大河ドラマが終わりました。
最近は坂の上のポニョだか坂の上のおじゃる丸だかのせいで、11月でエンドなんですね。
あたしゃ、あの坂の上の田村麻呂だかいう番組がでーっ嫌れーなんですよね。いくら菅野美穂さんとかもっくんとか香川照之いやはや市川中車が出ていても。
あ、それはともかく。
いまいち不評だった今回の『江』ですが、途中から見始めまして、あれはあれでいいんじゃないかと思いました。
桜泉は、史実に忠実な大河より、史実ぶっ飛んだり、勝手な解釈が入ったり、現代風に演出してあるの、好きです。
『篤姫』の時は、原作からのぶっ飛びぶりに、しばしばひやひやさせられつつ、どんどん惹きつけられてしまいましたし。
(同じ“原作からのぶっ飛び”といえば、だいぶ前の毛利元就の方が許し難かった…。)
田渕さん流が一本筋通ってるじゃないですか。家族のきずな、親子のきずな、夫婦のきずな、己の真実に従う女性像…というテーマが。
それに、結局、最初の御台所と最後の御台所の一生を描いたことになりますよね。一人の脚本家が。
(厳密に最後の御台所は一条美香=徳川慶喜の妻ですが、彼女は大奥入りをしていませんし、和宮親子内親王は御台所の呼称を嫌い、宮様と呼ばせたとのこと、従って、名実ともに最後の御台所と言ったら、天璋院篤姫その人なのではないかと思います。)
なかなか、大河として面白い趣向だったと思います。
そもそも桜泉は、浅井三姉妹に関してはもう……ええ……何でも聞いて!状態。
なんとなれば、出会いは高校生の時。杉本苑子作の新聞小説『月宮の人』。
やはりお市の方から始まり、浅井三姉妹、そして江の末娘・東福門院和子の生涯を描いた長編小説。
……独身時代、半ばバイブル状態でリピート読みしたもので………。
(そういえば、遠藤周作…の『女』という小説も参考になるかと思いますが…なんかあれは嫌だった。桜泉、どうも遠藤周作好きじゃない。ごめん。)
あれで歴史好きになったといっても良い、私の、歴史への入り口が浅井三姉妹なのです。
(もちろんそれ以外にも、古代史への興味を開いた小説とかの出会いもあり、いくつかの接点から歴史好きになったわけですが。今どきの歴女とはちょっと趣を異にすると思います。)
なので、とにかく大河がドカーンと浅井三姉妹に向き合ってくれて、それだけでもほんとにありがとうです。
しかし今回一番良かったのは宮沢りえちゃん(すみませんねえ…一つ年下の、なんか若い時からのお友達みたいな親近感があって、ついいつもこう呼んでいます)だったと思います。婆もほめちぎりでした。
最初の方、10代を演じるのはかなり厳しーんじゃないかとハラハラしていましたが、秀吉との複雑な恋の関係のあたりや、淀殿となってからの彼女、特にだんだん家康に追い詰められていくときの、目、そう、目での演技が凄かった。凄味がありました。いい女優さんにおなりになったと感動しました。
そして最後に一言ぼそり。(だいぶ前の方のネタですが。)
…北大路欣也様と旅行に行って、その際に本能寺の変が起きて、とっ捕まって、市村正親様にお会いしただと?それ、おいしすぎだよ。代わって。(爆)