

(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成29年 第12回但馬検定(3級)問題より
問【3】 兵庫県が開発した梨の新品種「但馬1号」は、大玉で甘く、収穫が早いのが
特徴です。平成28 年に決まったこの梨の愛称は次のうちどれでしょう。
(a) 香住梨 (b) 幸水 (c) なしおとめ (d) とちおとめ
和田山(わだやま)にある県の農業技術センターが、20年以上もかかって
品種改良して開発した梨が「但馬(たじま)1号」だそうです。
鳥取県から兵庫県のふるさと但馬地方にかけては、梨と言ったら「20世紀梨」
でした。20世紀梨って、100年以上前に千葉県で偶然に発見された品種を
鳥取県が導入栽培して、今では日本一美味しい梨として有名です。
その美味しい20世紀梨を上回るものが、「但馬1号」なのです。
JA但馬が商標登録し、その名前を募集し豊岡市の小学生が命名した愛称がこ
の問題の答えです。
答えは(c)「なしおとめ」です。
そうそう、明治のころ千葉県で偶然ゴミ置き場に生えていて発見したのも、
13歳の少年でした。今でいう小学生ですね。
『足ふみ脱穀機』
ケンちゃん、稲刈りもぜ~んぶ人の手で、乾かすのも稲木にかけて人の手で、
じいちゃんの子供の頃ってお百姓さんは大変だったと話したね。
今日は、それじゃあ稲木で乾いた稲束から、籾(モミって言ってね、皮をかぶっ
た米のこと)をどうして取るかって話だよ。
脱穀っていうんだよ。田んぼを走り回っているコンバインは、稲刈りした後
コンバインの中で脱穀するの。だけど、昔は家に持って帰ってやったんよ。
小さな作業小屋に、ぎゅうぎゅう積み上げた稲束を、足ふみ脱穀機のゴーゴー
回転するドラムに乗せます。「バリバリジャアー」と音を立てて籾がはがれて
飛んでいきます。
脱穀することを、稲扱き(いねこき)するって言いました。ドラムの回転は
足で上下に踏む動力で回ります。横に長い足ふみペタルの真ん中を、じいちゃ
んのお父さんが踏みながら稲を扱く作業をします。
子供のじいちゃんは、横から右足でペタルを踏んで手助けするのです。
稲扱きは、夜ばかりの夜なべ作業です。眠い目をこすりながら、小学生のじ
いちゃんは右足で力いっぱい踏み続けたんだよ。