さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

奇絶峡 14

2010年03月27日 | 関西シリーズ

ここは田辺にある熊楠の家からしばらく内陸の山間部に入ったところ、「奇絶峡」です。

時間もあり、「どこに行こうか」と地図を眺めていて、なんとなく来たところです(^益^;

ひと昔前は人里離れた寂しいところだったのでしょう。熊楠も粘菌採集に何日も野宿しながら歩いたところかもしれません。

那智の大滝を見たあとですからカワイイものでしたが、ジグザグに落ちてくる水がしゃれてました^^

それにしても、時間がありどこに行こうか「いきあたりばったりの旅」というのは贅沢なものですね。いま思い出して見るとそういう気がします。思えばすっかりおっさんになってしまった今、若い頃ってそれだけで素晴らしいなぁ、と思うのですが、若い頃は別に幸せ一杯だったわけじゃない。むしろいろいろ大変で、辛く苦しいことも沢山あったような。若者に「いま幸せかい」って聞いて、「はい」なんて答えるやつがどれくらいいるものか。

旅だって、むさくるしい係長(ゆるせ)と一緒に「ど~する~?」なんてやりあっている瞬間に、「ああいいなあ」なんて実感するわけでもありません。でもいま思い出してみると、こういう経験の積み重ねが人生を豊かにしていると思えたりするわけです。

英国の作家で、「人生なんて、ほとんどが機械的に食って出して、寝たりするようなどうでもいい時間ばかりで、特別な瞬間なんてほんのちょっぴりなんだ」と言った人がいます。

ほんとにそうかもしれませんね。でも圧倒的な量になる「どうでもいい時間」を豊かにする方法があります。それは我々の頭のなかに、生きた証となる思い出や経験、そして生きる支えとなるような夢や希望といったものを増やしてゆくことです。ささいなことでもいいんです。ちょっとした子供の笑顔や、いつか訪れたい見知らぬ土地への憧れなんかでも、けっこう「生きててよかった」とか思えたりするものです。。。