Runrun日記

今読んでいる本ー【一章・二章】東方見聞録

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寒いです 妻は、靴の中敷き用カイロを買って来ました!
日本海側は、雪で大変なようですね。

散歩道。相生山の北端に行くと、樹々の隙間から、名古屋駅方面のビル群が見えます。今朝はその向こうに白い山が見えました。伊吹山でしょうか。



マルコ・ポーロは、どんな旅をしたのでしょうか? 本文を読んでもなかなか分かりません。行った場所の産業や物産品、風物などが書かれています。書かれている順と、旅行した順とは違うようです。書かれている内容も、真偽の程が疑われます。

マルコ・ポーロ著 愛宕松男訳 「東方見聞録」 東洋文庫

【第一章】西アジアから中央アジアを縦断して
【第二章】中国の西北辺境(新疆・甘粛・寧夏・内モンゴリア)を行く

父ニコロ、叔父マテオは、フビライ・カーンから委託された使命を果たしてその復命の旅に出かけようとします。ところが返書をくれる筈のローマ教皇は亡くなっており、新教皇が決まりません。ヴェニスで新教皇が決まるのを待っていましたが、埒があかないので、1270年末、息子のマルコを連れて出発する事にしました。当時、ローマ教皇はエレサレム北のアークルへ居たのでしょうか? 第8回・9回の十字軍遠征の頃のようです。マルコ達は、ヴェニスからアークルへ行き、聖地エレサレムへ巡礼したようです。そこからいよいよ出立し、トルコの東部、地中海に面したライアスまで行きます(1271年10月).。そこで新教皇が決まったとの知らせを受けアークルへ戻り、新教皇よりフビライ・カーンへの親書を貰い、長い旅を始めます(1271年末)

本分では、まず大アルメニア、ジョルジア、トーリス(タブリース)の事が書かれていますが、そこは帰りの経路で寄った所の様です。実際は、アルメニアからメソポタミアを縦断しバスラからペルシャ湾航路を湾頭のホルムズまで行った。
そこからイラン東部を北に進みケルマーンを経由、中央アジアを横断します。本の解説を読むと、バダフシャンで一年ばかり病気療養をしたとあります。その後、カシュガルから天山南路南道、タクラマカン砂漠を採って沙州(敦煌)から粛州・甘州に至り、長城を北に越え、内モンゴリアのドロンノールの上都まで行った。
甘州でも丸一年滞在し、都合三年半を費やしたと有るので、上都に着いたのは1275年4月頃と有りました。

訪れた場所のエピソードなどが描かれていました。
この頃のアジアはタルタール人(モンゴル兵)に蹂躙されていたようです。西洋と東洋との交易は、シルクロードを経由して紀元前から細々となされていたようですが、政情不安などでなかなか進みませんでした。しかしこの時期、モンゴル帝国がこの地域を制覇したことで、交易は一気に進んだようです。

1258年のバクダートの陥落の事が書かれていました。モンゴル兵がバクダートを包囲した時、自分達は兵が少なく弱いぞと見せかけて、バクダートの兵を城外におびき出し、出てきた所を隠していた大軍で攻めたとか。

ホルムズの気候や風習が描かれていました。ホルムズ(コルモス)は海港都市で、インドからの商品をヨーロッパ各地に運ぶ中継都市だったようです。灼熱の地で、市民が焼け死ぬほどの暑気が厳しい所と書かれていました。夫が死ぬと寡婦は四年間、日に一度は大声で泣き叫ばなければいけないとか!何やら儒教の朝鮮や中国と似ていません?

イランの北方には、山の老人が住んでいたそうです。夢の様な楽園に若者を連れ込み、刺客に育てたようです。彼らを各地に送り、気に入らない王たちを暗殺したとか? この時代、既にイスラムの反体制過激派集団がいたのでしょうか。1262年、これを知ったモンゴル軍に滅ばされたとか。

マルコ・ポーロはキリスト教徒だったのでしょう。キリスト教びいき、イスラム教嫌いの記述が多いです。イスラム教徒の人情は邪悪残忍とありました。キリスト教徒の祈りによって、バクダートでは二つの山が一つになって、サマルカンドでは、教会の円柱が浮き上がったとか。この時期のキリスト教徒は、占いや魔術を信じたようです(笑)

砂漠の住民の事が書かれていました。
チュルチュン地方は、モンゴル兵にすっかり荒らされてしまった所です。ここの住民は、敵軍が通過する時は家財一切を持って自分達しか知らないオアシスへ逃げ込んだそうです。足跡は砂嵐が消してくれるので、決して見つからなかったそうです。
カムール国では、旅人が宿泊を請うて来ると、喜んで歓待し、妻迄差し出したという。砂漠の中の村で盗賊に襲われると、逃げ場がなくやむを得ずしたことではなかろうか?

敦煌、井上靖の小説を思い出しますね。もう、忘れてしまった(笑)
仏教の事は、偶像教と書いていました。

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