レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

第??弾「サルーラの蒼き仮面」59

2009-09-17 22:00:55 | 小説
第??弾「サルーラの蒼き仮面」59

 「おまえら、やめとけって」
 サギーはウトーとアニーを見る。
 「そうだよ。
 あたしらだって、
あんまり見せたくないからねえ。
 優しそうなおチビちゃんだって、
今のあたしならイヤじゃないだろう」
 奇妙な老婆の一人はウトーの方を見る。
 「うん。おばあさんは嫌いじゃないよ。
 でも、見てみたいなあ」
 ウトーはまだそんなことを言う。
 「チビちゃん、やめときな。
 あたしのことは正直恐いんだろう?」
 今度は肺女が言うと、
ウトーは首を横に振る。
 「本当は
最初はちょっとだけ恐かったけどね。
 でも、今は大丈夫!
 それより、
そのぶちぶちに触ってみたいなあ」
 「やだねえ。このおチビちゃん。
 これは全部鼻だよ。鼻!」
 「鼻?変なかっこうの鼻だね。
 それに、
なんでそんなにたくさんあるの?」
 「あたしはこの森の妖精!
 悪いやつが来ないか、
この鼻で様子をうかがってるんだよ!」
 「妖精!
 妖精って小さくて可愛いじゃないの?」
 「それは人間が勝手に作った話さ。
 あたしたちはみなこの森の妖精さ。
 うーん。
 あんたたち、この子無邪気だから、
やっぱり隠れた方がいいよ」
 肺女は奇妙な老婆にそう言った。
(続く)


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