レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新本編「キモ男3人衆、イケメン屋敷の謎」「ダミー木太郎?」

2014-05-25 00:38:18 | 小説

新本編「キモ男3人衆、イケメン屋敷の謎」「ダミー木太郎?」



 「たしかに、
 太郎が僕を殺すならわかるけど、
 ダミーだとわかりながら、
 殺すのは少し変ですね」
 木太郎も、
 ようやく不自然さに気づいた。
 「だとするじゃなあ。
 殺されたあの水死体は
本当はおぬしが探したダミーではないんじゃないのかのう?
 おぬしじゃわからぬのか。
 そのダミーと会ったことはあるんじゃろ」
 キタジマはそう問う。
 「いえ、野郎という奴が探したので僕は会ってません。
 あの死体がダミーじゃないとすると、
 僕に似た奴がもう一人いたということですか」
 「そうなるのう」
 「おぬしの特徴は、
 とにかく不細工、
 鼻の穴が大きくハナクソが目立つ、
 中肉中背、
 今は丸坊主だが、
 昔は髪がぼうぼう、
 鼻をひくひくさせる、
 すぐ股間を掻く、
といったところだが、
 股間を掻く以外はキモい奴を探して行けば、
 結構いそうじゃがな」
 キタジマは木太郎をボロクソに言う。
 木太郎は木太郎で、
 「うーん、そう言われれば」
と呟いて鼻をほじる。
 「それでじゃ、
 太郎やその野郎とかいうのは、
おぬしが丸坊主にされたことは知っているのか」
と、
 キタジマが鋭い質問をする。
 木太郎はしばらく沈黙するが、
 「ダミーはともかく太郎と野郎は知っている可能性はあると思います。
 ですから、屋敷に入らず逃げてきたんです」
と答える。
 「何故じゃ?
 太郎と野郎が何故おぬしが丸坊主なのを知っている可能性があるのじゃ」
 キタジマの言葉に木太郎は黙り込む。 そして、
 「太郎がこの地下室を自由に移動できるとしたら、
 キタジマさんと一緒にみたディスプレイ室に行って、
 僕が丸坊主になったことはとうにわかっているはずだからです。
 盗聴もしていたようですし」
と言ってから、
 木太郎は急に口ごもる。
 「ということは、
 野郎というのが、
 あのダミーもどきを殺したとしたら、 逆に、
 野郎はおぬしが坊主になったのを知らない、
 つまり、
 この地下にもいなかったことをオヌシも認めるわけじゃな。
 ははは」
と、
 キタジマは何故か笑ったあと、
 「で、疑問なんじゃがな。
 何故、おぬしは、その野郎とかいう人物の正体を秘密にするんじゃ」
 木太郎はキタジマの質問に答えない。 「ワシから言ってやろう、
 野郎はワシも知っている人物なんじゃろう。
 図星じゃな」
 キタジマはにやりと笑う。
 「そこまではいいとして、太郎とダミーはどこにいるのかのう?」

(続く)



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