朝晩の冷え込みがきつくなり、つい背中が丸くなってくる11月のなかば。夜半、台所のテーブルの椅子でやつらは寝息をたてている。ちょうどエアコンの暖気があたる一等地だ。にしてもここまで苦労しらずに寝ている姿は、ふだんの悪さを差し引いても愛くるしい。
「くり」の顔を押さえつけるように腕を伸ばす「ゆず」は、いつだか寝ている時に「くり」にひげをかじられてしまい、今はしょぼしょぼの毛がわずかに残っているばかり . . . 本文を読む
久しぶりの青空。秋晴れ。小春日和。特別にいいことがなくてもちょっと気分のいい午後。青梅街道をたらたら歩いて中野坂上まで用足しに向かう。駅の改札からつながる通路を抜けて地上に出るきわに、さわやなか陽射しを浴びてビルの壁面に黒い影を投げるケヤキ。
うっかり倒れないようにと、何本ものワイヤーが幹にまかれているけれど、ケヤキ、おじけることもなく梢を揺らす。静かな木。藤沢周平晩年の作品「静かな木」も、ケヤ . . . 本文を読む
写真の網の目。最大倍率で拡大撮影したものだけれど、あらためてこれだけを見て造形の不思議に目をみはる。
木の葉の葉脈とは明らかに違うし、もちろん人の手で編んだものでもない。さーて何でしょう?
実は、会社の玄関脇に置いた鉢植えのアジサイなのだ。ほとんど葉も落ちてうらぶれてしまったけれど、枯れたアジサイの「がく」の1枚がその正体。七色変化の色が落ちて枯れ葉色になり、ふと気づいたら網に . . . 本文を読む
膝の故障でひかえていた朝の多摩川散歩を再開した。完全に回復したから、ではなくて、左足をかばいながら歩くと、今度は右足の膝にも痛みを感じる。つまりは特別な怪我、不調ではなくて、いわば経年劣化による症状だとさとったのだ。
ということは、散歩をひかえれば戻るものでもないし、だとしたらこれまでより多少は歩行速度を落として、様子を見ながら歩けばいいじゃないかと結論して再開したのだけれど、休日の朝はぶらぶら . . . 本文を読む
会合に出かける前の8日の土曜日の朝、昭島駅前の市民会館で開かれた「第40回昭島市産業まつり」に立ち寄った。ちょっと風変わりな水墨(墨彩)画家、本多豊國の「墨絵ライブショー」が目当てだ。
あいにくの小雨のステージだったけれど、コラボレーション参加のブルースギター奏者との掛けあいで、予定通りにパフォーマンスが始まった。ステージ後ろの仕切り壁にかけた布をキャンバスに、大筆で描き上げた「くじら」が楽しい . . . 本文を読む