レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「犯行時間」

2008-12-03 21:47:47 | 小説
「犯行時間」

 「武器はあるか」といつきが確認すると、
「スコップ3と鍬1、このスコップは
キタジマさんの分ですけど」
と木太郎が答える。
 「あの3人なら、全員ぐるでも
あおむが後ろに隠れているだけでも勝てるよな」
いつきは推理は途中で急に戦闘対戦に入ってしまった。
 「あの、僕はこう見えても、剣道は2段だす。
ただ、恐がりなんで、喧嘩は苦手だす」
とあおむが言う。
 「オタク、ホラ吹くな。
びびって隠れてたじゃないか」
と木太郎が言うと、
 「本当だすよ。」
と言って、木太郎の手を捻る。
 「いてて、折れる。わかった。悪かった。
勘弁してくれ。いてて。ごめん。いてて」
と木太郎が情けなく言う。
 「それならいいだす。人は見かけによらないだすよ」
あおむがにやりと笑う。
 「あはは。悪い、悪い、今度は俺が、話しをそらした。
でも、あおむが強いというのがわかっただけで、
収穫だ。先に推理を進めよう。
犯人グループを3人まで絞ったのはいいけれど、
何故、オタクの言う悪魔は4人を殺した時点で、
祝杯をあげたんだろう。
また、残りの二人はどうして見逃されたんだろう。
そして、どこへ消えたんだろうか?
さらに、太郎とオチタはいつどこから、
この屋敷に入ってきたんだろう。
また、太郎とオチタは何故殺されたんだろう。」
といつきが次々と疑問を投げかける。
 「んじゃあ、もういちど、殺人劇のあたりを
話しますだす。
僕は、最初、風呂に入って、
しばらくして、いきなり、後ろから
頭を湯に突っ込まれて、死んだふりをしてから、
しばらくおとなしくしてますた。
そして、人の気配が消えてから、多分、
お昼前まで、うーん、もっと早い時間だすかな、
時間はよくわからないだす。
とにかく熱くなるまで、露天風呂と更衣室を行ったり、
来たりしてますた。
そうだすな。おじいさんと木太郎さんが来たくらいだすな。
その後、リビングの様子を伺ったら、
誰もいなかったので、そっと2階に行きました。
そうしたら、鍵のかかってない部屋があったので、
覗いたら、誰もいなかったので、入りました。
勝手で悪かっただすが、
着ていた服が臭かったのと、
格好いい服があったので、
それに着替えて、また、そっとリビングに戻りました。
すると、2階から足音がしたんで怖くなり、
あそこに隠れました。
そうすたら、4人が集合し、先ほど話したとおり、
4人が2階に行くことになって、
また、1階におりてきて、
おばさんを除く3人が次々にどこかに向かう途中で
悲鳴がして、また、おばさんが叫んでいるうちに、
急にどたばたして、
二人の悪魔が2階に上がっていったんだす。
だすから、僕が2階で着替え終え、
あそこに隠れた間にオチタいや太郎と
オチタは地下から1階に上がり、
1階ののどこかに隠れていたと思いますだす。
もちろん、露天風呂以外に地下から
1階への入り口があれば別だすが」
とあおむが言う。
 「その服、多分永久のだぞ、俺たちは
そんな小綺麗な服持ってない。
オタクが2階に行ったときには、
やはり、永久はいなかったんだな。それに」
と木太郎がずれたような話しをしかけると、
 「さっき、そのことはあおむが
説明してたじゃないか」
といつきが言うと、
 「いや、そうじゃなくて、2階からタヨウだっけ、
が、降りてきたときには、
もう永久はもうその時点部屋から出ていて、
逆に、太郎とオチタは
あおむが
2階の永久の部屋に入った後くらいで
多分管理人室かキッチンか露天風呂の更衣室あたりに
隠れていたんだということになるが、
それはおかしいということを言いたかったんだよ。
話しは最後まで聞けよ」
と木太郎はいつきに言い返す。
「悪い。木太郎は人の話を聞いてないことが多いんで」
と言ったとき、木太郎はいつきの頭をはたく。
「ごめん。話しを続けてくれ」
「いいか。あおむ、オタク自分の話で
よく合ってないことに気づかないか」
「うーん、わかりません。すんません」
あおむが頭を下げる。
「いいか、さっきあおむがまとめて話してくれたとき、
朝タヨウが降りてきたといったよな。
たしか、集合時間は7時だとも言ってたよな。
でも、ついさっきの話しだと昼前とか
熱い時間だとも、時間はわからないともいったよな。」
と木太郎が言うと、あおむは頷く。
 「しかし、露天風呂の扉は朝7時くらいの
時間じゃ開くはずはないんだ。
もっと、熱くならないと開かないんだ。
だから、あおむの話しが本当なら、
地下から1階への入り口が別にあることになる」
と木太郎が言う。
 「そうともいえないぞ。」
今度はいつきが言う。
 「あおむの言っていることが
間違っている可能性もあるが」
といつきが言うと、
「僕は嘘を言ってないだす」
とあおむが口を挟むと、
「最後まで話しを聞けよ。時間だよ。時間」
いつきはそう言うと、
自分だけ気づいたことに自信を持ったのか、
にやりと笑う。
(続く)




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