Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

vol.352:青山学院大学 社会情報学部におけるiPhoneの導入と活用

2010年03月20日 | モバイルラーニング
日時:2010年2月27日
場所:放送大学本部
主催:放送大学ICT活用・遠隔教育センター
講演者:青山学院大学 社会情報学部 宮治裕先生

この講演は放送大学セミナー「キャンパスを変えるケータイ」の事例の一つとして発表されたものです。すでにマスコミ等で報道されているのでご存じの方も多いかと思いますが、青山学院大学社会情報学部では全学生にiPhoneを持たせ学士課程教育に活用しています。
青山学院大学とソフトバンク、社会情報学部にiPhoneを導入(ケータイWatch)
残念なことに、一部の報道で位置情報システムを利用した出欠管理の機能ばかりが取り上げられ、学生を監視するためにiPhoneを導入したのではないかという誤解を生んでしまったそうです。今回の講演では、iPhone導入の真の狙いと現状での活用方法等を詳しくご説明いただきました。

ケータイはインターフェース、搭載機能、通信コストなどがキャリアや機種によってまちまちなため、大学生の教育サービスに活用しようとすると、必要最低限の機能を用いたシンプルなケータイサイトや情報配信ツールとしてしか用いることができませんでした。しかし「全員iPhone」となると話は違ってきます。エンドユーザが同じ環境であることほどサービス提供側にとって安心なことはありません。しかもiPhoneの豊富なアプリや革新的なインターフェースデザインを利用することで、相当面白そうなサービスが提供可能となりそうです。

◆青山学院大学社会情報学部とは
今回、iPhoneを全学導入した青山学院大学社会情報学部は、2008年に開設したばかりの新しい学部です。この学部では「文系と理系を双方に精通した総合力」の育成を目指しているそうです。実際に入学してくる学生は、高校まで文系が7割、理系は約3割とのことです。学年の定員は200名、就学するキャンパスは4年間相模原キャンパスとなります。卒業後の進路イメージとしては、
・数理、情報に強い金融アナリスト
・組織に明るい情報スペシャリスト
など、文理両刀遣いの総合力を活かしたビジネスパーソンを描いているよう
です。
詳細につきましては、下記のWebサイトを参照願います。
青山学院大学 社会情報学部

◆iPhone導入のねらい
さて、前置きが長くなりましたが本題です。今回iPhone全学導入の狙いは
1)先進的なICT・ネットビジネス手法の体感的理解
2)情報感度を向上
3)モバイル・ネット社会におけるライフスタイルやコミュニティの在り方を調査提案する場としての3つに集約されるそうです。

まず「先進的なICT・ネットビジネス手法の体感的理解」とは、iPhoneのデバイスとユーザーインターフェースの魅力を学生に体感・利用した上で、世界的にiPhoneが普及したのはなぜか(日本のケータイのガラパゴス的な状況と比)、あるいはiTune storeやAppストアがビジネスとして成立するのはなぜか等を考察してもらいたかったからだそうです。確かに、あの革新的なユーザビリティや、使う楽しさは説明だけでは分かりませんよね。

次の「情報感度を向上」とは、情報収集ツールとしてのiPhoneを学生時代に使いこなして欲しいという願いがあるそうです。e-mail、RSS Reader, Twitter等様々なツールをiPhoneという環境で使いこなす経験を学生時代に積むことで、4年後社会に出た時、その活用がビジネスシーンで当たり前になっていてもついて行けるからです。

最後の「モバイルネット社会のあり方を調査提案する場として」とは、学部全体がiPhoneを持つことによって出現した約千名のモバイルネットコミュニティを、実践的な教育・研究の場にすることで、来るべき社会に向けて新たな提案を創造していくことを意味しています。

こうしたねらいを実現するため、ソフトバンクからの教育上の支援や、ユビキタス社会に向けての共同研究の実施等の内容を盛り込んだ協定が、青山学院大学とソフトバンクの間で締結されたそうです。

◆iPhone配布の実際
さて、iPhone配布にあたって一番気になるのが「お金」の話です。すでに携帯を保有している大学生にiPhoneを買わせるのは非現実的ということで、今回iPhoneは法人契約とし、ハード購入および月々の基本料等は学部側で負担することにしたそうです。もちろん学生が個人的に使う部分の利用料については学生負担ということです。もっとも授業ではWi-Fi環境を用いるので接続料金はなし、また日中の学生同士の通話やメール(SMS)はそもそも無料だそうです。ちなみにiPhoneを紛失した学生は半額だけ弁償になるそうです。

◆iPhone活用の実際
導入から1年以上経た現在、青山学院大学社会情報学部では下記にあげるような活用を実践しているそうです。

◆授業資料の配付・閲覧◆
現在、HandBook(インフォテリア)、C-Learning(ネットマン)、Discover(フリー)といった3つの環境を用いながら検証しているそうです。PCとは異なり、iPhoneで受信すればどこでも資料が閲覧できる点が最大の特徴です。そこで講演者の宮治先生は、「学校に来る途中の電車内で、前回資料をiPhoneで復習しながら登校しなさい」と指導し、すき間時間を活用した学習を促進しているとのことです。また教室での資料の配付の手間やコスト削減等が実現できているとのことです。

◆収録授業の配信◆
NECのi-collabo.LMSを活用し、収録した授業をPodCastで動画配信しているそうです。現在配信している科目は基礎数学等の3つ。基礎数学など基礎的な科目は授業配信に向いているそうですが、最新のトピックを扱ったり、場いることが重要な授業は向いていないそうです。
この取り組みにより、数学が苦手な学生が繰り返し講義を視聴して理解できるようになったり、欠席学生へのフォローに役立っているとのことです。また、資料の配信同様、電車内等のすき間時間を学習に充てることが可能になりました。

◆eラーニングでの活用◆
ITパスポート試験の試験勉強を支援するパソコン版のeラーニング(アイコム社)をiPhoneでも学習可能としました。その結果、コンピュータ教室以外の場所での学習が広まり、気軽に学生同士で点数を競いながら学習しているそうです。またiPhoneにすることにより、布団に入ってから寝るまでの間にeラーニングを学ぶ学生が増えたということです。布団内eラーニングとは新たな展開ですね!

◆英語接続教育での利用◆
学部で開発した英単語の入学前教育をiPhoneでも学習できるようにしたそうです。そのiPhone用のプログラムも学生が開発したというのですから驚きです。

◆出席採取アプリ◆
一部で誤解を生んでしまった出席採取アプリですが、このアプリの大きな狙いは、様々な授業で欠席してしまう学生を早期に発見し、引きこもりになるのを未然に防ごうというものだそうです。

◆アンケート・クリッカーとしての活用◆
授業中学生に挙手を求めると、嫌がったり恥ずかしがったりするためかあまり手を挙げません。そこでiPhoneをクリッカー端末代わりに活用することで問題を解決しています。アンケート結果をその場で授業の課題に関連づけて活用できるなど教員としては羨ましい環境です。

その他iTunesストアにある既存の教育アプリや学習コンテンツを用いて学習したり、TWITTER SNS BLOG等をiPhone上で活用し、学生間のコミュニケーションの活性化が進んでいるとのことです。

◆コガのコメント
これらの取り組みはまだ始まったばかりです。しかし「すきま時間を活用した学習スタイル」の確立、「教室授業の運営支援」等にかなりの成果を出しているようです。こうした成果の背景には、導入の狙いを明確にした点が大きな役割を果たしていると考えられます。

ちょっと面白そうだからでは長続きしません。きちんと「何のために」を考えた上での導入は、iPhoneだけでなく、他のデジタルデバイスの導入にも参考になりそうですね。コガはまだiPhone持っていないので偉そうなことは言えないのですが、今回の発表を聴きますます欲しくなりました。

みなさんだったらiPhoneならではの特徴をどう教育に活用しますか?

vol225:ケータイスタディ無料モニター募集のご案内

2007年05月17日 | モバイルラーニング
今年度の新入社員研修も一段落し、新人研修をご担当されていた教育部門の皆様はやっと一息つけたところでしょうか。しかし、せっかく新入社員研修で教えたビジネスの基本やマナーも、配属後に忘れてしまっては困ります。

そこで、手軽に継続して復習できるツールとしてモバイルラーニングによるビジネス基本・マナーのドリル演習を試してみませんか?

本学では昨年より、モバイルラーニングと通信研修を合体させた「ケータイスタディ ビジネス常識AtoZ」を開講しておりますが、今回ケータイ学習部分のみ無料モニターを実施いたします。

詳細につきましては、下記のサイトをご覧ください。
http://www.hj.sanno.ac.jp/elearning/keitai/

vol216:パソコンを使わない20代

2007年03月08日 | モバイルラーニング
かなり衝撃的なニュースです。通常の感覚では、「ワカモノ=デジタルデバイス
に強い=パソコンをよく使う」と考えてしまいますが、実はパソコンを使わない
(ひょっとすると使うのが苦手)な20代のワカモノが急激に増加しているという
調査報告が出ました。

http://facta.co.jp/article/200703060.html

上記「FACTA online」の記事によると、家庭用パソコンからWebを利用する者の年
齢別構成比で、2000年の調査では23.6%あった20代の比率が2006年の調査で11.9
%に落ち込んでいるそうです。

このデータを、
「他の世代の利用率が増えたから、20代の比率が相対的に減っただけだ」
あるいは
「そもそも20代が人口構成率でも低いのだから当然の数値だ」
と解釈することも可能です。

しかし、ワカモノのネットに接続するデバイスがPCからケータイにシフトしてい
るという傾向は、実感として大いに頷けます。

以前、20代の大学院生に聞いた話で
「私の友達はパソコンのキーボードが苦手だから、ケータイで卒論書いてました
よぉ~」
って本当なのかと疑っていたら、上記のリンク先記事にあるように、「親指式の
入力でPCに入力できる「ケータイ型キーボード」が登場」しているのです。

株式会社メヴァエルのWebサイト
http://www.mevael.co.jp/
キーボードでなく「ケイボード」と呼ぶそうです(^。^)。

また、ケータイ小説と呼ばれるよう、ワカモノの間では読書するデバイスとして
もケータイが活躍しています。

『今時中高生の読書はケータイ小説?』(JanJan)
http://www.janjan.jp/culture/0702/0702099763/1.php

上記に代表されるよう、筆者はワカモノ向けの青春恋愛小説ばかりかと思ってい
たのですが、こんな硬派なサイトもありました。
「携帯文豪-過去の名作-携帯電話で青空文庫の作品を読む」
http://novels.bookstudio.com/i/index.htm

芥川龍之介や夏目漱石をケータイで読むってどんな感じなんでしょうね。

さらには、「見る」ことに関しても、最近の携帯はワンセグの視聴が可能な高解
像度、そして録画もできる高性能ぶり。

「聞く」に関しては言わずもがな、AUのLISMO等、数世代前の携帯音楽プレーヤー
に迫る性能に進化しています。

いつも肌身離さず持っているという利便性に加え、「書く」「読む」「見る」
「聞く」に関連した機能が年々進化するケータイ。数年後にはeラーニングの主流
デバイスもケータイにシフトしているかもしれませんね?

ちょっと宣伝
産業能率大学では、ケータイのドリル学習がついた通信教育「ケータイスタディ
 ビジネス常識AtoZ」を開講しております。
http://www.hj.sanno.ac.jp/elearning/keitai/
また、4月開講の「楽しく覚える危険物取扱者」「ビジネスのコツ!オトナの学
力編」コースについてもケータイのドリル学習のついたサービスを開始予定です。

Vol196:ケータイスタディ ビジネスマナー

2006年10月05日 | モバイルラーニング
~内定者教育のための新たな試み「ケータイスタディ ビジネスマナー」~

去る10月の2日はほとんどの企業で正式内定日でした。久々の売り手市場という
ことで、企業の担当者の方々もこれから入社までの(教育やコミュニケーション
を通じた)リテンション活動に一層力が入ってくることと思われます。

私ども産業能率大学でも例年eラーニングの「内定者パック」というサービス(3
コースセットで受講料?円とメルマガではちょっと書けない破格のお値段が魅
力)を通じてそのお手伝いをさせていただいておりますが、その中で意外と内定
者がインターネットの接続環境を持っていないという事実を知りました。

内定が決まったら親元に帰ってしまって今までのアドレスを解約してしまうとか、
学校では接続できるものの、4年の秋ともなるとめったに学校に行かないので、こ
れまた使えない等、eラーニングを一斉に受講させるにはまだハードルが高い部分
があるというのが正直な感想でした。

しかしながら、そんな彼らも携帯電話ならほとんどが持っているようです。PHSと
2台持っている人すらいるとか。そのような状況を踏まえ、本学では、この度内
定者向けにモバイルラーニングと従来型の通信教育とを融合させた学習システム
を開発しました。

本学のドリル型モバイルラーニングは、
1)即時フィードバック等の理論に基づき学習した知識を効果的に定着させる
2)受講促進メールを活用することで受講者を飽きさせない
3)間違えた問題は正解するまで出題され続けるため弱点強化に効果的
などといった点で効果を発揮します。

一方、通信教育は
1)じっくり学べるため知識付与に向いている
2)手書きリポートでは学んだ知識を応用したり、
考え方を問うたりするような問題を出すことが可能、
3)受講者と添削指導講師間の温かみのあるコミュニケーションがある、
といった点に優れています。

その2つのサービスの長所を融合させることで、あらかじめビジネスシーンに関
する知識をもたない内定者の方々でも容易に知識を習得していただける、理想的
で新しい個人学習ツールが誕生しました。

詳しくは本学WEBサイトまで→http://www.hj.sanno.ac.jp/elearning/keitai/

なお、みなさまだけにこっそりと打ち明ける秘密ですが、私(松本1.0)は何と本
教材を開発するまで携帯電話を持ったことが無く、ほとんど使ったことすらあり
ませんでした。そんな私でさえ、何ら支障なく直感的に使えておりますので、若
い内定者であればまず、問題なく使えるユーザーフレンドリーなインターフェイ
スに違いない(古賀センター長談)と、幾分見当違い?な自画自賛をしておりま
す。

とにもかくにも、私的には携帯電話が急に鳴ってももう怖くなくなった!
というのが今回の開発の一番の成果です。

現在ケータイドリルお試し受講実施中です。
試してみたい方は本メルマガ編集部
elearning-sanno@hj.sanno.ac.jp
までお問合せ願います。

vol189:モバイルラーニングと通信教育のブレンディング

2006年06月29日 | モバイルラーニング
近年、学卒者の内定時期はますます早まってきています。そのような中、多く
の企業のご担当者様にとっては採用活動もさることながら、内定者のリテンシ
ョン(引きとめ)も大きな課題となっているようです。入社までの期間が長引
くことにより、内定の辞退や間延びしたことによるモラールの低下が散見され
るようになってきたからです。

内定者教育でeラーニングを活用したいというニーズも増えつつありますが、
学生はいまだパソコンや個人のメールアドレスを持たないことも多く、運用上
の問題を多々かかえているのが現状です。そのような現状に対応し、産業能率
大学ではモバイルラーニングに強みをもつ株式会社ビズコム・ジャパンと協働
し、先進的なモバイルラーニングの良さと従来型の通信教育の良さとを融合さ
せたしくみ「ケータイスタディ ビジネス常識AtoZ」を9月より開講いたしま
す。

携帯電話の普及率は圧倒的ですし、なにより肌身離さず持っているのが現在で
は一般的です。したがってそういったツールを活用するのはとても合理的であ
ると考えられます。本サービスでは、内定者には長期化した入社までの内定期
間を有意義に過ごしていただくために、より効果の高い学習サービスをご提供
いたします。また、オプション機能として、ご担当者様には、学習の進捗管理
や内定者とのコミュニケーションを効率的かつ効果的に行えるようなしくみを
ご提供いたします。

コース名「ケータイスタディ ビジネス常識AtoZ」
受講期間:6ヶ月
受講料:10,500円
教材:ビジネスハンドブック。
   新入社員のためのケースブック。
   携帯電話によるビジネスマナー等のドリル演習(約120題)
   添削リポート2回
有償オプション:
ケータイを用いた採用担当者と内定者間のコミュニケーション&管理機能

詳細につきましては、後日紹介いたします

vol185:iTunesで小柴先生の授業を

2006年05月04日 | モバイルラーニング
TODAI Podcasts
王様の話からいきなり、ノーベル賞学者に飛びます。4月の中旬頃からだった
と思うのですが、Appleのitunes Music Stoerにいきなり東大のいちょうマー
クのバナーが載るようになりました。TODAI Podcastsと呼ばれるこのサービス
は、iTunes video podcastingを使って、東京大学が誇る「世界の叡智」をい
つでも、どこでも、より多くの方々に体験していただけるという凄い取り組み
です。
http://ocw.u-tokyo.ac.jp/podcasts/index.html

本メルマガの「vol179:モバイルラーニング新世代」
http://blog.goo.ne.jp/sanno_el/e/c7b2ffe73f7828d72fba7049021dd437
にてこの分野のことを色々ご紹介しましたが、TODAI Podcastsでは私の予想を
はるかに超えて、video podcastingまでいっちゃっています。

「私はビデオの見れるi-pod持ってないから見れないや」
と諦める心配はご無用です。私も今まで知らなかったのですが、iTunesのソフ
トウェア上で動画を閲覧することができます。余談ですが、今後のeラーニン
グのあり方の一つとして、インターネットブラウザベースでなく、iTunes等の
別のクライアントソフトで学ぶ方向性もアリだなと思った次第です。

学術俯瞰
現在配信している講義は学術俯瞰というシリーズで、その道の世界的な権威の
先生方が、最先端の科学の世界を初心者にも分かりやすく講義してくれていま
す。4月末時点では以下の4人の先生の講義がご覧いただけます。

小柴昌俊「宇宙と素粒子 -物質はどのように創られたのか-」
佐藤勝彦「物質の生い立ち -素粒子、原子、宇宙-」
家泰弘「物質の性質」
小宮山宏「物質を作り利用する」

ノーベル賞学者をvideoPodcasts
やはり目玉は小柴先生でしょう。2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴先
生が、宇宙の生い立ちから始まって物質がどのようにできたかを講義してくれ
ます。授業の始まりにあたって、小柴先生がこんな事を述べられています。

「あのね、あなた方はそう思わないかもしれないけどね、
立派な学者というのはたくさんの事を知っている人じゃないの。
知らないことがこんなにたくさんあるぞということを痛感しているのが
立派な学者なんです」


普通の人間の発言とはトン単位で言葉の重量感が違います。

話聞くだけならVideoでなくてもいいんじゃない?
このvideo podcastingのコンテンツですが、各講義が15分ぐらいに分割され
ているところがとてもGoodです。いくらノーベル賞の先生でも、PC画面の動画
を見続けられる集中力の限界は約15分ぐらいではないかなと個人的には考え
ており、ちょうどいい大きさの分割です。
それ以外には正直なところあまり工夫はありません。パワポの字もクリアに見
えるわけではありません。そんなことから「話聞くだけならVideoでなくて音
声だけでもいいんじゃない?」といった意見がiTunesのサイトにも書き込まれ
ていました。

しかし、私は、小柴先生の授業限って言えば音声だけでなく映像を流す価値が
「アリ」だと思いました。杖の代わりに傘を使うちょっとユニークな先生のふ
るまいがセットだからこそ面白いのです。前述の言葉も先生の身振りが一緒だ
から言葉の重量感が違ってくるのです。

皆さんもぜひ小柴先生の授業をPodで聴講してみてください。そして感想もお
聞かせいただければ幸いです。