レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

第三弾リメイク「自己紹介1」

2009-04-17 18:23:49 | 小説
第三弾リメイク「自己紹介1」

 夕刻の集合場所の教室には生徒が全員揃っていた。
 集合時間ぴったりに黒縁眼鏡をかけた
もとめが黒いロングドレスを着て現れた。
 「起立」と誰かが声をかけると
 「授業じゃないんだからいいわよ」と
 もとめは優しく言う。
入ってきたときのルックスと
やさしく柔らかな声の感じにギャップがある。
 「はじめまして。黒井もとめよ。
カミサンって怖い感じがあるけど、
楽しく研究して、
是非、六月のコンクールでは優勝しましょう。
で、早速だから、簡単に自己紹介しましょう。
じゃあ、私が名前を呼ぶので、
そのときだけ立って自己紹介ね。
本当、簡単でいいわよ。
来週もう合宿だからすぐに仲良くなれるわ。
では、まず、観月ふうたくん」
 上の前歯が抜けて、
マッシュルームのような髪に小さな目、
上を向いた鼻の穴は大きく、ややメタボで、
いかにもキモ男という感じのふうたが挨拶する。
 「三組で、みなさんも知っているとおり、
13代目キモ男三人衆のひとり、ふうたです。
パソコンのことなら任せてください。よろしく」
 「的確な自己紹介でしたね。ふうたくん。
よろしく。では、鈴木ケンタくんお願いね」
 2メートル近い、筋肉隆々の大男で、
スキンヘッドに見えるがよく見ると毛は生えている。
身体に負けず顔も目も鼻も口も
大きく妖怪のような強面のケンタが挨拶する。
 「同じく3組で
13代目キモ男三人衆の頭の鈴木ケンタだ。
喧嘩なら先輩にも負けないな。
柔道は2段。勉強は嫌いで成績はだめだが、
頭は悪くないぞ。用心棒代わりにもなるので、
よろしくな」
 「うん。強そうで頼りになりそうね。
健太くん、でも、喧嘩は駄目よ」と言うと笑いが起こる。
 「では、猿面賢明くんお願い」
 猿面という名字に似合わない。
目鼻立ちが整って、
ホリの深い顔をした180センチくらいの背の高い、
好青年タイプの賢明が挨拶する。
 「えー、1組の猿面賢明です。
変な名字ですので、一度聞いたら忘れないと思います。
よろしく」
 「あら、ずいぶん簡単ね。
確か、賢明くんはその名のとおり、
学年1の秀才でしょう。
じゃあ、美風永久くん、お願い」
 オンシラーズ高校一のイケメン永久の登場である。
金髪に近い天然パーマの栗毛の髪に甘く可愛い顔で、
誰がみても美少年と言った感じである。
 ただ、背がやや低く、
痩せているので賢明の後に登場すると少し貧弱に見える。
 「2組の美風永久です。ゲーム好きです。
特技はそれくらいです。よろしくお願いします」
 「噂の永久くんね。女装したら、女の子にも見えるわ。」と
 もとめが言うと笑いが起こるが永久はイヤな顔をしたので、
 「冗談よ。じゃあ、大空たまおくんお願いね」
 チンパンジーのような顔に、
7:3分けの髪がアンバランスで、
小さく痩せていて
さすが13代目という感じの大空たまおが
腹を掻きながら登場する。
 「三組で同じく一三代目の大空たまおだす。
変な言葉遊びをやっていたうちにこういう話し方になっただすが、
合宿までには直すだすよ。
別に方言じゃないだすからな。
これでも剣道二段で、パソコンも勉強もできるだすよ。
人はみかけによらんだすよ。よろだす」
 「うん。面白い自己紹介ね。
それで、ケンタくんとどっちが強いのかなあ」
 ともとめが訊くと
 「俺だ」
 「僕だす」
 ケンタとたまおが同時に言ったので笑いがおこる。
 「冗談よ。本当に喧嘩しちゃだめよ」
(続く)


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