レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新本編リメイク「ミカエルの数と謎の行動」

2015-06-04 00:41:48 | 小説

新本編リメイク「ミカエルの数と謎の行動」


 「ああ、そういうことか。
 ミカエルはキタジマさんが乗ってきた車で逃走したんだから、
 車のトランクかどこかに、
 屋敷の外にあった倉庫から踏み台になるようなもの
を持ち出して入れておけば、さっきの仮面だって一人でもかけられるからな。
 ミカエルがまだ二人以上いる
と決まったわけじゃなかったわけだな」
 エイタも木太郎に言われて
 今までの小細工のような罠がひとりでも細工可能なことなどに気づいたのだった。
 「これで、ここにいる全員。
 残ったミカエル、
 つまり、
 真犯人が一人だけかもしれない
ということはわかったよな。
 俺は、
 今木太郎に言われたとおり、
 何故、俺たちがここまで逃げかけているのに、
 ミカエルがあんな小細工をしたり、
 ミカエルが二人以上いるよう思わせようとしているのか、
 いまだにその理由がわからないんだ。
 ここまでくれば、車で逃走すれば済むだけの話しだからな。
 あおむもそうだろ」
 いつきはそこまで話すと、
 あおむの方を見る。
 「そのとおりだす。
 ミカエルの行動は僕には理解不能なんだすよ。
 逃げるなら、早く逃げればいいだすし、
 僕たちを殺したいなら、もっと前に殺すことはできたんだすから。
 そこがどうしてもわからないんだす。
 僕は、
 最初、
 僕たちの中でひとりだけ、
 ミカエルが殺し忘れた忘れたか、
 殺すべきだった、
と、
 僕たち4人が屋敷から出てからミカエルが心変わりしたのか
とも考えたんだすが、
 それも、そうする理由がわからないんだすよ」
 あおむは、
 いつきとは少し違うことまで考えていたようだが、
 やはり、考えに行き詰まっているようだった。
 すると、
 木太郎が、
 「殺し忘れ? 
 だったら、
 もし、俺がミカエルだったら全員殺すけどな。
 でも、そんな気配はまったくないよな」
と呟くように言ったのだった。

(続く)



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