(一部ネタバレがありますことをご了承ください)
三浦友和主演の映画「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」を観た。さほど興味はなかったが、舞台となっている富山の友人から、「ぜひ夫婦で観て」と勧められたのだ。
残念ながら、夫は乗り気でなかったので、一人淋しく観に行った。観客はほとんどが熟年夫婦で、一種独特な雰囲気である。さすがに、若い夫婦やわけありカップルはいない。
あらすじはこうだ。
運転士として鉄道会社に勤める滝島は、あと1カ月で定年を迎える。嫁いだ一人娘が出産を控え、おじいちゃんになる日も近い。定年後は、妻と二人で旅行でもして、のんびり暮らすつもりだった。
ところが、妻は夫が定年退職する日を待って、かつての職業・看護師として働く計画を立てていた。夕食後、妻からその件を打ち明けられたとき、彼は「家の中のことがおろそかになる」と断固拒否する。しかし、妻の決意は変わらず、滝島の留守中に荷物をまとめて出て行ってしまう。
夫婦のあり方、職業への敬意などが丁寧に描かれ、随所に笑いをちりばめた見ごたえのある作品だ。
とりわけ気に入ったシーンは、研修中の新人運転士、小田とのやり取りである。
乗客の命を預かっているという自覚が不足している小田は、日常的に滝島から「運転士に向いとらん」とけなされていた。
ある日、滝島の妻が、不意に家に帰ってきた。彼は喜びを隠して話し合いに臨むが、期待通りの返事が得られず、苛立ったあげく「出て行け」と怒鳴ってしまう。妻は、無言で記入ずみの離婚届を手渡し、結婚指輪も返して、あざやかに去っていった。
翌朝、小田が遅刻してくる。滝島が理由を問いただすと、「彼女と別れ話で揉めていまして」と泣きそうな顔で答えた。
滝島は、「こっちは、妻に離婚届を突きつけられても、いつも通り働いているんだぞ! 甘ったれるな!!」とは言わない。ため息をついて、「小田、おまえ、やっぱり運転士に向いとらん」とつぶやくのである。この寡黙さが、昭和の男らしくてよい。
娘役の小池栄子もハマり役である。
滝島は、妻への想いを断ち切れず、離婚届を提出できずにいた。しかし、ある夜、誰もいないはずの家に明かりが灯っている。胸を躍らせて室内に駆け込むと、そこにいたのは臨月を迎えた娘だった。
あの大きな目を輝かせ、「お母さんだと思ったでしょ」と、心のうちを見透かしたようなセリフを吐く。特にファンではなかったが、なんかカッコいいぞと惹きつけられた。
そして、背景に映る立山連峰の美しいこと、美しいこと。稜線の黒い輪郭に、雪化粧した白さが彩られ、切り絵のように見える。一度はこの目で見てみたいものだ。
さて、この夫婦がどうなるかというと……。
今年の漢字「絆」にピッタリの結末に、心が温かくなること間違いなしである。
続きは劇場でお楽しみください。
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
三浦友和主演の映画「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」を観た。さほど興味はなかったが、舞台となっている富山の友人から、「ぜひ夫婦で観て」と勧められたのだ。
残念ながら、夫は乗り気でなかったので、一人淋しく観に行った。観客はほとんどが熟年夫婦で、一種独特な雰囲気である。さすがに、若い夫婦やわけありカップルはいない。
あらすじはこうだ。
運転士として鉄道会社に勤める滝島は、あと1カ月で定年を迎える。嫁いだ一人娘が出産を控え、おじいちゃんになる日も近い。定年後は、妻と二人で旅行でもして、のんびり暮らすつもりだった。
ところが、妻は夫が定年退職する日を待って、かつての職業・看護師として働く計画を立てていた。夕食後、妻からその件を打ち明けられたとき、彼は「家の中のことがおろそかになる」と断固拒否する。しかし、妻の決意は変わらず、滝島の留守中に荷物をまとめて出て行ってしまう。
夫婦のあり方、職業への敬意などが丁寧に描かれ、随所に笑いをちりばめた見ごたえのある作品だ。
とりわけ気に入ったシーンは、研修中の新人運転士、小田とのやり取りである。
乗客の命を預かっているという自覚が不足している小田は、日常的に滝島から「運転士に向いとらん」とけなされていた。
ある日、滝島の妻が、不意に家に帰ってきた。彼は喜びを隠して話し合いに臨むが、期待通りの返事が得られず、苛立ったあげく「出て行け」と怒鳴ってしまう。妻は、無言で記入ずみの離婚届を手渡し、結婚指輪も返して、あざやかに去っていった。
翌朝、小田が遅刻してくる。滝島が理由を問いただすと、「彼女と別れ話で揉めていまして」と泣きそうな顔で答えた。
滝島は、「こっちは、妻に離婚届を突きつけられても、いつも通り働いているんだぞ! 甘ったれるな!!」とは言わない。ため息をついて、「小田、おまえ、やっぱり運転士に向いとらん」とつぶやくのである。この寡黙さが、昭和の男らしくてよい。
娘役の小池栄子もハマり役である。
滝島は、妻への想いを断ち切れず、離婚届を提出できずにいた。しかし、ある夜、誰もいないはずの家に明かりが灯っている。胸を躍らせて室内に駆け込むと、そこにいたのは臨月を迎えた娘だった。
あの大きな目を輝かせ、「お母さんだと思ったでしょ」と、心のうちを見透かしたようなセリフを吐く。特にファンではなかったが、なんかカッコいいぞと惹きつけられた。
そして、背景に映る立山連峰の美しいこと、美しいこと。稜線の黒い輪郭に、雪化粧した白さが彩られ、切り絵のように見える。一度はこの目で見てみたいものだ。
さて、この夫婦がどうなるかというと……。
今年の漢字「絆」にピッタリの結末に、心が温かくなること間違いなしである。
続きは劇場でお楽しみください。
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
嫁と小田が不倫をしてたんだね!?
この映画を薦めた理由の一つに富山県の景色の素晴らしさを観て貰いたかった。ここ数年富山県を舞台にした映画がたくさんあります。実は25年以上前になるかな?NHKの朝ドラにエキストラとして出演した事があります。凛々と…って番組なんですが、その時も雪の立山連邦が綺麗に映し出されて感動したものです。また釣りバカの舞台にも立山連邦が綺麗に撮られてました。
今回、また映画の背景に雄大な立山連邦が映し出されてまたまた感動しました。
映画の本質から外れてますが、富山を少し垣間見て頂けたんじゃないかな(^^)v
先生!近いうちに富山に来て旨いもん食べて行って下さい。平成26年度には北陸新幹線も開通します、是非二人?できて富山を観てって下さい。その時にはそば処くぼ多に立ち寄ってな(笑)待っとるちゃ(^_^)/
やっぱりいつもの味付けも↑
「RAILWAYS」いい映画ですね
あ、早々見てきたわけでは。
土曜午後のNHKラジオで 映画を紹介するコーナーがあるんです。
先日は この映画。
それも、講談ぽく感情たっぷりに語ってくれたので、夫婦して
「・・・見てきたより感動した気がするね」
と語り合ったのでした。
ええ、でも見るつもりです。
嫁という言い方はよくない。
妻と小田がデキていたわけもないよ。
三浦友和は、『流星の絆』では犯人役だったね!
ミキの横からチラ見して、仰天したよ。
でもまあ、どんな役でもできちゃうところが役者だわさ。
ちなみにミキは、大河ドラマの『義経』で頼朝役をやった中井貴一が憎らしいらしい…。
中には、三浦友和を嫌いになる子どももいるかも??
やっぱり、立山連峰は富山の象徴なのよ。
あれを映さなければ、富山でロケした意味がないという気がする。
何月に行くといいのかしら。
冬は雪が降るんでしょ。
夏は暑そうだし(笑)
美味しいものに合わせて行くのがよさそうだね。
あ、そば処くぼ多は一年中美味しいから大丈夫だ!
夫婦2人で行かれるはずないでしょ。
陽水さんは、いつも子どもの存在を忘れているよ。
行くとしたら3人か、ミキと2人(笑)
夫を置いていったりして…。
ほほう、ラジオで紹介されていましたか。
メディアの力は大きいですね。
ぜひ、ご覧になってくださいな。
白玉さんちは、ご主人とラブラブだからいいけど、ウチはそういうこともなく…。
同年代夫婦が見て共感する映画なんでしょうね。
ぜひ、白玉さんのご感想も聞かせてください!
TBさせていただきまぁす♪
先にエッセイを書かれている砂希さんに、私の拙いブログを勝手にTBさせて戴き申し訳ありませんでした。
でも良い映画でしたよね。
三浦友和さん、今年公開された妻夫木聡と松山ケンイチ主演の映画「マイ・バック・ページ」でもワンシーン出てるんですが、印象に残る良い役でした。
私は好きですね。
この前NHKのあさいちって番組に出ててこの映画の宣伝してましたよ。味のある役者さんになりましたね。
いえいえ、こちらこそありがとうございました。
TBの数が半端じゃないですね!
のちほど、こちらからもさせていただきます。
映画のランキングは激戦ですね。
でも、それだけ映画人口が多いのかと思うと、ちょっと安心します。
最近は、映画館に足を運んでいませんでした。
これを機に、ちょくちょく行けるようになるといいんですけどね。
また、同じ映画を見たときは、よろしくお願いいたします♪
そうなんですよ、定年を迎える男性の役にも違和感なしでした。
でも、いい歳のとり方をしていますね。
歳とともに、分別や知性、包容力などが豊かになったようです。
悪役も増えた気がしますが(笑)役の幅が広がったわけですし。
百恵ちゃんも幸せで何より!