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新人野手の当たり年

2016年04月19日 | 春ネタ

2016年は新人野手の当たり年だ。阪神のドラフト1位ルーキー・高山俊外野手(22)=明大=が1番打者として猛虎打線をけん引すれば、楽天同3位・茂木栄五郎内野手(22)=早大=もレギュラーを獲得しパ・リーグ首位を走るチームの原動力となっている。過去の新人王では圧倒的に投手が多い。一方の野手は、セでは2010年の巨人・長野久義外野手、パでは1998年の小関竜也外野手(現巨人2軍外野守備走塁コーチ)を最後に17年も受賞者が出ていない。今季は歴史の変わり目となるか。 (宮脇広久)

 1950年に創設された新人王では、昨季までの両リーグの歴代受賞者は計122人(該当者なしが10度)。そのうち投手は83人。野手39人(捕手2人、内野手24人、外野手13人)の倍以上にのぼる。

 夕刊フジ評論家で、プロ1年目の1972年にヤクルトで7勝5敗、いきなり最優秀防御率(2・08)のタイトルを獲得しセ新人王にも輝いた安田猛氏は、要因をこう解説する。

 「新人投手が年間で規定投球回数(143=チーム試合数)を突破するのは、先発ローテ入りさえできれば比較的に容易。昨季の横浜DeNA・山崎康のように抑えや中継ぎで活躍するケースもある。新人野手が規定打席(443=チーム試合数×3・1)に達するには、ほぼフル出場が必要で極めて難しい。いずれも新人王の絶対条件ではないが目安になるから」

 ところが今季は様相が違う。高山は全15試合に先発で1番を務め、最近8試合で連続安打中。打率・296、1本塁打、7打点でチームの開幕ダッシュに貢献した(成績は11日現在、以下同)。

 「高山は高田繁さん(現DeNA・GM)を抜く東京六大学リーグ新記録の通算131安打を放った、ケタ違いの実力者。とはいえ新人や実績のない若手を開幕からレギュラーに抜擢している金本監督の度胸も見逃せない」(安田氏)

 DeNAの同4位・戸柱(NTT西日本)も、レギュラー捕手として起用されている。

 パでは、楽天の同1位で開幕1軍を射止め代走、守備固めで出場しているオコエ(関東一高)に注目が集まりがちだが、結果を残しているのは同3位・茂木だ。

 全13試合に遊撃手で先発出場し、打率・280。10日・日本ハム戦(コボスタ宮城)では“二刀流”大谷から値千金の決勝適時打、チームは1-0で勝ち切った。

 早大の大先輩である安田氏は「大学1年時からみているが、練習に取り組む姿勢から闘志満々で素晴らしい。シーズン打率2割8分を打てる技術もある」と絶賛する。

 また、フルスイングが持ち味のオリックスの同1位外野手・吉田正(青学大)も全12試合に1番で先発起用されている。

 対照的にパッとしないのが投手だ。DeNAの左腕・今永(駒大)、ヤクルト・原樹(東洋大)、巨人・桜井(立命大)の“ドラフト1位トリオ”が開幕ローテ入りを果たしたが、いずれも勝ち星なし。

 現時点で新人投手の勝利は、広島の同2位・横山(NTT東日本)が先発した3月30日・中日戦(ナゴヤドーム)であげた1勝と、同6位・オスカル(ホンダ)が中継ぎで手にした1勝だけだ。

 ちなみに新人王資格は、5年目以内で前年まで通算投球回数30イニング以内の投手、通算60打席以内の野手にもあり、阪神3年目・横田、巨人2年目・岡本らが該当する。今季は新人王野手の誕生の匂いがプンプンする。



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