海外ミステリ専門書店。特に、イヌ、ネコ、その他の動物が活躍するのが好き。グルメも紹介。
ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(雨の浜辺で見たものは)
![]() | 雨の浜辺で見たものは (創元推理文庫) |
ジェイニー・ボライソー | |
東京創元社 |
![]() | Caught Out in Cornwall |
Janie Bolitho | |
Allison & Busby |
読むと、愛情が憎しみ変わるのは一瞬です。
(ジェイニー・ボライソー著)
ローズが浜にきていると、セント・マイケルズ・マウント近くの湾でヨットから救難信号が打ち上げられるのが見え、ローズ・トレヴェリアン(画家)はすぐに沿岸警備隊に連絡します。浜辺にいた人たちは集まってきて救助の様子をみまもっています。この騒ぎの中で、ローズは小さな女の子が浜辺をさまよい歩いているのを見かけ、そして誰かに抱きあげられていくのを目撃します。幼い少女が連れ去られたことは、ローズをさいなみ、できることならなんでもしようという気持ちになります。しかし日は過ぎて、無事に少女を取り戻す可能性はだんだんと遠のくようです。
ローズ・トレヴェリアンのシリーズ、最終巻です。「コーンウォール・ミステリ最終巻」というので、いろんな問題、たとえばローズとジャックとの仲とか、おさまりがつくのかと思ったのですが、実はそうではなく、作者のジェイニー・ボライソーが2002年に癌で亡くなったそうで、もう続きは書かれないのでした。ローズの周りがどうなるのか、もうわからないのです。とても残念ですね。
今回はローズは子供の誘拐を目撃するということで、キャンボーン署の警部でローズの恋人のジャックも、ローズが事件に首をつっこみたがると文句をいうわけにはいきません。そして誰もかれもなぜかローズには胸の内を打ち明けたくなるのです。
消えた少女の母はシングルマザーで、その姉は浮気をしているらしい。ローズの目撃した誘拐犯らしき人物はおそらく少女の近くにいる人ではないかと思われますが、人相は多くの人にあてはまるようで誰と断定することができません。
ローズは事件の関係者の多くと話をするうちに、だんだんと事件の核心に近づいていきますが、またもやあわやという危険な目にもあいます。
コーンウォールの自然やそこに住む人たちの生活がそこにあるようで、そこに住んだらどこに家を持つだろうと地図をみながら考えてしまいます。新鮮な魚には不自由しないようですし、ロブスターもあり、食事はおいしそうです。
これでシリーズが終わりというのは実に残念です。
■既刊
これまでに6冊出版されています。
容疑者たちの事情 ← パーティに呼ばれたローズは女主人の墜落しに遭遇します
しっかりものの老女の死 ← 知り合いの老女が亡くなります
クリスマスに死体がふたつ ← 廃坑で悲鳴
待ちに待った個展の夜に ← ローズの初めての個展
ムーアに住む姉妹 ← ローズに肖像画の依頼がきます
夏の夜のわるい夢 ← ローズは絵画教室の先生をします
■コーンウォールつながり
アーロン・エルキンズのスケルトン探偵シリーズです。
骨の城 ← 遺体探知犬がでます
アガサ・クリスティのポアロも休養にきています。
エンド・ハウスの怪事件
ジョアンナ・ハインズのミステリ。
殺す鳥
風光明媚なところということで、みんな行きたがりますね。
主人公: ローズ・トレヴェリアン(画家)
場所: イギリス、コーンウォール
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 小
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ワニと読むミ... | ワニと読むミ... » |
コメント(10/1 コメント投稿終了予定) |
コメントはありません。 |
![]() |
コメントを投稿する |
![]() |
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません |