レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

カミサン伝説17「復活の像編3」

2009-04-17 17:22:55 | 小説
カミサン伝説17「復活の像編3」

 ノンタは自宅に戻ると、
まだ27才にして何者かに
この自宅で後頭部を殴られて
殺されたタケノの遺体の前に座った。
 警察は今のところ、
現金や貴重品類がなくなっていたので、
空き巣の仕業ではないかとの見解であるが、
ノンタは顔見知りの犯罪ではないかと思っていた。
 理由はタケノは用心深く、
家に二人でいても一人でいても
必ず鍵を閉めるクセがあったからだ。
 警察の調べでは、玄関の鍵は開いていたとのことで、
警察の見解はたまたまその日は鍵を閉め忘れたとのであったが、
ノンタにはとても信じられなかった。
 遺体にかかっている白い布をとる、
幸い後頭部を一回殴られて即死したようだったので、
顔はまるで生きているようにきれいだった。
 ノンタは老人から借りた像を布で磨くと、
カミサン、カミサン、カミサンと
像に向かって三回唱えた後、
サチウスタケノ
が生き返りますようにと祈った。
 もちろん、最初の祈りなので、
彼女が生き返ることはなかった。
 その日も冬日で寒かったが、
ノンタは遺体が傷まないように暖房を入れず、
自分の体温が移らない程度の距離に寝て、
朝を迎えた。
 ノンタは朝になると、
また、老人から借りた像を布で磨くと、
カミサン、カミサン、カミサンと
像に向かって三回唱えた後、
サチウスタケノ
が生き返りますようにと祈った。
 そして、ノンタはひたすら待った。
時計が正午を指す。
 ノンタは少しベタついた手で老人から借りた像を布で磨くと、
カミサン、カミサン、カミサンと
像に向かって三回唱えた後、
サチウスタケノ
が生き返りますようにと祈った。
(続く) 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。