先日のヘヴィ話が今回の第二人生への動機の70%だとして、それもさることながら、残り30%…桜泉は昔から、どうしてか、障害のある人に目が行ってしまう、お節介を焼きたくなってしまう、見て見ぬふりできない、先天性お節介空回り正義感症のケがあった。(空回りがポイント。)
それは本当に、どこからどう培われたのか分からないので、先天性としておくけれど、たぶんやはり先天性ではないはずだ。
しかし、桜泉の障害者との出会いは、本当に不幸なもので、幼稚園の同級生で知的障害のある男の子が、桜泉だけをターゲットにして傷害行為(叩く、つねる、髪を引っ張る、飛びかかるなど)をしてくるのだ。どうやら彼にラブの心を抱かれてしまったからなのだそうだが。桜泉に最初にアプローチしてくれた男性(しかも結構イケメン)ということで、彼を恨む気持ちは全くない。当座は嫌だったけどね。
それに、もう一つ不幸な出会い。近所に、今でこそ当たり前な、30代半ばで結婚して駆け込み出産というご夫妻がいた。そうしたら2番目のお子さんが生まれた時、染色体異常による知的障害があることが分かった。
彼も今はいい青年だが、障害の程度はやや重度なようで、何か思うようにならないとき、作業所に行きたくないときなどに、パニクって大声を挙げてしまう。子どものときは、いつも彼の鳴き声や叫び声が近所に響き渡っていた。聞いていて、あまり気持ちのいいものではないし、受験生かつナーバスな年頃の桜泉には受け入れがたいものがあった。
ただ。この彼が生まれた時、このことを知った桜泉の親戚が何気なく一言「どうしてお腹にいるときに検査しなかったんだろうね(高齢出産なんだから)」とのたもうたのを、耳が聞き逃さなかった。そして、2秒置いて、その親戚の神経を疑い、義憤を感じる13歳、中学1年の少女であった。的確に、その言説の意味を把握した。お腹にいるとき検査したら、そして染色体異常が分かったら、どうしろというのか。親戚が言ったことのその先の意味を、13歳は、何故か、すぐ理解し、怒った。
なぜだろう。だれが私に教えたのだろう。13歳の私に、その生命倫理を備えた周囲の大人と環境は、なんだろう。
思い出そうとしてもわからない。
ただ、不思議な見えない導きで、桜泉の周りには、上記の親戚のような、ある意味常識的日本人もいたけど、そうではない、生命倫理や人権意識を醸成するだけの人々、状況があったのだと思うしかない。
そのことを、本当に感謝してこれからにあたりたいものだ。
13歳の生命倫理、そこまでみんなが苗を育ててくれて、それから苗は眠っていたけれど、遅咲きでまた成長を始めよう。
※付記:出生前診断と妊娠中絶/継続については、これが正解というものは無いと考えています。一律に、検査をするな、産め、という意見ではありません。しかし、妊産婦とそのパートナー以外の人間が、その決断に口出ししたりすることにはNOを表明します。どちらを選んでも苦渋の決断をした人に、寄り添う気持ち、祈りの気持ちを持つのが隣人の態度ではないかと考えています。
それは本当に、どこからどう培われたのか分からないので、先天性としておくけれど、たぶんやはり先天性ではないはずだ。
しかし、桜泉の障害者との出会いは、本当に不幸なもので、幼稚園の同級生で知的障害のある男の子が、桜泉だけをターゲットにして傷害行為(叩く、つねる、髪を引っ張る、飛びかかるなど)をしてくるのだ。どうやら彼にラブの心を抱かれてしまったからなのだそうだが。桜泉に最初にアプローチしてくれた男性(しかも結構イケメン)ということで、彼を恨む気持ちは全くない。当座は嫌だったけどね。
それに、もう一つ不幸な出会い。近所に、今でこそ当たり前な、30代半ばで結婚して駆け込み出産というご夫妻がいた。そうしたら2番目のお子さんが生まれた時、染色体異常による知的障害があることが分かった。
彼も今はいい青年だが、障害の程度はやや重度なようで、何か思うようにならないとき、作業所に行きたくないときなどに、パニクって大声を挙げてしまう。子どものときは、いつも彼の鳴き声や叫び声が近所に響き渡っていた。聞いていて、あまり気持ちのいいものではないし、受験生かつナーバスな年頃の桜泉には受け入れがたいものがあった。
ただ。この彼が生まれた時、このことを知った桜泉の親戚が何気なく一言「どうしてお腹にいるときに検査しなかったんだろうね(高齢出産なんだから)」とのたもうたのを、耳が聞き逃さなかった。そして、2秒置いて、その親戚の神経を疑い、義憤を感じる13歳、中学1年の少女であった。的確に、その言説の意味を把握した。お腹にいるとき検査したら、そして染色体異常が分かったら、どうしろというのか。親戚が言ったことのその先の意味を、13歳は、何故か、すぐ理解し、怒った。
なぜだろう。だれが私に教えたのだろう。13歳の私に、その生命倫理を備えた周囲の大人と環境は、なんだろう。
思い出そうとしてもわからない。
ただ、不思議な見えない導きで、桜泉の周りには、上記の親戚のような、ある意味常識的日本人もいたけど、そうではない、生命倫理や人権意識を醸成するだけの人々、状況があったのだと思うしかない。
そのことを、本当に感謝してこれからにあたりたいものだ。
13歳の生命倫理、そこまでみんなが苗を育ててくれて、それから苗は眠っていたけれど、遅咲きでまた成長を始めよう。
※付記:出生前診断と妊娠中絶/継続については、これが正解というものは無いと考えています。一律に、検査をするな、産め、という意見ではありません。しかし、妊産婦とそのパートナー以外の人間が、その決断に口出ししたりすることにはNOを表明します。どちらを選んでも苦渋の決断をした人に、寄り添う気持ち、祈りの気持ちを持つのが隣人の態度ではないかと考えています。