萌映画

映画評と映画与太話

アンダーワールド:ビギンズ(2009)

2009-03-30 | 映画評・アクション
「アンダーワールド」の前日談。原題が「狼男の決起」(rukkia勝手訳)なのに邦題はバットマンの真似なのか「ビギンズ」になっている。まあ、確かに話の内容はビギンズだ。
前作まで監督をやっていたレン・ワイズマンはプロデューサーにまわり、本作は前作のプロダクション・デザインをやっていたパトリック・タトポロスという人が監督をやっている。
監督変わっちゃってどうなのかなと思ったが、なかなか締まってていいんじゃないかと思う。

お話は狼男ルシアン(マイケル・シーン)の誕生と、吸血鬼の首領ビクター(ビル・ナイ)との確執。ルシアンはビクターの娘ソーニャ(ローナ・ミトラ)と恋仲になっちゃうわけだが、それが元ですったもんだがあり、その因縁がのちのセリーン(ケイト・ベッキンセール)につながるというわけだ。
日本では映画紹介のページに必ずケイト・ベッキンセールの名前が載っているが、本編に出てくるわけじゃない。最後の最後につなぎのような一場面があるだけである(新たに撮影したものではないと思う)。

というわけで、ビクターの冷血振りと、ルシアンのマッチョ・カリスマ振りを堪能するための映画である。
…いやな人役俳優であるマイケル・シーンがこんなかっこいい役をやっていいのかと思うのだが…。これでファンになった人がいたとして、彼の他の出演作をみたら悲しむぞ(^^;
それだけルシアンはかっこよく描かれてます。1作目の「アンダーワールド」以上に。
時々みせる子犬のような目が彼らしさを出しているともいえる…。

ソーニャはめちゃくちゃかっこいい。いくら鋭い剣だとはいえ片手で狼男の胴体をぶった切るのはどんな腕力、とか思うが、ヴァンパイアだからいいのか。
最後に、セリーンはソーニャにそっくりだ、という台詞が出てくるのだが、確かに、セリーンに雰囲気がよくにている。よく探したもんだ。というか、よくつくりこんだもんだ。ソーニャは写真でみる素のローナ嬢の何倍もかっこいいぞ、さすが映画の力。 < こら

確か1作目にも出ていたでっかい人(ケヴィン・グレイヴォー)がルシアンの仲間になったいきさつも出てくる。なるほど、彼はかなり信頼されてたのねん。
そしてクレイヴン(シェーン・ブローリー)も出ているはずなのだが、どれだかわからなかった。はて…。

全編ヴァンパイアの活動時間、すなわち夜なので、画面が薄暗い。
家庭のTVで見るより映画館で見たほうがいいかも。
ただしR-15。狼男がらみの暴力場面がたくさんあります。苦手な人は注意。
…rukkiaは狼男やオークが滅多切りにされても結構大丈夫だったりするのだが(^^;

もう一度、1作目を見てみたくなった。より楽しめるかも。


萌え度:ソーニャ。
好き度:
鑑賞:劇場(2009.3)


原題:Underworld: Rise of The Lycan
監督:パトリック・タトポロス
配役:マイケル・シーン(ルシアン)
   ビル・ナイ(ビクター)
   ローナ・ミトラ(ソーニャ)


オーストラリア(2008)

2009-03-30 | 映画評・ヒュー
大河ドラマと思いきや、ヒュー・ジャックマンのプロモ映画だった!

ヒューの役はずっと「牛追い(ドローヴァー)」のままだったので、そんなに重要じゃないのかなと思ってたら、宣伝&予告編が出てくる度に存在が大きくなっていって、
 「ニコール&ヒュー」の美男美女映画なんだ
というつもりで見に行ったら…。
バズ・ラーマンだからもっとニコール、綺麗美麗な作品なのかと思っていたのだが、ヒューのが目立っていたような(^^;
ということで、ヒューを楽しむなら1粒で3度くらいおいしいわけだが、お話全体としてみるとなんだかな、である。

じいちゃんが出てきて都合よくお話が展開するのでファンタジーになっちゃって、それで亜米利加では流行らなかったのかな。
社交界のオバサマ方がぶつぶついっているけどドロドロしなかったので、それで日本で流行らなかったのかな。

そいうわけで、大河ドラマを期待すると評価が下がると思う。
ニコールの美しさに目が眩みたいと思っててもちょっと肩透かしを食うかもしれない。
心構えとしては、ワイルドで洒脱でセクシーで頼れてへたれなヒューが見れる、と思っていればはずれないと思う(^^;

さて、オーストラリアにいったまま戻ってこない夫に業を煮やして開戦を一慮だにせず後追おうレディ・サラ・アシュレイ(ニコール・キッドマン)。
が、到着してみると夫は…。
というわけで、箱入り娘(?)なわりには行動力があり、挫折しても立ち止まらないサラ、フレッチャー(デヴィッド・ウェンハム)に何度も「プライドは力にはならない」といわれつつ、それでもみんなが「ミセス・ボス」と一目置くのはプライドとそれに伴う決断力のおかげだと思うぞ。
そして美人なおかげで軍隊の偉い人にも一目置かれたりする。
まあ、とにかくサラは潔いのがとりえだ。ドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)が惚れたのもそんなところだと思う。

で、ドローヴァーだが、やたらかっこいい役ですねぇ。貴重な助っ人だし、でも縛られたくなくて出てっちゃったりするし、でも最後には活躍するし。
カウボーイ姿とタキシード姿のほかに、上半身…も拝めますよ。まったく、監督ったら、なんですか、あのヤラセな水浴びシーンは(^^;;;;

悪役のフレッチャーだが、やっていることは極悪非道なんだが、人の悪さがにじんでこないのは何故だろう。この監督さんは悪役を描くのが苦手なんだろうか。
フレッチャー、策略家かと思えばそれほど頭もよくなさそうで、野卑かと思えばそれほどでもなく、憎めない奴かと思えばそんなこともなく、なんか中途半端なのだ。
で、フレッチャーがらみでやたら人が死ぬのがこの作品の価値を下げていると思うのだ。死亡=悲劇、みたいな安易な描き方はよろしくないと思うのだ。アクションものならいざしらず、人間ドラマでは。
もうひとりの敵役キング・カーニー(ブライアン・ブラウン)のが狡猾紳士でよかったのになぁ。
悪役がかっこよくないと物語が締まらないというのがrukkiaの見解である。

アボリジニに混血問題を織り込んでいるわりには表面的過ぎる気もするが、そこを深く描かれてしまうとrukkiaは引いてしまうかなとも思う。
とりあえずナラ(ブランドン・ウォルターズ)は可愛かった。

まあ、うるさいことはいわずにヒューを楽しむと思えば(^^;;;


萌え度:
好き度:お話としては、ね
鑑賞:劇場(2009.3)


原題:Australia
監督:バズ・ラーマン
配役:ニコール・キッドマン(サラ・アシュレイ)
   ヒュー・ジャックマン(ドローヴァー)
   デヴィッド・ウェンハム(ニール・フレッチャー)