2020@TOKYO

音楽、文学、映画、演劇、絵画、写真…、さまざまなアートシーンを駆けめぐるブログ。

キェシロフスキ・プリズム

2009-07-16 | ■芸術(音楽、美術、映画、演劇)
  
  ユーロ・スペースで開催されていたキェシロフスキ・プリズムの中から「スティル・アライブ」を見てきました。明日で上映は終わりですから、ぎりぎり間に合いました。

  わずか54歳という若さで逝ったキェシロフスキ、過去このブログにも登場したことがあるポーランドの映画監督です。「デカローグ」「トリコロール」「二人のベロニカ」など傑作は数多くありますが、今日見てきた「スティル・アライブ」は、仕事やプライベートを通じてキェシロフスキ監督と親交のあった人々が語るドキュメント映画です。

  妥協を許さない制作態度、と言ってしまえば鬼のようなカリスマ監督を想像させますが、キェシロフスキは自らの映像表現の限界に挑戦しつつ、常に静かで落ち着いた姿勢を貫いています。モノクロームの映像で見ると、あたかも求道者のように映るその姿には、どこかで自らの夭逝を予感しつつも抗えない制作意欲に身を焦がす孤独な人間像が浮かんできます。

  Still Alive(スティル・アライブ)、キェシロフスキが How are you ? と問いかけられた時に返した言葉です。

  

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