Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

000:久々のメルマガ再開です

2014年08月12日 | お知らせ

しばらく休刊しておりましたが、メールマガジンを再開します。再開にあたっての基本コンセプトは「ほそーくつづける、ながーくつづける」です。そのため今までとは配信方法を大幅に変更します。以下がその変更点となります。

1)不定期
以前配信していた時は毎週(もしくは隔週)の日曜日の夜と決めておりましたが、今度は気まぐれに配信していきます。発刊日に迫られて「書かされる」のでなく、「書きたいネタがあった時書く」に方向転換します。従いまして1回1記事のアップとなります。

2)メールマガジン名変更
以前はSanno Learning Magazineという名称で発行していましたが、組織名が入ると色々と厄介な問題もありますので、"Learning Tomato"という名前に変更します。メルマガの新名称を考えていた時、たまたまトマトジュースを飲んでいたというたわいもない理由から"Learning Tomato"にしました。80年代にTVK(テレビ神奈川)で放映していた『ファンキートマト』という番組が好きだったことも多少影響していたかも。

3)コンテンツはBlogで
今まではすべてメルマガで文章を配信しておりましたが、これからはすべてBlogサイト(Learning Tomato 旧「eラーニングかもしれないBlog」http://blog.goo.ne.jp/sanno_el)に本文を掲載します。メルマガでは記事のタイトルと概要、Blogのリンク先のみお伝えします。読んでみたいと思ったらクリックしてください。

4)再度登録が必要
メールでの情報配信(といってもBlogでの新作通知だけですが)が必要な方は再登録が必要となります。「まぐまぐ」サイト(http://www.mag2.com/m/0001639472.html)にて登録願います。もしくは、Blogサイト「Learning Tomato」(http://blog.goo.ne.jp/sanno_el)をRSSリーダー等で登録御願いいたします。

で、再開第一号のタイトルは「反転授業は札幌で」となります。
「オープンエデュケーションと未来の学び」というMOOCの講座を学習し、その公開講座がなぜか札幌で開催されるため、北海道まで行ってきましたという内容です。

vol.499:休刊にあたって(シバタ)

2014年03月02日 | お知らせ


10年前、小室哲也がMr.オクレと一緒の事務所で働くことを想像した人はい
たかもしれないが、まさか清原と桑田が同じユニフォームを着る日が来ると
誰が思っただろうか。

このメルマガの主筆のコガさんと私もそんな関係にある。
これまでもお互いが何度か触れてきたように、我々は、

神奈川県県央部出身

東京6大学B級校出身

新卒でシャバの泥を数年舐め

社会人向け教育事業に転職

eラーニング事業の立ち上げ

熊大の非常勤講師兼務

大学の常勤教員

というほぼ同じ道のりをほぼ同じタイミングで推移してきた。

殊に教育団体では、業界のガチンコライバル同士であり、巨人-西武の如く
喰うか食われるかであった。が、なぜか、お互い気になる存在であり、今日
に至ったと、まあ、よくできた結婚式の紹介ビデオのようなものである。

そんな関係であったが、否、だからこそ、古賀さんからこのメルマガの執筆
のお話しをいただいた時は感無量であったことを今も記憶している。

もちろん、駄文書きが嫌いではない私にとって、この連載を担当させていた
だけるということ自体が光栄であることは言うまでもない。だが、それにも
増して感慨無量なのは、かつて業界でつば競り合いをしてきた我々が志を同
じくして1つのことに取り組むというこの人生の有為転変にほかならない。

桑原-清田、呉越同舟ではないが、なんでこうして同じ船に乗る運びになっ
たのだろう。その答えに想いをめぐらしてみると、我々には1つ大きな共通
点があることに気付く。

それは、常に身内と戦っていたことだ。
自分達を褒めるわけではないが、いや、褒めるのだが、我々はそれぞれのフ
ィールドで、業界の矛盾や、システムの限界や、組織のあれやこれやや、そ
して自分自身のイケてなさや、そんな勝ち目のないものと常に戦っていたこ
とに想いが至る。

そんなよく言えば戦友、悪く言えばはぐれ者同士が鼻をクンクンさせながら
同じ舟に乗るに至ったのだろう。

もう、組織で働く時間の折り返し点をとうに過ぎた我々だが、このメルマガ
を通じ、毎回の原稿の中身はそれとして、
「こんな社会人人生もあるんだな」
という1つのサンプルを若き読者のみなさんにお示しできたとすれば、
連載メンバーの1人として光栄というものだ。

また新たな、そしてこの発刊がそうであったように、
他にはない何かを始めましょう。
<文責 シバタ>

vol.498:休刊にあたって(ナカダ)

2014年02月18日 | お知らせ


書評コーナーを担当しているナカダでございます。執筆陣の1人として、私
も休刊の辞を述べさせていただくこととなりました。どうぞよろしくお願い
します。

さて、私の拙い書評が初めて掲載されたのは2006年10月のことになります
(第1回目に取り上げたのは柴田元幸氏の『翻訳教室』でした)。それから7
年半。途中、約1年半の休筆(?)期間を挟みつつ、延べ59本の書評(だけ
じゃなくて、マンガ評、ラジオ評、映画評)を寄稿させていただきました。
第496号でハシモト先生が「執筆陣に加わって3年だがあっという間だった」
と述べていますが、私も全く同感であります。

この7年半を私の実人生でいうと29歳から36歳にあたります。おそらくこの
年代、キャリアプラニングの教科書的には、着実な実務能力を養い、幅広い
経験を積み、自分の仕事の軸を確立するべき時期にあたるのでしょう。しか
し、私がこの7年半の間にやってきたことといえば、「引っ越した」「フル
マラソンで4時間切れた」「燧ケ岳に登った」など、すぐに挙がるのは私的
な事柄ばかりで、仕事面で「こんなことをやってきた」と言える出来事はあ
まり多くありません。同年代の社会人なら当然培っているはずの基礎的な土
台をしっかり固めないまま、30も半ばを過ぎてしまったのではないかという
若干の不安があります。

今さらこんなことを考えるに至ったきっかけに、宮崎駿の『風立ちぬ』があ
ります。といっても、映画の中身そのものではなく、主人公が飛行機の設計
をする際、片手で器用に扱っていた計算尺がそのきっかけにあたります。私
が幼少の頃、父が自宅で計算尺を使っていた記憶がおぼろげながらにあるの
です。そこで昨年末に帰省した際、まだ家にあるのかと父に聞いてみると、
机の引き出しからHEMMI No.149Aというポケットサイズの計算尺を引っ張り
だしてきました。かつて中堅のゼネコンで土木エンジニアをしていた父が、
入社後すぐに買ったものだそうです。父いわく「当時(1970年前後)3,000
円ぐらいした」そうなので、おそらく給料の1割ぐらいしたはずです。若き
日の父は、土木工事の現場で来る日も来る日も、この計算尺を使って道路や
ら造成地やらの図面を引いていたのでした。私の幼少期の記憶は、おそらく
父が家に持ち帰った仕事を片付けていたときの姿でしょう。

しかし、父の勤めていた会社はバブル期の過大投資のために、バブル崩壊後
は長らく厳しい経営状況にありました。主力銀行に債権を放棄してもらった
り、人員のリストラを進めたりと経営再建努力は続けていましたが(父も土
木工事の現場から営業部門に配置転換されました)、私が大学を卒業して間
もなく、民事再生法を申請することになりました。要は倒産したわけです。
その後、父は別の小さな会社に拾ってもらいましたが、結局、エンジニアと
して職業人生を全うすることは叶いませんでした。

それでも45年前に買った仕事道具を捨てずに持っているということは、エン
ジニアとしての自分の職業人生に、ある種の矜持があるのかもしれません。
単に机の引き出しに入れっぱなしになっていただけかもしれず、そもそも電
卓が普及して以降はほとんど使わなかったはずなのですが、「父にとって計
算尺は、単なる設計道具ではなく、自分のキャリアの象徴であった」として
おいた方が話としては綺麗なので、息子としてあえてそのようにさせていた
だきます。

翻って私はというと、父の計算尺に相当するものはなかなか思い当たりませ
ん。私以外の執筆陣はそれぞれ「eラーニングビジネス」「インストラクシ
ョナルデザイン」「人材育成」など、自他ともに認める専門領域を持ってい
ますが、私は教育研修業界に10数年も身を置きながら、そのような依って立
つ軸をいまだに確立できていない状態です。

このように頼りないキャリアアンカーをかかえつつ、間もなく40代を迎えな
ければならないわけですが、それでも7年半にわたって59本も書評を執筆し
たことは、肝心の中身はさておき、ある種の達成感があるのは事実です。改
めましてこのような場を与えていただいた編集長の古賀さん、何よりもこれ
まで素人の拙い書評に目を通していただいた読者の皆様に、心より感謝申し
上げたいと思います。誠にありがとうございました。またどこかで皆さんに
お会いできることを楽しみにしております(厳密に言えばこれが最後じゃな
くて、あと1回書評の担当が残っております)。

ちなみに父に「計算尺って片手で使える?」と父に聞いてみたら「そりゃ無
理やわ」とのことでした。まあ「風立ちぬ」はフィクションですからね...
<文責 ナカダ>

vol.497:休刊に当たって(マツモト1.0)

2014年02月04日 | お知らせ


皆さまこんにちは、書評のコーナーを担当しておりましたマツモト1.0です。
本メルマガがフィナーレを迎えるにあたり、各自一言述べなさいというお達
しがありましたので、つたないながら筆を執らせていただきました。

さて、思い起こせば2004年の4月。私がeラーニング開発センターという部署
に異動してすぐの頃、本メルマガの主筆であり、新しく上司となった古賀先
生(当時はセンター長)から、書評を書いてみないかというお話を頂きまし
た。本を読むだけでなく、アウトプットの訓練をすることも自分のためにな
るはずと考え、軽い気持ちで引き受けましたが、振り返ればおよそ10年、随
分と長い時間がたってしまいました。

10年前といえば私も30台半ばであり、eラーニングという新たな学習スタイ
ルの可能性に少なからぬ期待を持ち、モラールの高い先輩・同僚と楽しく働
いていました。プライベートでも社会人大学院にまで通い、より貪欲に知識
を吸収したり、社会的ネットワークを作ったりとまい進していました。

そのような成長過程の中で書いてきた書評であるため、今読み返すと理解不
足や、上から目線の語り口調など、数々の恥ずかしい点があります。しかし、
言い訳ではないですが、学習して成長をするというのは、そのような失敗の
「わだち」を残していくことでもあるような気がします。

ここで少し話がそれていくのですが、昨今では、自律的な学習を積み重ねる
ことで、職業人として成長する過程を待てない組織が散見されます。また、
成功するに必要な失敗さえ、「リスク」として許容しない組織も確実に増え
てきました。

人材育成は組織に利益をもたらすために行っているのであり、親が子を一人
前にするようなものではないことはいかにぼんやりしたこの頭でも了解して
います。しかしながら、一人前の人間がそろっていながら競争優位を持たな
い組織など想像できるでしょうか?

今現在のハイパフォーマーのマネをさせたり、流行の戦術を学ばせたりする
ことはしょせん後追いであり、応用がきく人間になれるとは思えません。そ
れより10年、20年先を考え、人として一人前に育て上げることのほうが、結
果として強くしなやかな組織をつくり上げることにつながるのではないでし
ょうか。

40代も半ばを迎えた今、私ごときが組織、ひいては世界に大それた貢献がで
きるわけではないということがよく分かりました。しかし、それでも自分を
肯定し、生きつづけなければならないことに気づくぐらいには成長できたの
ではないかと勝手に思っています。

本メルマガは500号を迎えると同時に、休刊となる予定ですが、私は今後も
新たな(そしてみっともない)「わだち」をきざみつつ、社会人人生の下り
坂を、けがしないようにゆっくりと下っていきたいと思います。

私はとりたてて面白みのない人間ですし、ユニークな文章が書けるわけでも
ありません。ビジネスマンとしても間違いなくCクラスでしょう。そのよう
な人間に書く機会を与えてくださった古賀先生の恩情に感謝を申し上げます。

また、私よりはるかにユニークで優秀な他の執筆陣の皆さんとの編集会議は
いつも大笑いさせていただきました。彼らにも感謝を申し上げたいと思いま
す。

そして何よりも、読者の皆さまに感謝をしておかねばなりません。皆さまが
いなければこのメディアは存在することができなかったはずですから。とい
うわけで皆さま、今まで本当にありがとうございました。
<文責 マツモト1.0>

vol.496:休刊に当たって(ハシモト)

2014年01月30日 | お知らせ


上記は『進撃の巨人』第7巻 でアルミンが語る名セリフ

「やめる事」が今求められている?

前回、500号を迎えるに当たって、本メルマガが休刊することになりました。
私は最後に執筆メンバーに入ったのですが、それでも約三年です。あっとい
う間だったなと思います。実は、転職して大学の教員になってすぐからス
タートしたので、私の教歴も3年になるのです。これまた、あっという間で
した。

さて、休刊というと少し寂しい気もするのですが、どこかで何らかの節目を
置くというのも大切な事ではないでしょうか。最近、特に「やめる(辞める、
止める)ことという事が大切なのではないかと思うようになりました。

一見するとネガティブな話に聞こえるかも知れません。しかし、どちらかと
言えば、ポジティブに生きるために必要な事なのではないかと考えています。

極めて単純な事ですが、我々は24時間何らかの事をしています。ボーとして
いる時間というものもありますが、たいていの人は何らかの予定で詰まって
いるのではないでしょうか。寝る時間、ご飯を食べる時間、風呂に入る時間、
もちろん、仕事をする時間などです。その時、何か新しい事をしようと思っ
たら、何かやめる必要があると言うことです。

ムリに詰め込もうとすれば、睡眠時間などが犠牲になります。 当然、寝な
いことなど不可能ですので、睡眠時間や食事の時間などを確保するとすれば、
一日の時間は24時間ではないことが分かります。また、残りの時間であって
も何かしているのではないでしょうか。会社に行けば、通勤時間に業務時間。
上司との会話に同僚とのたわいのない会話もあります。また、プライベート
では友人との会話、テレビ、家族の中での父親母親としての仕事、場合によ
っては「子供としての仕事」もあるかも知れません。このように、何らかの
形で既に埋まっているのです。

「暇になったらやろうと思う」と言って請け負った人から、「暇になったか
らやっておいた」という朗報がもたらされる事はほとんどないのです。少し
でも暇になれば、ここぞとばかりその暇を埋めるべく、誰かが狙っています。
昔で言えば、テレビですし、今ではSNSやゲームなどもそうでしょう。今の
時代、誰もがターゲットになっているという訳です。防御をしなければ、途
端に「忙しく」させられてしまうのです。

では、何か新しい事を始まるときにはどうすれば良いか。自明な事ですね。
既に、埋まってしまっている時間の中から何かを「やめる」必要があるので
す。私のように、無為な時間を過ごしているのであれば、それを材料にすれ
ば良いのですが、そうでない人の場合には、今使っている「有意義な時間」
をやめて、次の事に振り分ける必要があるという事です。

では、何をやめますか?

学生にも同じような事を語っています。
「○○が出来るようになりたいのです」と聞かれたら、「○○ができるよう
になるための方法は分かりますか?」と尋ねます。
大体、分かっているケースが多いです。そして、その後には「○○のために、
一日どのくらい時間を取るのですか?」と付け加えます。
さらに「その時間は、具体的に何をやめる事で作るのですか?」と。

ここで、「頑張って」とか「気合いで」などと言われた時には、「それは難
しいですね」と答えています。そして、嫌な顔をされるのです。

では、何をやめますか?

実は、学生だけではなく、大人にとってもこれはかなり難しい問なのではな
いでしょうか。特に、これまで一生懸命何かに取り組んできた人や、成功体
験がある人に取ってみれば、これまで積み重ねてきた行動は成功の源泉です。
それをやめること。容易な事ではありませんね。もしかすると、失敗する可
能性もあるからです。しかし、やめなければ次にはいけないのです。

「忙しさ」という極めて万能な言い訳は、幸か不幸か、現在は誰もが持って
います。そして、忙しさは自尊心をも守ってくれます。「忙しいから仕方無
いよね」と。

冒頭で、3年間あっという間だったと書きました。本当にそういった気持ち
です。そして、忙しかったです。ですが、振り返ってみると、やりたい事、
やれば良かった事、やらなければならないと決意したことが出来ていなかっ
たなという気持ちが強くあります。そして、それらは「忙しい」を言い訳に
してきました。

そこで、私は新たな一歩を踏み出すために、まず何かやめることからスター
トしようと思っています。いや、具体的にやめることをピックアップしまし
た。勇気をもってそれをやめることで、新しい事が入ってくる余地を作り出
そうと思っています。メルマガ休刊に当たって、決意を述べることで終わり
たいと思います。やめることで新たな一歩を踏み出そうと思っています。

皆様、どうもありがとうございました。また、いずれの日にかどうぞよろし
くお願いいたします。
<文責 ハシモト>

vol.400:東北に捧ぐ

2011年03月19日 | お知らせ
(本記事は3月14日に配信したメルマガです)

Sanno Learning Magazine読者の皆様

本メルマガも今回400号を迎えることができました。
これも読者の皆様のおかげです。
あらためて御礼申し上げます。

さて、先週から400回のメルマガで何を書こうかと悩んでいたのですが、3月
11日に発生した東日本巨大地震の揺れと共に全てふっとんでしまいました。
まぐまぐ!のサービスが停止していたためメルマガ配信も1日遅れました。

読者の皆様はご無事でしたでしょうか?

被災地にお住まいの皆様にお見舞い申しあげます。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申しあげます。
行方不明の方が一刻も早く見つかることをお祈り申しあげます。
そして、被害に遭遇した皆さんが、東北地方が、そして日本が、復興するこ
とをお祈り申しあげると同時に、自分も何かしなければと考えました。

そこで、今回のメルマガでは、通常の内容でなく、
この地震にするメルマガ執筆陣からのメッセージをお送りしたいと思います。

■「震災に、メルマガの来し方を重ね」 シバタ
読者の皆様、さまざまな状況の中でこの400号をお読みのことと存じます。
まずもって被災された方には衷心よりお見舞いを申し上げます。

「奉祝すべき400号を歴史的震災の中で迎える」と、2題噺的にまとめるわ
けではないのですが、この悲惨な状況ならばこその座興と、一筆啓上させて
いただきます。

東京駅前のビルで地震にあった私は、運休の電車も大行列のバスも断念。携
帯もつながらず、公衆電話も大行列の中、約15kmを歩いて帰ることに決めた
ました。幸いにも途中から開通した地下鉄に一部乗ることができたこともあ
り、なんとか22時ころに帰宅となりました。

仕事柄、すぐ教訓抽出に頭が向かうのですが、この体験から得たことは、

1)テレホンカードは持っておこう
(コインの使えない公衆電話だけが人待ちがなかった)
2)家族と集合場所やメッセージ預けなど申し合わせをしておこう
3)カロリーメイトと携帯充電器をしのばせておこう
4)散歩の犬のように道中のトイレに寄りまくろう
といったところでしょうか。

さて、有楽町付近の公衆電話の列に並んだ際のこと、ボックスの中では二十
歳くらいの女性2人組が長々と話をしていました。どうやら
「今夜の飲み会、どうするどうする?」
という話のようです。外では寒さに震え、5、6人が並んでいます。その2
人、やっと受話器を置いたと思ったらそのまままた別のところにかけ始めま
す。まあ、非常識ないまどきの若者と言えばそうに違いないのですが、その
彼女たち、実に申し訳なさそうにボックスから出てきたのです。それを見て、
この状態でもなりふりかまわず最優先にしなければならないほどのヒリヒリ
とした友人関係なのかな、という想像に立つことで、子供たちの安否もわか
らぬ苛立ちを収めたのでした。

そんな中、この3月半ばにしてはあまりに寒い5時間の道中に、心動かされる
できごとが2つありました。1つは、大門付近の小さなオフィスビルの玄関
の「トイレあります。どなたでもお気軽にお使いください」
「寒いですので、ロビーをご自由にお使いください」
という2枚の貼り紙でした。こういう企業こそ発展してほしいと心底思いま
した。

もう1つは大混雑の地下鉄浅草線車内のことでした。駅のドアが開き、車内
の奥の方から誰かがとても穏やに
「ここに降りる人がいます。降ろしてあげてください」
と声をあげました。それを契機に何人もの人が慈しみ深い声をかけあい始め
ました。そして見知らぬ同士が雑談をしたり、どこの駅で降りたら自宅まで
の距離が一番近いかを教えあったりというコミューンになりました。私も、
想定していた下車駅より1つ先まで行った方が、バスに乗れる可能性がある
ということを教えてもらいました。

その手触り感は、eラーニングという硬質なものを扱いながら「人とのかか
わり」を大切にするこのメルマガと、どこか通ずるものがあるなあ、と、こ
の十余年を振り返る震災の夜でした。

というわけで、eラーニングの浮沈に一喜一憂せず、500号、600号をめざし、
微力ながらお手伝いさせていただく所存です。

■自由が丘から横浜まで5時間かけて帰宅しました  マツモト1.0
テレビなどで被災地の状況を見ると本当にかける言葉すらないと思います。
自分は子供がひたすら心配だったので、被災地の家族で子を亡くした親や親
を亡くした子がいるかと思うと泣きそうです。
本当に自分の無力が恥ずかしいのですが、いまはただただみんな生き延びて
と祈ることしかできません。

■阪神・淡路大震災の経験から  ナカダ
16年前に阪神・淡路大震災を経験しました。
テレビで観る気仙沼の火災はあのときの長田と重なり、あの街にまだ多くの
人がいるかと思うと胸が痛みます。
一人でも多くの方が救助されることを願ってやみません。

なお、発電所の停止によりしばらくは電力の不足が予想されます。
家庭や職場での不要な照明や電気機器の使用は控えて、電力を必要とする
人・施設に必要な電力が少しでも多く供給されるように協力しましょう。

一刻も早く被災地に必要な支援が行き渡るために、他にも何か出来ることは
ないかさらに考えてまいりたいと思います。このメルマガの読者の皆さんか
らも、なるべく多くの支援が寄せられることを願っております。

■僕を育ててくれた宮城県  コガ
大学を卒業してから産能大学に入職するまでの2年間コガは某消費財メー
カーに勤務しており、最初の配属先が仙台支店でした。工場のある四国での
新入社員研修の後、まだコートなしでは寒い4月の仙台駅に降りた時のこと
を今でも鮮明に覚えております。

仕事は宮城県内の卸店やスーパーを毎日営業車で訪問していました。入社当
時「営業」という仕事は余り乗り気のしなかったのですが、東北の人の温か
さに触れ、営業という仕事の魅力を知ることができました。

今回の地震の被災地で、報道にもよく出てくる亘理、多賀城、塩竃、石巻、
松島、気仙沼、等は度々営業車で訪れた地域です。それと支店の事務所が卸
町という仙台港に比較的近いところにあったため、今回津波で壊滅的なダ
メージをうけた若林区近辺はとても思い出深い場所でもあります。

そんな事もあり悲惨な姿をニュースで見る度に落ち込んでいます。

気仙沼では問屋さん主催の釣り大会で初めて船釣りを体験しました。石巻の
問屋さんでは、行くと必ずインスタントコーヒにたっぷり砂糖とクリープを
入れたホットコーヒーを出してくれました。普段ブラックを飲むコガは当初
困惑しておりましたが、寒い東北の朝には不思議とこの甘ったるいコーヒー
が合っていて次第に好きになりました。亘理では、問屋さんの営業マンと同
行営業し、1日20件以上の小売店を回ったことがあります。どれも社会人1年
目の大事な思い出です。

社会人1年目の私を優しく時には厳しく育ててくれたのは、会社の先輩や上
司より、むしろ宮城県内の取引先の問屋さんや小売店の方々だったのではな
いかと考えております。

こうした恩義に応えるためにも、宮城県や東北の皆さんの何かのお役に立ち
たいのです。そこで、本メルマガでは皆様に寄付金のご協力を呼びかけたい
と思います。以下の募金サイトは、コガが調べ問題がないと思われる団体の
ものを掲載しました。他にも沢山あるかと思いますがよろしくご了承のほど
お願い申し上げます。

■寄付金サイトまとめ

公共団体系

日本赤十字社「東北関東大震災義援金」

ADRA Japan

AMDA

公益社団法人 日本国際民間協力会 NICCO

国境なき医師団(MSF)

公益社団法人 Civic Force

社団法人シャンティ国際ボランティア会

NPO法人 チャリティ・プラットフォーム

難民を助ける会

ピースウィンズ・ジャパン

(特活)ジェン(JEN)

国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

日本財団「日本財団CANPANプロジェクト 東北地方太平洋沖地震応援基金」


携帯系
NTTドコモ「被災地支援チャリティサイト」

AU(KDDI) 被災地支援義援金サイト

ソフトバンク チャリティダイアル(*5577)

ネット系
goo「東北地方太平洋沖地震の義援金」

nifty「災害救援活動へのご支援」

Yahoo「緊急災害基金」

グルーポン「東北地方太平洋沖地震 義援金のお願い」

ポイント寄付系
お手持ちのポイントを寄付に回すもの。

Tポイント「お手持ちのTポイントを寄付に回します」

はてな「はてなポイントによる東北地方太平洋沖地震義援金」

ニコニコポイント「余ったニコニコポイントで寄付しよう!」

政党系
民主党

共産党京都府委員会

幸福実現党

ここ数日に読んで感動したつぶやきやブログ
最後に、ここ数日間で読んでいて、なるほどなあ、とか目頭熱くなったネッ
ト上のつぶやきやブログを紹介したいと思います。

>>>>>以下転載>>>>>
◆一日一偽善だバカヤロー(Twitterより)
泉谷しげるが、北海道南西沖地震の時も、阪神淡路大震災の時も「てめえら、
募金しろ!」つって一人でゲリラライヴやってたよね。売名行為だと言われ
て「売名?あーそーだよ、オレはよ、売名行為でやってんだ。なぜならよ、
有名じゃなきゃ金は集まらんだろ。売名行為だ。一日一偽善だバカヤロー」
って。(yuuki_xxx 裕貴)

◆みんな頑張れ!
(地震発生時気仙沼にいたお笑い芸人サンドイッチマン伊達みきおのBlog)
http://ameblo.jp/mikio-date/entry-10828418807.html

岩手県一ノ関にいます。
かなり揺れた地域です。

全てのお店は閉まっています、信号もありません。

でもね、ちゃんとお互い助け合って順番を譲ってあげたりしています、
だから変な事故とか争いがありません。

みんなスゴいです!!

戦後、俺たちのじいちゃんやばぁちゃんは日本を復活させた。
世界には奇跡と言われた日本の復興。

必ず復興します!
日本をナメるな!
東北をナメるな!

(ちなみにこのBlog記事は後日のイギリスの新聞インディペンデント紙の1面に掲載されたそうです。
英紙1面で『がんばれ日本』きっかけは芸人ブログ」 (asahi.com 2011年3月16日)


◆「こころに残るつぶやき」
http://prayforjapan.jp/tweet.html
どれも感動的なつぶやきばかりなのですが、
コガが一番感銘を受けたのは、No.14です。

No.14
避難所でおじいさんが「これからどうなるんだろう」と漏らしたとき、
横に居た高校生ぐらいの男の子が
「大丈夫、大人になったら僕らが絶対元に戻します」
って背中さすって言ってたらしい。
大丈夫、未来あるよ。@nekoshima83

>>>>以上 転載終わり>>>

最後までお読みいただきありがとうございました。
400回目のメルマガがこのような内容になるとは考えてもいませんでした。
明日何が起こるか分からない。だから悔いのないように今を一生懸命生きよ
うと、心に誓ったのでした。そして、皆で協力し、この悲劇から復活しまし
ょう。これからもよろしくお願いいたします。


それと、11日に予定しておりました400号記念突破オフ会は当然ですが、
延期となりました。落ち着いたら仕切り直しします。

また、当面の間、メールマガジンの配信も休刊させていただきます。
きっと暖かくなる頃には復活できると思います。

では

Blog名を変更しました

2008年04月04日 | お知らせ
メルマガを休刊し、Blogを小まめに更新していく予定だったのですが、異動後の多忙により、それもままならぬ状況です。しばらくお待ちください。

さてさて、メルマガ休刊に伴いBlog名を変更してみました。その名も
『Sanno eラーニングかもしれないBlog』
今後どんな記事が飛び出すやら、、、お楽しみに

vol.267:メルマガ休刊のお知らせ

2008年03月29日 | お知らせ

以下の文章は、このBlogだけを閲覧している人には、何のことやらさっぱり分からないと思いますので、最初にちょっと説明しておきます。
本Blog「Sanno e-Learning Magazine」はもともと、メールマガジンのバックナンバーを保存するために開始しました。Blogサイトを始めたのは2004年の9月ですが、メールマガジンは1999年5月より配信しています。
で、今回、このメールマガジンの方の配信を休刊することになりまして、そのご挨拶の記事を配信したという次第です。お分かりいただけましたでしょうか?


突然で誠に申し訳ないのですが、1999年の5月より続けてきました本メールマガジン、今回を持ちまして一端休刊とさせていただくことになりました。今までご購読いただき誠にありがとうございました。

なお、バックナンバーを掲載しているブログSanno e-Learning Magazine(http://blog.goo.ne.jp/sanno_el)につきましては、若干Blog名を変更した後、今後もボチボチ更新していく予定です。この機会にご利用のブラウザでRSSフィードの購読設定をしていただければ幸いです。RSSフィード購読の仕方がよく分からない方は、下記の「今さら聞けない、RSSの基礎知識&活用法」を参照願います。

今さら聞けない、RSSの基礎知識&活用法
Internet Explorer 7でRSSを活用する
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/col/20061120/119803/?P=1
Firefox 2でRSSを活用する
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/col/20061120/119804/

さて、突然の休刊にはいくつかの理由があります。まず最大の理由は、筆者が4月より現在所属する社会人教育部門のeラーニング開発センターを離れ、本学の学生教育部門、情報マネジメント学部の教員に異動するためです。

本来このメルマガは、企業内教育におけるeラーニングを中心にお届けする趣旨で発行を開始しました。しかし最近はかなり編集方針が甘くなってきておりまして、大学のeラーニング等も数多く紹介するようになりました。さらにはeラーニングとは全然関係ない映画の話まで掲載する始末。今後筆者が学生教育を担当することになると、ますますその傾向が強くなることが予想されるため、そろそろ潮時かなと感じた次第です。

なぜこの年になって、教員を担当することになったかですが、かいつまんでお話しすると、本年度、大学職員から教員になる公募制度ができ、その制度にエントリーしたところ幸運にも採用されたためです。

eラーニングというものに10年以上担当し、今後ブレンディングやネット上での協調学習等の有効性を高める上で、教員が今までの対面授業のあり方を変える、あるいは「教える」という教員の役割を変えなければならないということを感じてきました。口で言うのは簡単ですが、実行するのは大変な事です。そこで自分が教員の立場に身を置き実践するため、教員への転職を希望しました。

最近ある読者の方に直接お会いする機会がありました。その方は木曜日にメールマガジンが配信されると、それをネタに休み時間に職場の友人同士が集まり、話しをしてくれているということでした。その話を聞いた時は、筆者もメルマガを介してその若いOLさんたちの談笑の場に参加させていただいているような気分になり大変嬉しかったです。

そういう熱烈な読者の皆様には大変申し訳ないのですが、事情をお察しいただければ幸いです。10年間ありがとうございました。

vol.255:eラーニングの新コース「OJTリーダー超入門」もうすぐリリース(2)

2007年12月21日 | お知らせ
前回、開発の背景についてお伝えしました「OJTリーダー超入門」コースについて、今週はその具体的な内容をご紹介します。(イラストは途中の4コマ漫画の1シーンです)

本コースで一番お伝えしたいことは「人を育てられない組織に未来はない、人を育てられない個人にも未来はない」ということです。「やらされ感」からいやいやながらOJTリーダーを引き受けるのではなく、「OJTは人を育てることを通じて、自分も成長する機会である」ことを理解し、主体的にOJTに取り組み、組織と自分を元気にしてもらいたいと考えています。

ねらいと特色
・OJTリーダーにとって必要となる基礎知識を習得し、実践に活かすことができるようになります。
・OJTを推進していくうえで必要となる理論や手法を体系的に学ぶことができます。
・4コマ漫画やケースを用いることで知識や理論が身につけやすくなっています。
・多忙な人でもeラーニングで効率よく学んでいただくことができます。

カリキュラム
第1章 OJTその前に
・なぜあなたなのか
 (あなたの心の声、組織とOJT対象者の要請、自己の成長)

第2章 OJTとは
・OJTとは
 (OJTが必要とされるわけ、企業における能力開発、
  OJTリーダーの役割、OJTリーダーの心得)

第3章 OJTの進め方
・OJTの進め方
 (PDCAサイクル、OJT計画、OJTの機会を活かす)
・うまく進めるために
 (何を指導・育成するのか、誰が・どこで・いつ指導・育成するのか、
  どうやって指導・育成するのか)
・どうすれば人は動くか
  (動機づけ、欲求5段階説、動機づけ・衛生理論)
・コミュニケーションの技法1
 (ビジネスコーチングの全体像、OJT対象者の個性理解、
  OJTリーダーの個性理解)
・コミュニケーションの技法2
 (OJT対象者を内発的に動機づける3つのスキル、
  状況説明のスキル、発問のスキル、傾聴のスキル)

受講期間
想定学習時間 5時間(10日間)
修了認定期間 2か月

受講料
ASP受講9,450円(消費税込)

受講環境
OS:Windows2000、XP
モデム:ADSL、専用線等ブロードバンド推奨
ブラウザ:IE6.0以降

無料モニター(2008年1月20日より)について
コースの中身や学習のしくみについてご興味をもたれた場合には、是非一度本学のeラ-ニングをお試しください。産業能率大学では、各企業の人事、教育担当者の方を対象にeラーニングの無料モニター受講をご案内しております。詳しくは本学担当アドバイザーまで。Webサイトhttp://www.hj.sanno.ac.jp/skf/からもお申込み可能です。

時間が無くてOJTリーダーの研修まで手が回らない。ぶっつけ本番でOJTリーダーをやらせてみたものの新入社員は続々退社して行く。本コースはそんな恐ろしい結果を見る前に、素早く最低限の手当てをするツールとしても役立ちます。