節分

2008年02月03日 | 世相雑感
                     (恵方巻と柊と鰯)

今日は節分、恒例に従い南南東を向いて恵方巻をがぶりといただき、玄関には魔除けの柊(ひいらぎ)を取り付けました。
夕刻には豆まき、これで明日の立春を迎えることが出来ます。
鰯(いわし)の頭は悪臭を鬼が嫌うと分かりますが、柊の尖った葉っぱが鬼の目を突くって、思っただけでも怖わ~いたとえです。

ところで、昨日のブログでの「兵法、六韜・三略」について、もうちょっと詳しく書きます。
斎藤隆夫は寺内陸軍大臣に対し、
「ご承知でございましょうが、支那の兵法の六韜・三略の中にも(怒るべくして怒らざれば奸臣起る、殺すべくして殺さざれば大賊現る)、私は全国民に、私は全国民に代わって軍部当局者の一大英断を要望するものであります。・・・国民の忍耐力には限りがあります。」と、2・26事件の責任者の処断を迫っています。
1時間25分の大演説最終のクライマックスです。
この六韜(りくとう)という兵法は、大名や武士が学ぶ第一の書物だったそうで、
斎藤隆夫は六韜の一章、文韜の上賢第九に記述がある、
「 故可怒而不怒、姦臣乃作。可殺而不殺、大賊乃發。」
ゆえに怒(いか)るべくして怒(いか)らざれば、姦臣(かんしん)すなわち作(おこ)る。殺すべくして殺さざれば、大賊(たいぞく)すなわち発(はっ)す。を引用しています。
しかし六韜の全章にわたって、上に立つ者の心得が説かれていて、広田首相に向けてのものだったとも思われます。
粛軍演説といわれるこの内容も、前半の「革新とは、制度より人、裁判の長期化、国策と政策」などは、
70年以上たった平成の現在、問題意識が全くといってよいほど一緒であり、ほんとうに驚かされます。