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漱石の話題、また出てきたっ

2007-07-30 23:59:50 | 朗読あれこれ
新築のN氏邸にお邪魔しました。
庭をたっぷりとってあってとても気持ちいい!
今回夜にお邪魔したので、次回は是非昼間訪れたい気持ちです。

家のあちらこちらに掛かっている絵画は
原色で描いたものが多くアタシ好み。
大小いろいろ、視線の先にさりげなく入ってきます。

夕食をとりケーキをいただいていると
一緒に行ったR子嬢が「ブログに来てもらうには」などと切り出し
ブログの話題に。

「私のブログの名前は“石に漱ぎ流れを枕とす”
 なんですよ(意味ありげな笑い)」
「ん?きいたことのあるような・・・」
「ほら、アレですよ、アレ!」

瞬時に分からなかったことが情けないのですが、
『石に枕し流れに漱(くちすす)ぐ』といおうとした
晋の孫楚(そんそ)が、間違えて
『石に漱ぎ流れに枕す』
と云ってしまったのを、
「石に漱ぐのは歯を磨くため、流れに枕するのは
 嫌なことをきいた耳を洗うのである」
と強引に意味付けし言い逃れたことから
負け惜しみの強いことを意味する、のです。

漱石の号の由来です。

ちなみに「さすが」という語に「流石」という字を当てたのは
この故事によるもので、
「さすがにうまく言い逃れよったのぉ、ふぉっふぉっふぉ」
・・・とまぁ、こんな意味によるのです。
         (参考「故事ことわざ辞典」(三省堂))

彼女がそのブログを書く意図は、
日々流れているニュースのなかで
取り立てて注目されずとも見逃すのは勿体ないものを
硬軟とり合わせてピックアップしたい、からだそうです。

ブログをみれば分かりますが、ソースは英語ニュースで
翻訳家の彼女がそれを訳し、原文とともに載せています。
これは英語の勉強になります(笑)。

てなワケで、ブログ“石に漱ぎ流れを枕とす”に興味のある方は
こちらへどうぞ。


こうして図らずもまた漱石の話題となったのでした。

自分を「漱石」と名乗った漱石が、その号のとおり本当に頑固者だった
というよりは、
漱石には人間の愚や性を一歩ひいてみる癖がある・・・
そんな風にも感じます。


N氏がボストン土産のランチョンマット(写真)を渡してくれたころ
外では稲光が瞬き、私たちは雷雨に追い立てられるように
邸宅を後にしたのでした。