但馬の海産物

2018年01月04日 | 但馬の食べ物
         旭日のぼる朝


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成29年 第12回但馬検定(3級)問題より

【87】「へしこ」はイワシ、サバ、イカなどの魚を寒い時期に漬け込む保存食で
すが、何に漬け込むのでしょうか。

(a) みそ       (b) しょう油       (c) ぬか       (d) こうじ


 平家の落人伝説の地は、但馬海岸の絶壁に囲まれています。新温泉町浜坂の

三尾(みお)地区も、落人伝説の地です。日本一海に近い小学校がある三尾地

区の「へしこ」の話です。

魚のぬか漬けをへしこと言います。魚の保存食として、昔の三尾地区では、ど

この家でも作りました。イワシやサバや、イカでも作ることがありました。塩

と糠(ぬか)、山椒の実を入れたりして、我が家の味として年中食べられるへ

しこは大変貴重な保存食です。魚の獲れる時期によってへしこ作りは違います

が、気温が高いと発酵して変色し、味が落ちるので寒い時期の1~4月にかけ

て漬けこむのが普通です。

漬けてから2~3ヵ月頃から食べられる保存食で、魚の少ない夏の暑い時期の、

あっさりした食べ物として食膳にのりました。へしこを焼く時の臭いは、食欲

をそそるなんともいいものです。答えは(c)の「ぬか」でした。


『よう来(き)んさった』

 ケンちゃんケンちゃん、母ちゃんの里に正月に行って楽しかったか。「こん

にちわ」って挨拶できたか。里のばあちゃんは、ケンちゃんが来たら「ようき

んちゃった」と言いなったか。

ケンちゃんの生まれたふるさと但馬は、とっても優しい言葉があるんよ。とっ

てもあったかい方言があるんよ。ふるさと但馬では、訪ねてこられたお客さま

に向かって、「よく来られましたね、お待ちしていました」と挨拶するところ

を、但馬弁では「ようきなった」とか、「ようきんさった」とか、「ようきん

さりました」と言うんだよ。

あるいは、幼児や子供に向かって「よう来んちゃった」、「よう来んちゃった

なあ」と言うんだよ。「・・・・なった」、「・・・・さった」や、「・・・

・ちゃった」は、但馬弁での敬語表現の代表的なものなの。「・・・・なる」、

「・・・・んさる」の丁寧語が、さらに変形したものなんよ。 「遠いところ

をよう来んさった。まあ~上がっておくれんせえ」、「こんなに寒い豊岡に、

よう来ておくれんさった。あったかいお茶でもまあまあ飲みんせ」、「正月休

みはもうすむかえ、よう来んちゃった、よう来んちゃったね」なんていうんよ。

今も言うね、昔も言ったんよ。