 「失礼しました」
 「あっ! ありましたよ。
 ポッポ!
 かけてみましょう!」
と言って、
 玉置が電話をかけると、
 近くで携帯の着信音が鳴ったのだった。
 「まさか...」
 「コビタのか?」
 「出ないでいいのか?」
 「クソー、豆野の奴...」
 「コビタさんの電話でしたら、出なくて結構です」
 豆野の携帯にポッポとして登録されていたのは
コビタの携帯電話番号等であった。
 愛田はこういう事態なのに、
 笑いそうになったが、
 玉置の方は、
 表情を変えず、
 「では、ポッポも違うようですね。 
 この様子だと探すのに時間がかかりそうですので、
 お手数ですが、
 直接、教授にお電話いただき豆野さんの携帯に
すぐ連絡するようにお電話していただけないでしょうか?」
と、
 不愉快そうに豆野の携帯電話を見つめているコビタではなく、
 愛田に向かって言ったのだった。
 「豆野が死んだことは伏せてですよね」
 「えー、一応」
 「わかりました」
 愛田は念のため玉置に確認してから、教授に電話した。
 しかし、
 教授が電話に出なかったので、
 「愛田でございます。
 恐縮ですが、
 豆野宛お電話いただけないでしょうか?
 電話番号はご存じかと思いますので、よろしくお願いします」
と、
 留守電メッセージを愛田は残した。
 「電話に出られませんか?
 なら、しょうがないですな。
 では、豆野さんと懇意だった他の助手の方は誰でしょう。
 できれば、豆野さんの女性関係についてまでご存じの方がよろしいのですが」
と、
 玉置が言うと、
 「豆野は変わり者でしたから、懇意というほどの助手はいませんが、
 豆野が可愛らしい女性と歩いていたところ
を目撃した近田という助手がいますので彼でもよろしいでしょうか?」
 「ああ、それは結構ですね。
 お近くにいらっしゃるんですか?」
 「彼なら多分。
 では、
 あー、その前に、
 豆野が殺されたことを話してもよろしいですか?」
 「ええ、もちろん。
 ですからお願いします」
 そして、
 愛田は今度は近田という助手に電話をしたのだった。
(続く)



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