サクラナ外伝フォー「あほカレー２」

サクラナ外伝フォー「あほカレー２」


  「変わった、おじさん、よくわかったね。
　だけど、シチューほどじゃないよ」と、
　ケンタという幼児が即答すると、
　ウメナが黙って、あおむの方を指差したので、
　幼児が勘違いしたのか、
　「変わった、おじさんもダメなの？」
と訊いた。　
　すると、
　「僕のあほカレーはイケるだすよ。
　今度、試してみるだすかな。
　ウメナも大好物なんだすよ」
と、
　あおむが言うと、
　「あほカレー？」
とだけ幼児が首を傾げながら言うと、
　寿司屋の大将が、
　「悪いなあ。あおちゃん。
　散髪だけじゃなく、
　そっちも頼めるかい？」
と真顔で言い出すと、
　幼児の母親が、
　「あおむさん、多分、無理だと思いますよ」
と言いかけたところで、
　幼児が、
　「かあちゃん、僕、変わったおじさんのあほカレー食べてみたいな」
と言いだしたのだった。

（続く）