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ワニと読むミステリ(ロンドン幽霊列車の謎)
![]() | ロンドン幽霊列車の謎 (辻馬車探偵ネッドの事件簿) (創元推理文庫) |
ピーター・キング | |
東京創元社 |
![]() | Hangman's Corner (Ned Parker Hansom Cab Mystery) |
Peter King | |
Thorndike Pr |
読むと、よく見ればつながりがわかります。
(ピーター・キング著)
1869年のロンドンを舞台にしたミステリです。
探偵役はそのころロンドンの街を走りまわって市民の足となっていた辻馬車の御者ネッドです。御者はそのころ6千人と言われていますが、ロンドンの新しい足として地下鉄の建設が始まっています。その地下鉄については怪しい噂が流れています。まだ走っていないのに列車が迫ってくる音がするとか、奇妙な生き物が歩いているとか。
ある日ネッドの乗せた客が、降ろしたと思ったらすっと姿が消えていてネッドはいったいどこへ消えたのかといぶかしみます。が、次にその男に会ったのは、死体置き場。いくつもの刺し傷がありました。犯人だとして捕まったのは御者仲間のサマーズ。ネッドたち御者仲間はネッドの無実を立証すべくロンドン中の目と耳となって情報を集めて回ります。しかし新たな殺人がおき、それにはロンドンで対立する2つの犯罪組織がからんでいるようです。
この時代の辻馬車のようすがなかなかおもしろいです。独立して辻馬車を持っている御者(ネッドはこの仲間です)、辻馬車屋にやとわれている御者があって、今の個人タクシーかタクシー会社勤務か、といった感じです。ちょうどマルクス主義がはやりになるころで、ネッドたちも辻馬車労働組合を作ろうとしています。
御者仲間は、前身がいろいろな職業だった人がいて、みんなの知識を集めるとかなりなことがわかります。
それにしてもネッドの好奇心の強さは大したものです。ネッドの観察眼から逃れるのは容易なことではありません。
パカッ、パカッ、とひづめの音が響き、車輪は石畳にガラガラと大きな音を立てて、ひゅーと合図のムチが踊る、ロンドンの街を知り尽くしたネッドの辻馬車が速度を速めて駆け抜けていきます。
ヴィクトリア朝のロンドンを知る時代ものとしても楽しめますね。
辻馬車の御者ネッドのミステリはこれが1作目でまだシリーズにはなっていないようです。
■グルメ探偵シリーズもあり
ピーター・キングはグルメ探偵のシリーズものがあります。日本ではまだ2作しか翻訳が出ていませんが、すでにあと6作出版されているようです。早くシリーズの続きが出るのを望みます。
グルメ探偵、特別料理を盗む
ライバルのレストランの特別料理のレシピを探り出します。
グルメ探偵と幻のスパイス
人類史上もっとも高価と言われた幻のスパイスをめぐってのミステリです。
その他、「野生の呼び声」などを書いたジャック・ロンドンを主人公にしたミステリのシリーズもあるようですが、残念ながら翻訳はまだでていません。こちらも面白そうなので早く読みたいですね。
主人公: エドワード(ネッド)・パーカー(辻馬車の御者)
場所: イギリス、ロンドン
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 中
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