Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 148(染付椿文小皿)

2021-08-27 11:43:03 | 古伊万里
 古伊万里の在庫が僅少ということで、このところパッとしない品が続きましたが、あちこち探したら、もう一枚だけ古手の品がありました
小皿ではありますが、見どころのある品なので紹介したいと思います。
「染付椿文小皿」(1670~80年代)
お皿全体で椿の花を表現した、大胆でありながら和様のデザインの小皿です
四寸半サイズの小皿ながら、存在感は十分で、小皿としては優品と呼んでも良いように思います。
薄手のシャープな成形で、見込み周囲の葉の部分は単なる絵付けではなく、葉の形に陽刻された上から絵付けされています
見込み部分の椿の花は典型的な描き方で特に特長はありませんが、この部分を薄濃みにすることで、葉の部分と対比させているように感じます
裏文様も寛文~延宝期に見られる、ちょっと個性的なもので、この辺りも魅力の一端であることは確かでしょうか。
ワタシの記憶が正しければ、この品を購入したのは2007年で、栃木県今市市(現在は日光市)の業者さんのHPで発見し、迷わず購入を申し込んだものでした。
この品と同手の品は、「別冊太陽 染付の粋」の67頁に掲載されていますが
確か古伊万里の大師匠であるDr.kさんも同じ品を所有していたような気がします。