Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

vol.461:アラサー教員奮戦記 第15回「アイドルと世代間ギャップ」

2012年08月26日 | アラサー教員奮戦記
夏休みが始まったかと思ったら、既に終わりが見えてきました。以前、自分
が大学生だった頃は、夏休みと言えば2ヶ月間あったものですが、昨今では
授業回数などが厳格になってきており、以前より夏休みは短くなっています。
少なくとも最近の大学生は、たくさんの授業を受けています。つまり、我々
教員は、以前よりもたくさんの授業をやっているという事でしょう。もちろ
ん、入ったばかりの私には以前もなにもありませんので、これはそういうも
のとして受け入れているのであります。

さて、夏休みですので、いつにもましてライトな話をします。今回は、アイ
ドルの話です。
「アイドルと言えば誰でしょうか?」 この問いは、2つほどの意味を持っ
ています。ひとつは、どういったタイプの異性が好きなのか? という問い
でありまして、もうひとつがどういった時代を生きてきたのかという話であ
ります。

時代に応じたアイドルが存在していて、ある意味ではその存在は、時代の象
徴のようなものかも知れません。それ故に、同世代で集まったりすると、
「あのときの○○ちゃんはカワイかったよな」とか、「自分は、○○派だっ
たんだよな」というような話になり、その話に共感できることは同世代であ
る事を確認することに繋がり、共感できないということは同世代ではないと
いうことを意味する訳です。会社内などでは、こういった話によって世代が
分かれているのかも知れません。

先日、仕事で秋葉原に行ってきたところ、この夏で卒業をするAKB48の前田
敦子さんの写真が駅を埋め尽くしていました。流石に、AKBの聖地でした。
そのAKBについても、国民的と言われるようになったのはここ数年といった
所でしょうか。CDの売上枚数を調べてみると2009年から10万枚を超え、2010
年からは100万枚を超えるようになっているようです。2012年現在、まさに
ピークを迎えているのでしょうか。

さて、このようにアイドルは世代を表すものであることが故に、捉え違える
と「ずれている」という事を如実に表してしまうわけです。これは、悲劇と
なり得ます。たとえば、我々アラサー世代が大学生の当時であれば、モーニ
ング娘が最盛期でした。その常識を持って現役の大学生に接したとすれば、
それは大火傷でしょう。

しかし、これはまだ良い方なのです。一番のリスクは、現在の最先端に乗ろ
うとして乗り切れない時に訪れるのです。現在、(少なくとも私の周りに
て)そういったリスクをはらんだ存在としてあげられるのが、ももいろク
ローバーZ(http://www.momoclo.net)「ももクロ」です。今年に入ってか
らでしょうか、メディアでも注目を集めてきました。皆さんはご存じでしょ
うか? 私の周りにいる熱狂的なfanである大学生M氏によれば、「ライブを
見れば、良さはすぐにわかりますよ。他のアイドルとは全然違いますから」
との事です。

ここで告白をしてしまいますが、youtubeなどでライブの動画を何本か見て
みたのですが、私には「ももクロ」の良さはどうもわからないのでした。こ
の子達が国民的なアイドルとなった日には、もう、これは完全に世代が変わ
ったのだなという事を痛感せざるを得ない訳です。確かに、一部の大学生達
は熱狂しているのです。

では、流行っているという事実を知った上で、自分では今一歩わからないの
にも関わらず、安易に「ももクロ」とか言ってしまうとどうなるのでしょう
か。ありがちなのは、若者達だけが共有できている微妙なニュアンスを取り
違えてしまうことです。そして、壮絶に「外す」のです。

すなわち、アイドルの事を自分もわかっているよという顔で若者へ迎合し、
「自分は若いぞ」とアピールしている訳です。それが、外れるということは、
「若くない」ということを盛大にアピールしてしまうのです。これは、寒々
とした空気が流れます。こういった空気は今まで色々な場で見てきました。
ムリは良くないのです。

同じような事に、流行言葉を使う事が上げられます。その昔、「チョベリ
バ」とかいう今振り返っても意味がよくわからない言葉が「流行っていると
言われている」際に、髪の毛が薄くなった某教授がこの言葉を使い寒々とし
たのを思い出すのです。きっと、ご本人は「分かっているよ」という事を伝
えたかったのかも知れませんが、非常に残念な結果となるのです。

投資界の神様的存在であるオマハの賢人ウォーレン・バフェットも、決して
自分がわからないものには投資をしないと言います。同様に、我々もわから
ないアイドルのことを決して「わかる」と言わない事が「賢人」への細いな
がらも近道ではないかと思うのです。別に迎合しなくても良いわけですから。

とはいえ、これはこれで寂しい事でもあります。自分が年を取っていること
は認めたくないことでもあります。しかし、年上とか同世代だと思っていた
高校球児が信じがたいほど年下になっていく訳です。そして、今年もサライ
が流れる時期になり、夏が終わっていくのであります。早いものですね。
ではでは!!

あっ、もし「ももクロ」知らないという方は、上述のような「外し方」では
収まりませんので、くれぐれもお気をつけ下さい。
<文責 ハシモト>

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2 コメント

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著作物 (横浜信銀研究所)
2012-09-26 11:47:34
著作権のある画像の場合、ブログに掲載しないようにしてください
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Unknown (管理人)
2012-09-26 23:00:58


ご指摘いただきありがとうございました。
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