これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

クライドルフの世界

2012年07月01日 18時00分02秒 | エッセイ
 ときどき、無性に絵が観たくなる。チケット情報を見ると、Bunkamura ザ・ミュージアムで「スイスの絵本画家 クライドルフの世界」という展示があるようだ。



 知らない画家だが、柔らかな画風が気に入り、前売り券を注文した。
 昨日、ようやく渋谷に出かけ、クライドルフ展を見に行った。リーフレットの裏側にも、「わたりどり」というタイトルの絵が載っていて、期待が高まってきた。



 エルンスト・クライドルフは、花や虫、動物などを題材に、何冊もの絵本を出版したそうだ。
 徹底的に観察し、リアルに再現する画力を持っている。しかも、ただ写実的に表すのではなく、ブランコのあとの目の回った様子を歪んだ景色で再現したり、馬の代わりにバッタが馬車をひいていたりと、ユーモアの味つけが楽しい。
 展示作品は、実に225点もあり、ざっと見るだけで1時間半かかった。
 出口のショップに寄ると、ポストカードが並んでいる。
 まずは、『詩画集 花』の中のひとつである「クルマバソウ」という絵を探した。



 あった、あった。

 クルマバソウには睡眠作用があるらしい。最近は、暑かったり寒かったりで、よく眠れない。枕元に置いておけば、ぐっすり寝られそうな気がして買った。
 それから、『庭の赤いバラ』より「牛小屋/エンドウ豆の花とさや」が目にとまる。
 


 あくせく働く身には、のんびりした様子の牛たちが羨ましい。いくつも並ぶ足から視線を上げると、手前の牛と目が合う。エンドウ豆は、曲線のカーブが美しい。5人兄弟が中からこっそり覗いていて、何やらささやいているのだ。
 この2枚をレジに持っていく。
 クライドルフは、特にバッタの絵が多い。『バッタさんの季節』という絵本があるくらいだから、愛情を感じる虫なのかもしれない。
 だが、バッタのヘアピンが販売されていることには驚く。



 つける人、いるのかな?

 スイスの自然を堪能したら、なぜかビールが飲みたくなった。



「クライドルフの世界」は7月29日まで。
 お早めにどうぞ♪


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クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんな才能、羨ましいです (FREUDE)
2012-07-01 20:33:24
芸術的才能でも相手の顔をほころばせるものが
いいですね
存在価値を感じます

バッタが女性の髪にとまっていれば
すれ違う人が振り向きそうです
でも都会では、考えにくいシチュエーションですね
東川口の駅前なら、いそうです^^
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この… (Yano)
2012-07-01 20:51:16
このクライドルフさんは、かの「いわさきちひろ」みたいな人なのかな…? そういえば、ムーミンも元は絵本だったね。
これ以上何か書いても、自分の無知を晒すようなものなので、これにて失礼。
(^_^;)
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バッタのブローチ (YUMI)
2012-07-01 21:50:00
私も、この方知りませんでした。
「クルマバソウ」いいですね。
バッタのヘアピンは目立ちそうですが、ブローチならつけられるかな。

7月6日から2週間ほど留守にしますので、その間お伺いできなくなります。すみません。
私のブログのほうは予約投稿していきますので、よかったらのぞいてくださいね。
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Unknown (陽水)
2012-07-02 06:49:03
絵本で思い出すのは詩人でもあり絵本作家でもある谷川俊太郎さん…この人の絵本は好きです(笑)
あっ、そのバッタのネクタイピンをした先生がいたよ!美術の先生でした。殿様バッタをリアルに再現した物で綺麗でした。

結局、オチはビールかい(笑)
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ほのぼの (砂希)
2012-07-02 20:00:39
>FREUDEさん

そうですね、ピーンと張りつめたものではなく、ほのぼのとして温かみのある作品がいいです。
バッタの絵は、実によく描けているんですよ。
中には「かまどうま」かと思う種類もあるんですけれど、特別な思い入れが感じられます。
しかし、それを髪につけるのはちょっと…。
ボールペンやストラップにしてくれれば、私も買ったのに(笑)
なぜ、東川口??
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違うんでないの? (砂希)
2012-07-02 20:02:57
>Yanoさん

いわさきちひろは知っているけど、子どもの絵が多かったような…。
水彩画の印象が似ているだけで、根本的に違うんじゃないかと。
苦手分野なのに、コメントありがとう♪
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いってらっしゃいませ (砂希)
2012-07-02 20:07:34
>YUMIさん

クルマバソウのポストカードを出し、エッセイの下書きをしていたら、本当に眠くなりました(笑)
昨日は久々に昼寝しちゃいましたよ。
私はイビキがすごいので(笑)、熟睡できないみたいです。
絵のパワーをいただきたい☆
2週間ということは、海外旅行ですか?
予約投稿なさるところがスゴイです。
お留守中もポチしておきますね(笑)
ところで、次回「ブックバトン」なるものをお渡ししたいと思いますので、お帰りになったらぜひお願いします。
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落ちない(笑) (砂希)
2012-07-02 20:10:49
>陽水さん

うーん、今回は落ちないエッセイだね!
ほのぼの画風にシンクロしてしまったよ。
いつもビールを飲みたいなんて思わないのに、珍しいでしょ。
結構イケました。
幼い陽水さんが絵本を読んでいる図を想像してしまったわ。
今はエロ本だよね~(笑)
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これは! (Hikari)
2012-07-03 06:39:37
先週、電車のつり広告で見ました!
すごく興味を惹かれました。
リアルなのに幻想的、これは何?と思い
しげしげと広告を眺めました。

月末なら行けるかも

返信する
うま~い (砂希)
2012-07-03 20:01:18
>Hikariさん

「リアルなのに幻想的」
実に巧みな表現ですね!
そうそう、そうなんです。
緻密な描きこみをしているのに、出来上がったものはどこか儚げで、現実感が感じられないこの不思議。
絵本作家ならではの技量でしょうか。
見たあと、1階のラウンジでランチしました。
えだまめ御膳ランチ(だったかな?)美味しかったです(笑)
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