Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

vol.461:「走れメロス」ってDoorsの"Touch me"なんだよなあ

2012年08月26日 | オープニング
しかし、今年の夏は残暑が続きますねえ。
本メルマガを執筆している8月25日も、私の住む神奈川県央部では、気温
33度と猛烈な日差しが照りつけています。

「一体いつからこんな暑さが続いているのだろうか?」と気になってWebで
調べてみたところ、Gooの天気サイトに「夏休み天気」というコーナーがあ
るのを発見しました。
「夏休みの宿題や自由研究の参考としてご利用ください」というこのページ
では全国各地の夏休み期間中(7月04~8月31日)の天気を表示してくれてい
ます。絵日記や天気観察等の宿題に困っている小学生には大きな味方になっ
てくれそうですね。
Goo「夏休み天気」

8月末の今は、宿題のラストスパートの時期です。「Goo夏休み天気」以外に
も、小中学生の宿題を助けてくれるサイトは数多くあるようです。そんなお
助けサイトの一つ「夏休み【宿題】一日で終わらせる専門サイト」を見てみ
ましょう。


このWebサイトは国語、算数、理科、社会、様々な教科の宿題を助けてくれ
るサイトのポータルとなっています。コガがこの中で面白いなあと思ったの
は「読書感想文」のコーナーにあった「読書感想文ジェネレータ」です。

読書感想文ジェネレータ


ステップ1から7の順番で、質問に答えていくと、なんと感想文ができてし
まうという代物なのです。

ステップ1=課題作品を選択
ここでは「走れメロス」「こころ」「注文の多い料理店」「猿の惑星」の4
冊から選択できます。課題図書の定番とは思えない「猿の惑星」をチョイス
してみましょう。

ステップ2=なぜこの本を選んだか
感想文のトーンを
「うそくさいほどまじめに」
「今の若者のように」
「 アイドルっぽく」
「 バカっぽく」
の4つの選択肢から選択します。
「今の若者のように」を選択すると、

「先日、たまたまこの本が原作の映画をテレビで見て、原作を読んでみたい
と思い、図書館で借りてきました。」

というそれらしい文章が自動的に入力されました。以下ステップ2~7まで
の各設問に対し選択肢を選んでいくと自動的に感想文が完成します。ちなみ
に完成した文書は下記となります。

課題作品:猿の惑星
先日、たまたまこの本が原作の映画をテレビで見て、原作を読んでみたいと
思い、図書館で借りてきました。
この物語の主人公の気持ちがわかる気がしてました。「うんうん」と心のな
かでなんどもうなずきました。
特に、物語前半で主人公が言うセリフが胸に刺さりました。なにげないなか
にも優しさと勇気、そしてせつなさと。
自分が主人公の立場だったら、と考えました。そう思うと読み終えた直後の
感想にも納得がいきます。
だが、わたしたちには主人公と決定的に違う点があると思う。それはこの物
語を読んだものなら必ず感じる点だと思うのであえて書かないでおきます。
この本を読む前とあとではわたしのものの見方が変わりました。主人公のよ
うに生きてゆきたい。だから、2学期はがんばりたいと思います。
(おわり)

文字数(327文字)は足りないし、内容も野田総理風に言うなら「どうしち
ゃったんだろう?」といった感じです。やはり手抜きはできません。

さて、夏休みの読書感想文というとコガは下記のサイトを思い出します。
~児童、そして生徒のための~自由に使える読書感想文

NHKの「クローズアップ現代」の「コピペを考える」という特集で取り上げ
られたことがあるので、ご存じの方も多いかと思います。このサイトでは
様々な作品の読書感想文が著作権フリーで掲載されています。本サイトの管
理者曰く、
「夏休みは宿題の読書感想文から解放されたい君たちのために、学校提出に
限り著作権フリー(つまりパクリ・コピペOK)、自由に使える読書感想文を
大公開! 」とのこと。

このサイトに対しては賛否両論、いや否定的な意見が多いようです。大学の
授業でこのサイトについての考えを聴いてみたところ、普段はコピペの常習
者である大学生ですら「こういうサイトで小学生の時からコピペしていたら
書く力が身につかない」と自分を棚に上げて反対していました。

でも、どんな感想文が掲載されているのか気になりますよね。そこでちょっ
と読んでみたところ、これがかなり面白いのです。私が読んだのは「走れメ
ロス」に関して書かれた「自分の父が借金の連帯保証人になったバージョ
ン」という読書感想文でしたが、前半の「修羅場」と化した家族の状況は本
当によく書けているなあと感心してしまいました。

最後に話が飛んで恐縮ですが、私は、この読書感想文の定番「走れメロス」
というと、DoorsというロックバンドのTouch Meという曲を思い出します。
太宰治は基本暗くて退廃的な作品が多いのに、なぜか「走れメロス」だけは
とっても前向きでポジティブですよね。これとまったく一緒で、Doorsという
バンドも基本暗くて退廃的というかアナーキーなのですが、このTouch Meと
いう曲だけなぜかポップで明るいのです。

The Doors - Touch Me


普通(?)のDoorsの曲としては
The end(映画「地獄の黙示録」で使われていた曲)

Light My Fire
などがあります。

夏の猛暑の話から、最後はDoorsの話題になってしまいましたね。
脈絡もまとまりもない話の展開はすべて暑さのためとご勘弁ください。
(文責 コガ)

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