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ワニと読むミステリ(死を騙る男)

死を騙る男 (創元推理文庫)
インガー・アッシュ・ウルフ
東京創元社


The Calling
Inger Ash Wolfe
Corgi Books


読むと、犯人の先を読むのはとても難しい。
 
(インガー・アッシュ・ウルフ著)
 カナダで起こる連続殺人(?)事件です。末期の人たちが死んでいるのが発見されるのですが、いずれも血液を抜かれ、遺体にはなんらかの傷がつけられています。
 犯人はカナダ全土を移動しながら病気末期の人々に死をもたらしているらしい。
 ヘイゼルは小さな町ポート・ダンダスの警察著長代理の警部補61歳、重症のヘルニアを抱えています。事件らしい事件も起きないような町なのに、81歳の末期癌女性が喉を切り裂かれ血液を抜かれた死体で発見されます。事件を担当したヘイゼルは、類似の事件が起こっていることをつきとめます。
犯人はどうやって被害者と接触しているのか、その目的はなんなのか、なかなか詳細が見えてきません。
 その間にも新たな殺人が行われて、ヘイゼルたちの焦りはだんだんと緊張を増していきます。
 犯人の姿は見えているので、追跡劇と犯人の正体捜しがみどころです。
 警察内部の権力構造も捜査の助けにはならず、ヘイゼルの苦悩のタネ。離婚した夫には未練が残るし。
 ポート・ダンダス署内の警官たちはそれぞれ個性的で、新たに配属されたセヴィニーは特におもしろい人材ですね。署内の争いで停職を言い渡されますが、意に介していないらしい。
 ヘイゼルの母はガッツのある元町長です。87歳。ヘイゼルに正しい食事をさせて体重を減らすようにしむけています。パソコンを使い、毎週金曜の夜は友人たちと集って酒を飲んでいます。
 これからますます高齢者が活躍するミステリが増えるかもしれませんね。
 解説によると、作者については、「北アメリカの純文学作家の変名」ということくらいしかわかっていいないそうです。
 二作目も出ているようです。

主人公: ヘイゼル・ミケイリフ(ポート・ダンダス署署長代理。警部補)
場所:  カナダ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小
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