Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 68(色絵芙蓉手五寸皿)

2020-06-26 23:09:12 | 古伊万里
このところ二回続けて「芙蓉手」と呼ばれる皿を紹介してきましたが、今回は色絵の芙蓉手小皿です。
「色絵芙蓉手五寸皿」

柴コレの4-97に、「色絵芭蕉宝花卉文小皿」という名称で似たような小皿が掲載されています
時代的には1690~1710年代となっていますから、いわゆる元禄古伊万里の小皿ということになるでしょうか。
柴コレの図録でも、「備考 芙蓉手」となっていますから、このデザインは間違いなく芙蓉手ということだと思われます


芙蓉手といえばVOC皿に代表されるように染付のイメージが強いですが、初期赤絵とか初期柿右衛門と呼ばれる一群には
このタイプのデザインの品がありますので、決して珍しいという訳ではないように思います。
濃い染付の圏線の中に描かれる文様は、いかにも元禄といった感じの赤、緑、黄、黒、紫、金彩で絵付けされており
当時はこういった派手な感じの品が好まれたであろうことが推測されます。


裏面は至ってシンプルで、二重圏線の中に「富貴長春」の落款が大きく描かれています

今から10年以上前に購入した品で、当時は結構たくさん存在する品だと思っていたんですが、その後はとんと見なくなりました。
少々ケバい色絵小皿ですんで、正直なところ今なら買わないかも知れません。