牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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アサヒビールのギネス記録1,026人。何がすごいのかよく分からない。

2023-09-13 17:54:07 | 附属酒類経済研究所
                          
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業界紙に「アサヒビールによると」と記事が出ていましたが、日経(電子版)でも取り上げられていました。





ラグビーW杯チリ戦PV、同時乾杯人数でギネス認定

アサヒビールは11日、10日のラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会の日本対チリ戦のパブリックビューイング(PV)で同時に乾杯した人数がギネス記録の認定を受けたと発表した。1026人が同時に乾杯し、スペインでの記録(717人)を上回った。

記録名は「オンラインと単一会場で同時に乾杯をした最多人数」。PV会場の秩父宮ラグビー場(東京・港)とアサヒビール園博多店(福岡市)をオンラインでつなぎ、一斉に乾杯した。会場ではアサヒビールの「アサヒスーパードライ」を販売していた。


同時に乾杯をした人数が1026人ということですが、感覚的にはイベント会場ならそれくらいいるよね、というイメージだし、スポーツやミュージックフェスならもっと多いだろうし、どんな記録なのか、何がすごいのかちょっと良く分かりませんでした。

もしかしたら、「PV会場」と「オンライン会場」それぞれで1026人(以上)ということなのかな?

もう少し詳細を知ろうと、アサヒビールさんのプレス発表を見てみたら、こうでした。


(略)パブリックビューイングへの来場者に加えて、同日にパブリックビューイングを開催したアサヒビール園 博多店内特設会場(福岡県福岡市)とオンラインでつなぎ、合計1,026名による同時乾杯を実施しました。その結果、これまでのスペインでの記録を更新し、ギネス世界記録™に認定されました。


明確に「合計1,026名」とあります。
つまり、例えばパブリックビューイング会場で700人、アサヒビール園で326人だと合計1,026名ということになります。

でもね。これ、「パブリックビューイング会場」と限定した話ではないようです。

例えば有名なミュンヘンのホーフブロイハウスはいくつかのホールに分かれていますが、一番大きなフリーシートの Schwemme(図中のA)は定員1,300名。こことどこかをオンラインで結んで乾杯すればすぐに世界記録。





あるいは、物議を醸した新宿御苑での「桜を見る会」は、時の首相が後援会の人々を大盤振る舞いで呼んだ結果、18200人(2019年)だったそうです(wikipediaによる)。



毎日新聞


上の記事のように(最初に)乾杯をしているようなので、新宿御苑とどこか(例えば加計学園)をオンラインで結べばギネス記録を10倍のスコアで更新です。


うーん、ますますアサヒビールさんの意図するところが良く分からなくなってきた。




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表参道で日本酒・和雑貨のお店を見つけました

2023-09-12 16:41:29 | 酒の情報(酒エトセトラ)
                          
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午後、ワインのインポーターさんの展示会に顔を出しに表参道へ。

その帰り道、先週お仲間の不動産会社から「神宮前の物件に興味を持っている」というのを聞いたこともあり、昔取った杵柄でその物件を見に行きました。

神宮前といっても表参道自体、住所は神宮前とかですし、古くは銀座線の駅も千代田線開通前は神宮前駅なので、両者は「≒」。実際に展示会から物件までは徒歩3分くらいでした。

で、物件をざっと見た後、表参道駅に向かう角で、こんな置き看板がありました。
(フライングタイガーや



「酒 Sake BAR」


「ふむふむ」と近寄って見ると、杉玉(酒林)も飾られていて、お洒落な感じ。





BARと言いつつ「Sake」だけでなく「Tea」という文字もあり、日本茶も出しているようです。
入り口ガラスに「Zakka(雑貨)」とあるように、中をのぞくと酒器などの和雑貨もあります。





「Zakka+Sake Bar DEARYOU」というお店で、戻ってからホームページを見たところでは、数か月くらい前に出来たようです。

ホームページのリンク

業界人的には日本酒や日本酒文化の普及・浸透という意味でありがたいお店なのですが、その一方でどのくらい集客とかがあるのかな?とも思いました。
実際、入った時にはお客さんはゼロ。場違いなおじさんが入ったからか、棚の酒器とかの埃を払っていたお洒落な店員さん、小声で「ぃふぁっしゃいませ」と呟き、再度埃払いに戻ってしまい、雰囲気は展示ギャラリーみたいで、そそくさと出てきてしましました。

お洒落でお洒落でお洒落なのですが、これで利益が出るのかなぁ。

ちょっと心配になりましたが、ちょい飲みもできそうなので、今度夕方に寄ってみましょう。
ご縁があればコラボとかもしてみたいですね。



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やっぱり今は「カプロン酸エチルブーム」なのでしょうか。

2023-09-11 12:28:23 | 附属酒類経済研究所
                          
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先週ちょいと触れた、国税庁による日本酒の酒質というか成分の分析結果

その時は日本酒度の経年変化から大まかには辛口傾向にシフトしているというグラフを出しましたが、この資料には「吟醸酒の香気成分の経年変化」というグラフも出ています。



こちら

ちょっと業界人というかマニアっぽいデータ・議論ですが、要は、どんな香りの日本酒(吟醸酒)が増えているか、というもの。

実際に計測している香気成分は次の二つ。

酢酸イソアミル;「バナナのような香り」と評されます

カプロン酸エチル:同じく「リンゴのような香り」



カプロン酸エチルの構造式。分子式だとC8H16O2で、結構シンプル。


「●●のような」というのはあくまで主観で、酢酸イソアミルを「メロンのような」という人もいますし、同じくカプロン酸エチルも「洋梨のような香り」という人もいるので、この辺りはケースバイケース。

どちらも果物の香りとして表現されていますが、ワインみたいなフルーティさと表現されるのはカプロン酸エチルかな
ちなみにあの有名な「獺祭」も、製造者的な利き酒をすると「カプロン酸エチルを感ずじますねぇ」というレビューになると思う。

対して酢酸イソアミルの方が比較的古くからマーケットに出ている吟醸酒に多い気もする。

で、実際のグラフに戻りましょう。

平成13年からの20数年の変化は一目瞭然で、黄色の線の酢酸イソアミルは変動しながらも横ばい傾向かむしろ下がり気味なのに対し、カプロン酸エチルは平成14年にポン!と増えて、それ以降増え続け、今では酢酸イソアミルを大きく上回っています。

グラフだけからいうと、カプロン酸エチルブーム

大きな流れとしては、獺祭ブームで消費者の嗜好がそうだと分かって、それに追随しようと酒造りが変わった、とも言えます。
あるいは、獺祭ブームが消費者の嗜好自体を「カプロン酸エチルが卓越している酒が良い酒だ」と変えたのかもしれません。

ただ、あくまで個人的な感想ですが、こうした香気成分が卓越したお酒は、ちょっと味見するのはよいのですが、グラス一杯というと香りにやられちゃいますし、それもあり食中酒としても向いていないと感じます。

元々ワインは食中酒として、日本酒はそれのみだったり塩を舐めながら的な的な飲み方をされていて、それをワインみたいな流れにということで、「ワインみたいにフルーティな酒を」となって、でもそれがやっぱり食中酒としては??となるというのは、皮肉なものですね。

さてさて、このグラフ、どうなっていくのでしょうか?




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以前も拝見、香川の「金陵」さんの積み樽。初めて見た、几号水準点。

2023-09-09 21:18:50 | 神楽坂とインテリジェントロビーの徒然
                          
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タラタラ走っていて、左内坂。

トロトロ坂を下って、(たぶん)30年以上前、高校時代に駿台模試の帰りに通ったきりの裏道を通って、とある神社へ。

この神社には、以前、触れたこともあるように、何故か?香川の金刀比羅さんのご神酒「金陵」の酒樽が奉納されています。





実は「何故か?」は、以前触れた際に戻ってから調べていて、境内に金刀比羅宮の分社があるから、ということなので、どこかな?と境内を見まわしていたらこんなものが。





下の写真の水屋の水鉢の台座なのですが、「不」「木」みたいな字が刻まれています。



水屋


傍には説明板もあるのですが、これ、「几号(きごう)水準点」

子供のころから噂には聞いていましたが、これがそうですか。
と、言っても、一般には??ですよね?
国土地理院のホームページのQ&Aにはこう出ています。

明治時代、内務省が高低測量をおこなった時の水準点です。(略)
イギリス人測量技師などの指導のもとに実施されたことから、水準点にはイギリスで使用している「不」の字に似ている記号が採用されました。
水準点を使う際に、几号水準点の横棒の溝に金属製の台(ベンチ)をひっかけて、ベンチ上に標尺を載せて測量するためで、水準点のことを「ベンチマーク」(=几号)ということにつながります。 この標識は、建物、鳥居などの石造物に彫刻したものが数多く残っています。



その「不」マーク、こちらでは水場に刻まれているという訳ですが、今日初めて知りました。

いやぁ、(そんなに近くはないけど)何度も来ているのに灯台下暗し、でした。

いつもながら「犬も歩けば棒に当たる」ですね。



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どこまで覆面? どんな表示? 小分けパウチの日本酒利き酒セット

2023-09-08 11:16:49 | 酒の情報(酒エトセトラ)
                          
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コロナ禍での場当たり禁酒法を機に、色々なアイディア・アクションが出てきたのが「小分け」でのお酒の販売。

パウチに入れるなどの容器のアイディアとか、「マリアージュセット」「飲み比べセット」などのアイディアも出ていました。
ウチも運営している飲食ラウンジ・貸会議室「インテリジェントロビー・ルコ」のサービスとして色々考えたりした。

こうした流れでしょうか。日経地域版にこんな商品が紹介されていました。




食品加工のFARM8(新潟県長岡市)は日本酒の利き酒を体験できる「利き酒クエスト」を開発した。
(略)「利き酒クエストBOX」(1980円)は銘柄が書かれていない状態で、3種類の日本酒が100ミリリットルずつパウチに入っている。同封したカードに記載されたQRコードを読み取り、味や香りのクイズに答える。


なるほど。
当の「FARM8」さんのページを見ると、パウチに入れたお酒のサブクス定期便をやっているようです。





で、仕掛けの一つが「銘柄が書かれていない状態で、3種類の日本酒が100ミリリットルずつパウチに入っている」ということなんですね。

ただ、ウチでもパウチや小分けの販売を考えた際、(クリアできるけど)意識せざるを得ない項目の一つは「表示」です。
小分けにするのは酒税法上の「詰め替え」に相当するので、小分けした側で必要情報を表示する義務があります。

そうすると原材料やアルコール度数、「純米」「吟醸」などを名乗る際には精米歩合なども表示しなければなりませんが、
必要要件を記載すると純米酒とか純米吟醸とかわかっちゃって先入観が生まれちゃいますよね。

上の利き酒セットではどうしているのでしょうか?

さすがに「銘柄のみ出ていない」というのは利き酒としてはどうかと思いますので、あえて特定名称は表示しないことで精米歩合等の表示も避け、覆面性を保つのか。

誰か試した人に聞いてみようっと。




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令和五年の筑土八幡神社の大祭。今年は5年ぶりの白木大神輿の渡御です。経路もご紹介。

2023-09-07 12:12:01 | 神楽坂とインテリジェントロビーの徒然
                          
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もうすぐ、ですよ。





地元、筑土八幡神社の大祭です。
ネットで見ても日程等が出ていないようなので、頂いたチラシを掲示

奉納輪踊 :9月9日(土) 18:00~20:00

大神輿渡御:9月10日(日) 9:30~17:00

大祭式典 :9月15日(金) 11:30~


先般触れた酒問屋の街「新川」も氏子地域になっている富岡八幡神社のお祭りに比べ、本当に地元の氏神様のこじんまりとしたお祭りなのですが、10年ほど前に「白木大神輿の渡御」が復活。
それを行う年は神楽坂を通行止めにして渡御が行われるなど、他所でいう「本祭り」的な位置づけになっています。

で、今年はコロナ以降初めての「白木大神輿の渡御」で、町会等の気合も入っています。
ただ、この白木大神輿の渡御も、渡御自体に歴史があるわけではない(平成に復活させ、3回目)ので、段取りもまだ試行錯誤
順路や担ぎ手の算段も、これまで2回の反省を踏まえつつ軌道修正し、今回は地域の多くはトラック渡御で、神楽坂と本多横丁が担ぎ手による渡御になります。
(前回、前々回もそうなのですが、担ぎ手さん、沢山いるように見えて、実際には外部からのヘルプも多く、各町会が町内の人だけで巡行するには足りないということです)





実際の経路を見てみましょう。
#ウチの周囲は昔の町名がほぼそのまま住所や町会になっているので、分かりやすいと言えばわかりやすい。


【午前】トラック渡御
筑土八幡神社宮出し(09:30スタート)⇒袋町町会⇒岩戸町町会⇒白銀町町会⇒飯田橋自治会(下宮比町と揚場町)⇒新小川町自治会⇒東五軒町町会⇒筑土八幡神社

【午後】担ぎ手による渡御
神楽坂坂上(14:20スタート)⇒(神楽坂五丁目町会、神楽坂五丁目三和会、神楽坂四丁目公和会)⇒神楽坂⇒毘沙門天⇒本多横丁⇒筑戸自治会(津久戸町、筑土八幡町)⇒筑土八幡神社宮入


台風が気になりますが、現状の予報だと台風一過の青空の下での晴れやかな白木神輿渡御となりそうです。

自分もスタート時には馳せ参ずる予定ですが、楽しみですね!!




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朝ドラ「らんまん」。「藤丸」のモデルの田中延次郎は、お酒の醸造の研究をしていたのか?

2023-09-06 11:37:36 | 酒の情報(酒エトセトラ)
                          
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NHKの連続テレビ小説「らんまん」ですが、お酒との関連についてこのブログでも何回か取り上げています。無料の青空文庫で出ている自叙伝を昔買った kindle paperwhite で読んだりして、結構詳しくなりました。



で、このブログで取り上げたお酒ネタは以下のようなものでした。

・主人公のモデルとなった牧野富太郎の実家が蔵元であること

・主人公の植物学教室での友人として出ている酒問屋の息子という「藤丸」さんのモデルも実在していること

・主人公の実家の蔵元が廃業になった理由の「火落ち菌」「腐造」は確かにポピュラーな事象だったこと


このドラマの特徴として、主人公を巡る人々の物語を丁寧に描いているなと思うのですが、昨日の放送では、蔵元の再興を目指す主人公の姉夫婦が火落ち菌や腐造の研究を求めて上京したことや、それを上掲した「藤丸」さんが、自分がその研究を!と名乗り出るシーンが描かれていました。

植物学教室の学生だった酒問屋の息子の藤丸さん、モデルは田中延次郎という人なのですが、田中延次郎の名は友人として自叙伝にも出てくるのですが、彼がお酒の研究、というのは出てこないんですよね。

実際、wikiで田中延次郎を見ても、こう。

田中 延次郎 (たなか のぶじろう、旧姓 市川、1864年4月21日(元治元年3月16日) - 1905年(明治38年)6月21日)は、日本の菌類学者である。日本における最初の近代菌類学書、『日本菌類図説』を執筆した。植物病理学の分野でも桑樹萎縮病の対策に貢献した。

続く略歴の中にも実家が千住の酒問屋であることや、植物学教室卒業後菌類の研究を行ったことは出ていますが、お酒の研究については「酵母の研究などもした」という数文字以外は出てきません。

この辺り、ドラマとして拡張したのかな?

でも、もう少し調べてみると、こんなものを見つけた。




明治の終わり頃出版された「最近 清酒醸造法」という本なのですが、ここに田中延次郎の名前が出てきます。




法(二十五年三月四日田中延次郞外一名)人工ヲ以テ釀母菌ヲ採集シ之ヲ醱酵液、、、

「清酒、濁酒及び焼酎醸造法」の特許のようです。
他にも「醸造学雑誌」の寄稿家として名前が出ていたりして、主人公の実家との関係は別にして、確かに醸造の研究も行っていたようです。

NHKさんがどこまで裏をとっているのかどうかは判りませんが、植物関連の描写はかなり事実関係も調べた上で行っているようなので、こちらもそうなのかもしれません。

ドラマ自体は今月末で終わりなので、藤丸さんのお酒の研究はどこまでテレビに出るかはわかりませんが、どうなったか気になりまますね。





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昨日の続き。で、結局日本酒の甘辛の地域性は?

2023-09-05 11:34:21 | 附属酒類経済研究所
                          
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昨日は日経に出ていた「都道府県の食べ物の嗜好」に触れましたが、お酒のデータはなかったので、あれやこれやと推測しましたが、よく考えると、国税庁で市販酒の成分分析を行っていたのを思い出しました。

例えば、こんなグラフ(傾向)がよく話題になっています。





これ、日本酒度の経年的な変化。
数字が大きいほどざっくり辛口なので、グラフの最初の平成13年から平成20年頃までに辛口にシフトしていって、その後は概ね横ばい、近年ちょっと下がり気味(辛口ではない方向)に行っている、と見るのでしょうか。

でも、甘口辛口って日本酒度だけでは決まらず、酸との関係で印象は違うんだよな、と知ったかぶりをしていると、そこはお酒にマニアックな(というか仕事ですね)国税庁。

これらを組み合わせて甘辛度というのも出しているんですね。

それを地域的に示しているのが、下のグラフ。





甘辛度=193593 / (1443+日本酒度)-1.16×酸度-132.57

上の式の意味はちょっと不明ですが、こうやって甘辛度を出しています。

地図を見てみましょう。
プラスが甘口、マイナスが辛口で色塗りされている(宮崎、鹿児島、沖縄の3県は表示なし)のですが、岡山、広島、大分、佐賀、長崎が甘口が強いようです。

昨日の南日本で醤油など甘口が、というのと似ているように見えますし、瀬戸内海の小魚と甘口醤油(と甘口日本酒)という流れなのかもしれません。

一方、「辛口県」の分布はちょっと面白い。
淡麗辛口で有名な新潟は2番目の階級ですが、白塗りの一番辛い階級は、「富山、岐阜、愛知、静岡、三重」という地域と、「徳島、香川、高知」という地域に分かれています(あ、鳥取もあった)。

この2地域、文化的にも、地形的にも違うので、食生活的にも違いそうですが、辛口でつながっているんですね。

日本酒度での議論から甘辛度での議論。そして地域性。
この先、どんな感じで展開していくんでしょうね。
(あ、自分で考えるのか)




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甘味もお好きな北日本、苦味が人気の九州・沖縄。それでは日本酒のお好みは?

2023-09-04 13:24:28 | 附属酒類経済研究所
                          
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一週間が始まりました。
土日は企業の記者発表などがないからなのか、あるいは記者の方も土日なのか、週明けは「書き溜めておいた」記事が多い気がするのですが、これもその一つ。




北日本は甘いのもお好き
味の嗜好、データで可視化 九州・沖縄は苦味が人気


12万超の食品・飲料の味データベースを持つ「味香り戦略研究所」(東京・中央)の協力による地域別の分析の結果で、嗜好の地域差が明らかになったようです。

曰く

・塩辛い味の保存食が普及する北日本は甘味も人気

・甘いしょうゆが根づく南日本では苦味も支持

・旨味は近畿や中国・四国で全国平均以上なのに対し、北海道・東北、関東、中部では平均以下と対照的。

・中部は酸味と塩味が突出して好まれている。

などかな。


こういうのを聞くと、「じゃあ、日本酒は?」という連想ゲームになりますよね。

ただ、「北日本は甘いものが好き」ということから単純に「じゃあ、甘口の酒」とならない気もします(実際、そうだし)。

分析的に考えると、3つくらいの視点で効いてくる気がします。

【その1】上記、「単純な発想」に近いのかもしれませんが、「醤油が甘いからお酒も甘い」的な、食の嗜好と同じ傾向になる場合。

【その2】上記とは逆に、酒に合わせる肴(食べ物)との相性から、塩辛いものにはさっぱり系とか、コッテリには甘口とかを選ぶ場合。

【その3】特に昔など、「水」や「気温」、あるいは地場のお米など、いわゆる「テロワール」に起因する味わい。


実際、「その1」としては、しょうゆの甘い南日本のお酒は甘口も結構ある気がするし、東北の塩辛い肴には淡麗辛口とかは「その2」
の例
なのでしょうか。

この記事では日本酒の好みは出ていませんでしたが、ちょっと調べてみたいですね。




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外国人にもウケそうです。友禅染の色見本で日本酒ラベル。

2023-09-02 17:43:42 | 酒の道具など
                          
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たまたま立ち寄った渋谷のアートスペースで見かけた、デザインアートとしての日本酒(ラベル)。




草木染系の渋い色が水玉状にあしらわれています。


拡大図


和モダンでイイ感じなのですが、その場にいた作家さん?にお聞きしたところ、コンセプトは「見立て」で、実際に使われているのは京友禅の色見本だそうです。

なるほどね。
友禅染の色見本ってこういうのか、と思って検索したら、確かにそんな感じ。




これ、色々と応用も効きそうだなぁ、と見ていると、加賀友禅のお店のホームページに行きつきました。
(「きもの処 凛屋」さん)

そこには、こうあります。

加賀友禅の彩色を行う際、本番前に色見本として白生地に1㎝ほどずつ色を染めていくことをします。
いわゆる試し染めのようなものですが、それ自体がとてもアート。




で、それを応用した名刺入れが作られているんですよね。




先ほどの日本酒と同じような発想、というか、和装小物の方が先に出る発想で、日本酒のように全く違うものへの応用がその次の発想と言えるでしょう。

でも、これって日本×日本で、外国人には受けるのでは。
柳の下にドジョウは何匹もいそうです。




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鉄道、パソコン自作に次いで3つめの趣味? 藤井七冠は梅酒のソーダ割りがお好き?

2023-09-01 19:39:47 | 酒の情報(酒エトセトラ)
                          
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昔(と言っても江戸時代ではなく、子供の頃)は、囲碁や将棋のタイトル戦と新聞というのは切っても切り離せないもので、日々棋譜が掲載されていましたし、将棋の名人戦が朝日新聞から毎日新聞に移った時は結構な騒ぎになりました。

ある時期から囲碁・将棋の新聞でのプレゼンスが小さくなっていたり、特に日経新聞の場合は名人戦など伝統棋戦を持っていないこともあり、将棋の記事を見ることは少なくなったのですが、一昨日は全面が使われていました。





「王座戦」です。日経新聞主催なんですよね。

自分史的には大学生の頃にやっとタイトル戦に格上げされた棋戦でもあり印象は薄いんですが、実は藤井七冠が持っていない最後のタイトルということで注目度は高く、昨日の第1戦も、挑戦者(藤井七冠)が「負けた」というのが昨夜/今朝の各テレビニュースで取り上げられていました。

それはさておき、お酒ネタ中心のこのブログで注目したのは、上掲した記事の中でのインタビュー。
永瀬王座と挑戦者である藤井七冠にそれぞれ聞いているのですが、その中にこういうやり取りが。





-21歳になり変化は。

「変化の多かったこれまでに比べて)むしろ、何も変わらないなと。お酒は2週間に1度、自宅で梅酒を炭酸で割って飲んでいます。1杯で顔が赤くなる。半年前からパソコンで『トレインシミュレーター』をやっています。やりすぎはよくないですが気分転換で遊んでいます」


実は質問で「お酒を飲んだりしますか?」とか聞いたのでしょうか。
そうだとすると「2週間に1度」「梅酒を炭酸で割って」というのは、「飲みません」に等しいので、お酒業界としてはちょっと寂しい

でも、文字通り「何か変化は」という質問でこの回答が自発的に出たとすると、、、、

「趣味は詰め将棋と将棋観戦」という基本的には将棋漬けで、それに加え鉄道マニアと将棋AIを入れるパソコンを自作しているなどが知られている藤井七冠から、新たな趣味らしきものとして「梅酒の炭酸割り」が出たことになり、これは大ニュースですよ。

鉄道マニア絡みではタイトル戦巡業でディーゼル車両の運転体験などがあったり、パソコン絡みでは「使ってます」というCPUのAMDからチップセットがプレゼントされたりとしていますがら、チョーヤさんから梅酒一年分とか届きそう。

でも、藤井七冠にはお酒に溺れずに将棋を極めて欲しいなぁ。
チョーヤさん、我慢しましょうね。




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