林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

来年に出そうな英文(「集合的知性」TIME、「10台がアルツハイマーのケア」CNNより)

2010年11月30日 | 英語学習
TIMEをみると、Forget IQ: The Emerging Science of Collective Intelligence
という記事がある。

読みやすくて興味深いテーマだ。来年、どこかの大学で使われそうな気がする。

Assembling a team is an art, one that involves intuitive thinking and ― let's face it ― a lot of guesswork. A new study, however, is transforming this critical task into a science.
Though knowledge on group intelligence is still in its nascent stages, it's long been known that an individual's intelligence speaks volumes. Past studies have shown that it can predict everything from educational attainment to how likely a person will end up being an unwed teen parent. When British psychologist Charles Spearman introduced the concept of general intelligence in 1904, he was likely just as emphatic about the word intelligence as he was with the word general, as he saw intelligence as a measure that can predict performance in multiple domains. In other words, consistency is key. (More on Time.com: It's True: We Shop Till it Hurts)
Cut to 2010, and group intelligence is fast emerging as the next frontier in this field. Schools and companies are increasingly learning the value of teamwork, and researchers like Carnegie Mellon University organizational psychologist Anita Williams Woolley are searching for ways to boost group performance.
In one crucial development, Woolley and several collaborators found that a group's collective intelligence can indeed be measured and used to predict performance in different realms. She worked with MIT researchers Christopher Chabris, Alexander Pentland, Nada Hashmi and Thomas Malone for the study, which was recently published in the journal Science. (More on Time.com: Is Genius Born or Can It Be Learned?)
“In the same way that it is for individuals, there is this consistency that characterizes how groups perform,” Woolley says. “We saw that groups who did well in one task did well in others too.”


With love and fear, Alzheimer's youngest caregivers watch over parents

The circumstances creating these young caregivers have several factors, she said. About 10 percent of Alzheimer's cases begin to show symptoms before age 55, according to the association. That means adults in their 30s, 40s or 50s grapple with the disease while their children are younger. Parents having children later in life could be another factor, Drew said.

全然ロジカルではない新聞を読んでいる私たち

2010年11月30日 | Weblog
今朝朝刊(2010/11/29)を開くと、沖縄知事選で仲井真知事が再選されたという記事が一面に載っている。私は沖縄情報に疎いとは思うが、それでもこの知事選の重要性くらいは理解できなくはない。ところが読売新聞を読むと、もうメチャクチャに非論理的な分析なので唖然とする。本当のことを言えばビックリしたわけではない。だが、やっぱりそのバイアスを思うと唖然とするのである。

敗れた伊波氏について、読売新聞は次のように書く。


「普天間の米領グアム移転を主張した伊波氏は、日米安保条約の見直しを唱えるなど急進的な姿勢が有権者の離反を招き、支持が伸びなかった」。




ではいったい何票づつ得たのかと言えば、現職の仲井氏が33万5708票、伊波氏が29万7082票である。普通に言えば、これは接戦ではないか。しかも、沖縄自民党が県連レベルで仲井支持し、与党の民主党が自主投票だ。伊波氏を支持しているのは少数政党でしかない。とすれば、逆風が吹いているはずなのに、伊波氏が接戦に持ち込んだのは何故かと問われなくてはならなかったはずだ。ところが、「離反を招いた」とか「支持が伸びなかった」と読売新聞は記述してしまった。要するに、「急進的な姿勢」故に離反を招いたと言う表現は、どうみてもバイアスがかかっているというものだ。

おそらく、急進的な姿勢を提示したが故に、伊波氏は支持を集めたのである。しかし、読売新聞はその急進的な姿勢を断固として黙殺したいのである。


ロジカルな読解能力を育成する観点から言えば、読売新聞の問題点は明らかだ。急進的な姿勢が沖縄市民の支持を集めているということを事実として認めるべきだったのだ。そして、伊波氏も仲井氏も、現状に強く不満を持っているということでは、現状認識ではそれほどの差異がないこと認めるべきだったのだ。そのうえで、日米同盟の重要性を説き、沖縄の市民が「非理性的」な反応をしてしているとして、断固として沖縄県民の意向を否定するような厳しい論評をすべきだったのだ。それこそが、読売新聞の正々堂々たる仕事ではなかったのか。

ところが読売新聞は、事態を誤魔化そうとしたのである。自分に敵対するモノは見えなかったふりをする方針である。まことにケシカラン新聞である。だが、読売新聞のような姿勢こそが、世の一般的な処世術なのだ。見て見ぬふりをする、正論をぶつけるのではなく、むしろ事実を歪曲して報告することによって、自分の利害を守ろうとするやり口だ。

こういう新聞を読んで、子どもたちや市民がロジカルなリテラシー能力を身につけられるだろうか? たしかに一部の秀才たちは何かを学ぶだろう。「自分の利害やスタンスを表立って表明するのではなく、事態をこういうふうに都合良く歪曲化して表現すれば良いのか、なるほど」と学習しているに違いない。しかし、多くの普通程度の高校生は、混乱してしまうに違いない。「勝利した知事は33万票以上だったが、無理な急進的な姿勢を示した候補者は29.7万票しかとれなかったのか、なるほど」などと丸暗記的な文章読解をしてしまうにちがいないではないか。これでは、ロジカルな思考能力の養成を試みても、台無しになってしまうだろう。

ロジカルな言語表現が支配的ではない世界において、我々はどうやってロジカルな読み方を教えたらよいのだろうか?

早稲田に求められているものは?

2010年11月29日 | 受験
早稲田を希望する生徒は多い。

しかし、早慶の上位学部に合格する実力が大事なのかと言われれば、実は微妙だ。というのは、英語の入試問題を解いてみるかぎり、GMARCHに確実に合格出来る能力くらいで充分かな、という気がするからだ。

早慶上智の問題はやたらに難しい。解いていて不愉快になる。確かにある程度の英語の実力は前提となっている。だが、GMARCHとの差は英語力の差というよりは、受験根性とテクニックの差なのだ。早稲田にどうしても行きたいという受験生は乗り越えなきゃいけないのだが、あまりタメにならない根性とエネルギーが求められているように見える。そう、昔流行ったウサギとびーースポーツ・トレーニングにはならないが忍耐力をチェックする「訓練」ーーみたいなものです。

根性が全然無い受験生を合格させない試験があるのは良いことだけれども、どうせ勉強させるのならば、もっと実りある事をさせてもらいなあ、とか思います。

とは言え、ウチは塾なので、どうしても早稲田だというならば、早稲田の過去問に付き合います。12~1月に過去問を20年分でも40年分でもやりましょう。ただし明治くらいはA判定が前提ですが。

不況や就職難には動じない

2010年11月23日 | Weblog
昨日のブログ記事などは、ちょっといやになるくらい凡庸な内容だったと思う。だが、そういう当たり前の事を訴え続けなくてはならないのも、塾で教える者の仕事なのかもしれないと思っている。

例えば昨今の就職難などは、誰もが知っている常識だと思いたいところだが、どうも必ずしもそういう訳ではなさそうなのだ。

就職出来るようにGmarch以上を目指させたいとか、専門的資格を取得させたいとか、そういった発想のないご家庭がまだまだ多いようなのだ。しかも、お子さんが私立一貫校に在籍中だったりするから不思議だ。不思議だが、それが現実だ。

まだまだのんびりしている人が多いというのが恐らくは真相なのだろう。それでなんとかなるのならば良いのたが。

私立中学受験と大学進学

2010年11月22日 | 受験
私立中高一貫校というと、大学受験を意識した家庭の人が進学させるというイメージがあるかもしれない。私も昔はそういうふうに思っていた。しかし、現実には必ずしもそういうご家庭ばかりではないようである。

おそらくいくつかのパターンがあるように思われる。一つは、女の子を女子高に通わせたいと思うご家庭である。これはある意味では伝統的な私立中学進学なんだろう。私どもの塾にも、聖セシリアに通わせたいとか相模女子を受験させたいのだがという問い合わせが時々ある。

あるいは、大学附属の小学校や中学校または高校に進学させれば、将来の大学進学を心配をする必要がないという考え方もあるようである。この近辺で言えば、例えば東海大相模を筆頭に、日大藤沢、玉川学園、和光学園、相模女子といった大学附属校がある。これも、理解できる。ただし、最近ではいわゆる昔の受験地獄というものはなくなっていて、選ばなければ大学には進学できるという事をご存知なのか、それがちょっと気になる。

さらに、もう一つの別のパターンもある。中学受験はするのに、大学受験については無頓着だったり、大学については何も知らないというケースだ。何のためにはわざわざ中学受験をするのだろうとちょっと不思議になるが、そういうご家庭はあんがい少なくないようだ。恐らくは、私立中学受験ブームに流されてしまったのだろう。問題は、そういうご家庭であっても、いざ大学進学となると,有名な大学に行きたいと思ってしまう場合だ。そういうご家庭は、しばしば大学受験を甘く見ている。

県立中堅進学校に合格するレベルの学力もないのに、一橋や早慶に行きたいとか、明治に行きたいとか、夢見てしまう生徒も少なくない。中堅と言われるような私立中高一貫校に入った生徒さんが入学後に手を抜けば、日本大学はまずは合格できない。真ん中ぐらいの成績ならば何とかなるだろうと安心してしまったりするのだが、甘すぎる。あるいは、学校では成績上位だから平気だろうと思う場合もあるが、これも甘すぎるかもしれない。高三から浪人覚悟で猛勉強を始めるならばまだ良いのだが、あまりに長い間ぬるま湯に浸ってしまうと、浪人覚悟の猛勉強ができなくなってしまっているかもしれない。


また、上の大学には何も関心がないのに、大学附属の中学に進学してしまう生徒さんもいる。こちらから見ると、全くちぐはぐに見える。日大三中や桜美林はいわゆる半附属校であり大学受験の対応をしてくれる。だが、東海大相模や和光となるとそうはいかない。学園生活もクラブ活動が中心となり、かなりのんびりとしている。東海大学に行かせるつもりはないのに東海大相模を受験させてはいけない。

もちろん、上の大学に進学したらどのような職業につけるのかということも考えたほうが良い。いわゆる就職が無理そうな大学の附属中学に進学させるのであれば、親御さんの方にも覚悟が必要かもしれない。「女の子はお嫁さんになればよい」という考えが今でも通用するとは思えないのだが、いかがだろうか。


いずれにせよ、もう少し長期的に計画してもらいたい。周りに流されて私立中学に受験するというのは、やめたほうが良い。もし大学について何も分らないのであれば、公立中学に進学させる方が良い。無理に受験勉強などをさせる必要はない。また、ご両親は娘さんを女子の中高一貫校に進学させたいと思うかもしれないが、「共学に入れてもらえば良かった」とあとで恨みを買うかもしれない。そういうことも考えておくべきかもしれない。

SHE9750 (装着感はさらに進化)ーーフィリップスのヘッドフォン(その3) [補足]

2010年11月21日 | 文房具と読書

フィリップスのヘッドフォンマラソンというのに参加して、はや三回目になる。フィリップス社から提供される様々なヘッドフォンを試用して、その特徴や感想をブログで語るものである。いろいろな語り方があろうが、私はと言えば、ipod touchにとりつけて、それを歩きながら、あるいは室内(喫茶店)等で聴いてみて素朴な感想を述べることにしている。聴く音源は、基本的にはバロック音楽とクラッシック音楽、インド古典音楽、一部のジャズやポップス、またpodcastで英語番組を聞いている。

今回フィリップス社から送られてきたのは、ある程度上位(どのくらい上位なのか私は知らない)のインナー式ヘッドフォンであるSHE9750で、価格.comで最安値をみると4000円少々が最安値となっている。価格comのユーザー評価はかなり高い。


まずは音質から。SHE9700ではCODONA2(インド風要素を取り入れたジャズ)の感想でトランペットの高音が今ひとつであると報告した。そこで、SHE9750ではCODONAから聴いてみることにした。嬉しいことに、かなり良い音に聞こえた。全然違和感はない。さらにヴァイオリン、笛(←どんな笛だかよく分からないもの、キース・じゃレットのSpirits)、チェンバロ等々を聴いてみたが、ほとんど満足出来た。

中低音とかその他の点については言うまでもないとは思うのですが、確認のためにサイモン・ラトルの名演ハイドンの交響曲「哲学者」を聴いてみました。何年ぶりかに聴いたのですが、良いですね。うっとりとします。

だが、SHE9750の最大の特徴はフィット感にあります! SHE9700でも私はかなり感動したが、それ以上に素晴らしい。このインナー式ヘッドフォンの最大の「買い」はここにあります。長時間音楽や英語を聴いてみようと言う人にはお勧めです。フォンを被っているジェル素材というのが、たぶん良い効果を発揮しているのでしょう。ただし、このジェル素材と言うのは、ちょっと埃みたいなのを惹きつけてしまう傾向がありまして、残念ながら写真をアップすることは断念しました。


総評です。フィット感を求めるならばSHE9750はお勧めです。しかしコストパフォーマンスを求めるのであれば、SHE9700でも良いのだろうと思います。英語を勉強しようとすると言う人は、ちょっとお金はかかりますが、SHE9750のほうが良いのではないでしょうか。やっぱり英語のリスニングは落語鑑賞とはちがってちょっとストレスが大きいので、少しでもフィット感が良いものが良いからです。

総合評価

「着け心地」★★★★★
「音質」  ★★★★★
 CP    ★★★★☆


[補足]

今日は東京に出かけて地下鉄に乗った。騒音が大きい丸ノ内線などで音楽を聴いてみたのが、かなり満足できた。良かった。

大学合格力(週刊ダイヤモンド)と姫路西高

2010年11月20日 | 受験


さて、もちろん、『週刊ダイヤモンド』の特集である大学合格力について、私も読んでみた。すると他の塾の先生ならばおそらく絶対に気がつかないであろう、ある事実を発見をしてしまった。

なんと、私が小学校3年生の時に1年間だけ住んでいた家の近くにあった高校の名前があるではないですか。その高校は、その地に引っ越す前に、もし高校に進学するのであればこの高校に行ったらいいでしょうと、東京の小学校の先生と親が話していた高校だ。県立の姫路西高である。自宅から、姫路西高生が使うバス停が見えたことを覚えている。

写真を見てください。全国9位にランクされています。ちなみにラ・サール高校は10位.開成高校は14位です。すごいぞ姫路西高と思わず喝采をあげてしまいまいした。

ちょっとよく調べてみると、姫路西校の卒業生281名のうち、東大6名、京大18名、阪大40名、神戸大38名といった感じで、半数くらいは難関国立大学に合格してしまうというわけです。当たり前ですが、かなりの実績です。また、前年の実績だと思われますが、あるデータによれば、国立大学170名以上、公立大学45名となっています。浪人を含んでいるとは思いますが、本当にすごいですね。

有力な私立高校がない、しかしそれなりに大都市である姫路市の高校だからこそ、このような成果を上げることができたのでしょう。


しかし、そう言っても、この『ダイヤモンド』の大学合格力ランク表の有効性に対する疑問も少々出ててしまいます。イメージに志向の実績はなかなかのものかもしれないけど、かと言って東京の開成高校以上かと言われると、ちょっと困ってしまいますからね。

そこで神奈川県の順位を見てみました。1位聖光、2位栄光というの順当ですが、3位サレジオ、4位浅野というのはちょっと順番が違うように見えます。また、フェリス女学院が相当下の方にランクされています。どうやら早稲田大学合格者が表では0ということになっているからです。またよく見ると、首都圏の国公立大学の表の中に千葉大学が入っていますが、横浜国立大学や首都大学・横浜市大が入っていません。

結論を急いでしまえば、こういったランク表の順位をあまり過大評価しないことが大事なのでしょうね。大学合格力を判定するにあたって、首都圏と地方では一緒にできないでしょう。(とはいっても、姫路西校は横浜翠嵐よりははるかに大学合格力があることは確かでしょう。かつての湘南高校以上かも知れませんね)

また首都圏で最上位高(栄光、聖光など)を競わせるのであれば東大合格者の実績が重要でしょうが、上位校(横浜翠嵐など)であれば早慶上智合格者の人数、中堅校であればGMARCHや日東駒専神の数が目安になるでしょうね。


教育費出費にコストパフォーマンスなんて関係ない?

2010年11月19日 | 受験




今塾関係者では話題の『週刊ダイヤモンドーー伸びる!お得!中高一貫校・高校ランキング』(2010年11/20)号を購入してみた。

すると、特集とは直接関係ないが、ちょっと面白いデータがでていた。

小学生の通塾については、積極的反対派と消極的反対派が約50%なのに対して、通塾積極的賛成派は約20%と少ない。この数字は中高生になってもあまり変わらない。

できれば子どもは塾に通わせないでおきたいのが国民の大半なのだというふうに解釈できるだろう。

ところが、これが英語教育となると、異様に積極的になるようだ。幼稚園・保育園から始めてほしいが約30%、小学校低学年からが約20%もあるのだ。つまり、日本国民の半数くらいは、子どもをごく幼い時から英語教育を始めてもらいたがっているということになる。

塾屋としては、たいへん残念な結果です(苦笑)。

幼稚園や小学校低学年から英語を始めても、ほとんど将来の英語力につながらない。幼児英語がお金と時間の無駄だということは、英語教育関係者ならばおそらく誰もが知っていることでしょう。(幼稚園・小学校英語というのは、お金儲けのためにやっているのか、先生自身に英語力がないかのどちらかでしょう)。

他方、塾に通わせるならば、小学校高学年だとか、あるいは中学・高校になってからが一番コストパフォーマンスが良い。何度も書きましたが、お金を合理的に使うのであれば英語ならば、小学校時代は一切お金をかけず、中学一年生になってから猛スタートを切ることです。進学戦略としては、首都圏では公立進学高校にはいってから塾・予備校代に費やし、GMARCHを狙うこと。浪人の危険はありますが、無駄銭にはならないでしょう。もちろん余裕があるご家庭ならば、私立中高一貫校と通塾で現役国立合格を狙うのが良い。

しかし現状では、我が国のお母さん・お父さんは、幼稚園や小学校1年生からの英語教育を望んでいる。しかし、中学・高校での通塾には消極的です。非常に残念ではありますが、やむを得ないのでしょう。というのは、教育費を出す親御さんたちの多くは、教育費のコストパフォーマンスが大事だとは思っていないからです。実は教育費を払って夢を見ることを望んでいるのです。夢を実現することではなくて、夢をみること自体が目的になっているのです。

このあたり、塾屋としては、非常に辛いです。夢を実現するために塾を活用して欲しい!と強く願います。


なお、今回の『ダイヤモンド』の情報データは、ネットマイルリサーチ がバンダイナムコ公式サイトの会員から得たデータのようです。


ロアルド・ダールの英語が読みやすいって、誰が言ったんだ!? (The Magic Finger)

2010年11月18日 | 教養英語
前にも書いたが、私はダールの大ファンである。子供用のダール作品は日本語か英語でほとんど読んだ。ついでに子どものころには「チキ・チキ・バン・バン」という映画すらみた。(小さかったので話はよく分からなかったが)。

前回紹介したのは、「ジラフとペリカンと猿と僕」だったでしょうか。しかし、The magic Fingerをみたらもっと英語は易しそうではないか。しかもこちらのほうが優れた作品である。(日本語で読んでいるので、それは確認済みである)。狩りをする者が狩りの対象になるという風刺性も良い。(宮沢賢治の「注文の多い料理店」みたいですね)。

そこであらためて英文を読んでみた。これも相模大野図書館で借りたものです。

だが、英語はそんなに甘いものではなかったのだ。ピンクで囲った部分を拡大すると次のようになる。

one thing that (=同格)が長い名詞節で主語になり、後ろの方に述語動詞がくる。was to go hunting だ。さらにwouldがあり、whoの関係代名詞のある挿入句がある文章がある。うーん、英語が出来ない生徒には気楽に読めない気がしますねえ。いったい誰がDAHLは読みやすいなどと言ったのだ? (すみません、私です。Dahlは読みやすいとか書いてしまった記憶があります)。


別のところもちょっと引用する。これは「私」が「鳥くん」と電話で話をしているところだ。

It must have been at about this time that I, back in my own house, picked up the telephone and tried to call Philip. I've wanted to see if the family was all right. (41頁)


must have been があって、It that の強調構文で、さらにはIのあとに長い挿入句がある。これは、かなり難しいと感じるかも知れないな。


もしかしたら、早慶上智を狙おいうという校2年生くらいじゃないと、気軽にDahlを読んでみようとは言えないかもなあと思う。ただし、正味50頁くらいなので短い物語ではあるんだが・・・。いや、もしかすると、ダールの本を使って英文解釈のテキストにしたらよいのかも。。。

県立高校からの進学を考えると・・・

2010年11月17日 | 受験
この春には何人かの県立高校の1年生が体験入塾をしたのだが、結果的に入塾したのは中の上の進学校の生徒さんだけだった。進学校と言えるか言えないくらいか、ボーダーライン程度の県立高校の生徒さんたちは、通塾費用がかかるということもあって、最終的には入塾しなかったのである。

私たちはちょっともったいないなと思う。この機会に入塾しなければ、「大学」進学の機会はほぼ失われてしまうだろうからだ。もちろん良心的な他の塾に通ってもらっても構わない。いずれにせよ、学校以外でも勉強する機会と環境を持つことだ。ただし、大手予備校の授業はお勧めしない。基礎力不足の中堅下位の高校生は予備校の授業を十分に消化できないだろうからだ。

おそらく本人たちは、自分が決断を下してしまった自覚はないだろう。しかし、決断をしてしまったのだ。おそらく彼ら・彼女らは、「大学」の名には値しない、自称大学に進学してしまうことだろう。しかし、そういう大学にお金を費やすことほど無駄なことはないのではないか。

県立トップ高、つまり、横浜翠嵐や湘南からならば、がんばれば早慶上智や、首都大・横浜市大合格は現実のものとなるかもしれない。旧学区一番高、つまり県立相模原や県立大和、県立海老名といった中堅進学校からならば、MARCH合格も不可能ではない。(しかしがんばらないと日大に合格できない)。それより下の高校に入学したものであっても、高校から努力すれば日大・神大に受かる可能性をもっている。私は、だいたい、こんなふうな目安をもっている。

年収300万円時代に大学に通わせるべきか(その2、追補版)

2010年11月16日 | 受験
大竹のり子いうのはどんな人なのかと思ってアマゾンをクリックしたら驚いてしまった。なんと株やFX(外国為替)の入門書をたくさん書いている人ではないか。私は投資や投機については全然詳しくないのだが、客観的なデータ分析を重視する、頭脳的な賭けであり、金もうけの方法論であることぐらいは見当がつく。ところが、教育資金の使い方については、全然客観的でもクールでもないのだ。だから、全く驚いてしまった。

大竹のり子の前提には致命的な問題点がある。大竹は、子供2人を私立大学に行かせるための費用を捻出する方法論を提出しているつもりだ。しかし、大学と呼べる大学は日大や神奈川大くらいまでであり、それより下のレベルの大学ではほとんど専門的な教育は実施されていないのである。大学と名のつくものに行かせればそれで良しという考え方は、全然クールではないのだ。

低レベルの大学がどんなふうにひどいのか。実を言えば私自身が、そういう大学の国際○○学科で講師をしていたのだ。当時の私は、授業方法にほとほと困り、結局は小学校の教科書コピーして使っていたのである。大学院でも漢字のテストをやるようなので、私も早速採用した。日本人は漢字を書き、中国人留学生は漢字の読みを書くテストである。レベルの低い大学というのはそういうものなのだ。

年収300万円時代で経済的に苦しいのであれば、何故そういった大学にお金を払ってまで子どもを通わせるのか。大変バカバカしいではないか。

金銭的に余裕がないけれども子供を大学に進学させたいというご家庭であれば、何が何でも日大・神奈川大レベル以上の大学に子供行かせるべきである。日大レベルの大学が全く無理であるならば、大学に行かせる教育的意味は希薄だ。

最後に、経済的に苦しいご家庭のために、簡単なアドバイスを書いておく。

(1) 金銭的な余裕がないならば無理に私立中学校を目指すな。
* 上位進学校(御三家など)や上位中堅進学校(逗子開成、世田谷学園、攻玉社など)を除けば、進学実績は大したことはない。下位校になれば、かなり厳しい。
* 私立中高一貫校に通っても、通塾はほぼ必要である。(私立に行けば通塾は不要だというのは、半ば嘘)。
* 子供を私立中学行かせる家庭の少なからずは、子供の大学進学には関心がない資産家・地主世帯である。そういう人達に流されてはいけない。

(2) 私立中堅校に進学した者は危機感を持て。
* 中堅校でのんびりしていれば、早慶・GMARCHではなくて日大・神大が危うい。平均レベルならば落ちこぼれと自覚せよ½
* 早慶を目指すならば、相当の覚悟をしろ。

(3) 県立(中堅)進学校に合格したら、猛勉強してGMARCH等をめざせ。
* 県立相模原高校や県立大和高校は中堅進学校だ。勘違いしてはいけない。
* 公立中高と安上がりできたのに、予備校・塾代を節約しようと思うな。どんなにお金をかけても日大・神大以上を狙おう。
* 県立中堅校から国公立・早慶上智は非常に厳しい。まずは GMARCH現役合格を目指そう。
*    中堅下位の県立普通科高校の場合、相当の決意がないと日大・神大は難しいことを認識しよう。

(4) 英語は中学になってから頑張ろう。
*    小学生のときから英語を頑張っても効率的ではない。その代わり中学になってから良い指導者につけよう。
*    上位校でもないのに英語教科書『プログレス』を採用している私立中高一貫校には進学させないこと。

年収300万円時代の大学進学計画

2010年11月13日 | Weblog
先日、『THE21』という雑誌を立ち読みしたら、大竹のり子とかいうファイナンシャルプラナー(?)が教育資金管理について見開き2ページにわたって書いていた。要は、小中高で教育費を使いすぎてはいけませんよ、一番費用がかかるのは大学時代なのですよ、だからしっかりと大学の資金を用意しておきなさいよというアドバイスであった。

amazonで調べてみると『年収300万円時代、子どもの教育費はこうしなさい!―後悔しない、教育費の貯め方と使い方』という本を出しているようだ。年収300万円時代に、子ども二人を私立大学まで進学させる費用を捻出するにはどうしたらよいのかというコンセプトの本のようだ。

一面ではたしかに真理を突いていると思う。幼いときに教育費を使いすぎてはいけないというのは、私も基本的には賛成だ。また、首都圏を前提におけば、私立大学進学を予め想定するのは大変に現実的でよいと思う。お金がないから国公立大学に行こうという考えほど非現実的なものはないからだ。

だが、肝心要のことを忘れてはいませんか、と言いたい。大学といってもピンからキリまである。日東駒専+神より下の大学は、そもそも大学とは呼べないような大学ばかりだ。もちろん、進学しても教育的意味がほとんどない。しかし日東駒専+神のハードルはけっこう高くて、全人口のトップ10%ではないと合格できない!

とすれば、金銭的に余裕のない家庭であれば、日東駒専+神が絶望的になった段階で、2年間の専門学校への進学に転換すべきだということになる。つまり、子どもを大学に進学させようとするならば、日大等よりも上のレベルの大学を射程に入れる教育をし、お金をかけなくてはならないことになる。言い換えれば、小中高でお金をかけすぎてはいけないが、お金をかけないで学力が伸びないと、そもそも大学に進学させる意味がなくなってしまうのだ。

ちょっと考えてみましょう。当塾の近くの県立高校で言えば、相模原、麻溝、大和、座間ならば、親子ともども頑張れば日大に受かるだろうし、塾にも行かず遊んでいれば日大は無理。ボーダーラインの弥栄や大和西レベルならば、相当頑張らないと日大はまず無理でしょう。また、それらより下のレベルならば、大学は諦めさせるのが経済的に合理的ということになる。

1年半ほど前にも書きましたが、一番経済合理的な大学進学は、公立中堅進学校に合格させ、高1または高2くらいから塾・予備校に通わせること、そして私大のMARCHレベルを狙うことなのです。(塾代を節約しながら横浜翠嵐に合格かせ、さらには国立大学に進学してもらうというのは、ちょっと独りよがりの期待です)。

私立中高一貫校の場合はどうか? よく私立に通わせれば塾代にお金をかけなくても良いから、案外お金がかからないと言う人がいます。たしかに、そういう人も一部いると思います。実際、当塾にもそういう生徒さんがいました。塾に通わず、基礎基本がしっかりでてきている、かなり優秀で将来有望な生徒さんでした。(東京農業大学に合格しました)。

しかし、残念ながら大半の生徒はそんなことはないでしょう。やっぱり私立でも塾代や予備校へのお金はかかります。桐蔭・桐光あたりで、塾にも通わないで成績が真ん中あたりだったら、ちょっと日大は厳しいんじゃないのでしょうか。私立中高に通わせつつ、塾や予備校にも通わないと。だから、私立はやっぱりお金がかかってしまうはずです。


さて、結論です。年収300万円時代であれ、大学に進学しようとするならば、中学3-高校3年生のときにはお金をふんだんに使うべきです。

そして、もし日大がどうしても無理というならば、すっぱりと大学進学を諦めてもらうべきでしょう。地方に行けば、大学進学=国立大学合格という前提があるのも希ではありません。ですから、首都圏では、日大+神大以上の大学でなければ、大学には進学させないというので良いのではないでしょうか。

肝心なことは、そういった事情をお子さんにもよく説明しておくことでしょう。大学についての知識がほとんどない生徒さんが多すぎるように思われます。

古典を通じて人と人とがつながる可能性

2010年11月12日 | 文房具と読書
19世紀のヨーロッパやアメリカだと思うのだが、テレビがない時代なので、家族で小説を朗読しあったとか聞く。そこでは、小説を通じて家族の語らいがあったのであろう。

いま、「ジェイン・オースティンの読書会(the Jane Austen book club)」という映画をみている。現代アメリカの中年女性たちと、一人の男性の、オースティン読書会という設定である。

まだ冒頭のシーンをみただけである。だが、ここには非常に現代的な興味深いテーマがあると直感した。

大衆社会の中では、人と人との関係が希薄になっている。つながる契機がなくなりつつある。しかし、ベストセラー本を読むのではなく、ちょっと読みにくいが読んでみると引き込まれてしまう古典作品を読んでみると、事態が変わるかもしれない。互いに孤立していた個々人が、ちょっと深く繋がってくるかも知れないのだ。古典の読書会は、大衆社会の希薄な人間関係を超えうる可能性があるのだ。

そういえば、村上春樹の短編にもそんな小説があった。田園都市線沿線の川崎市のショッピングモールの喫茶店かどこかで、中年の男女たまたま同じ本をよんんでいたのだ。それも、ディケンズのマイナーな小説である。二人は男女の仲にはならないが、深く繋がっていることを実感する。どちらも同じベストセラー本を読んでいましたならば、お話にならないであろう。ディケンズのマイナ-な小説だからこそ、縁を感じるのである。(ああ、そういえば、小田急線で白人男性がアフリカ現代文学を読んでいたのだ。私は思わず声をかけたくなった。しかし、ハリー・ポッターを読む人に声をかけたいとは思わないのである)。

現代社会だからこそ大人の古典の読書会が求められるのかもしれない。砂漠のような孤独な空間だからこそ、古典を通じて人と人とが繋がるのである。そいういえば、あの変人哲学者の中島義道は、哲学塾を開いているのだという。私の知人がそのカント読書会に行ってみたのだが、案外普通の人たちの集まりらしい。中島先生も、人間嫌いどころか、実は他人を気遣うナイスなジェントルマンらしい。だが、変人作家の気まぐれと金儲けとしてしまうにはあまりにも惜しい。現代日本において、ビジネス書なんかではなくて、カントの読書会を催すということは、古典を通じて人と人とを結びつける先駆的な試みとして、大いに評価されるようになるのではないか? カント読書会は新しい社交と社会的結びつきの端緒となるのではないのか。そんな風に思うのである。

ちかいうちに、大人の古典読書会がブームになるかも知れないぞ!!

自然な英語よりも、アウトプットを意識したインプット

2010年11月11日 | 英語学習
前回は英単語三つで言いたいことを表現しなさいと書きました。ちょっと補足しておきます。

>「鎖国していたころの日本人は実は平和で豊かな国だったのだ」ならば、ジャパン、クローズド、ピース・ピース!

ずいぶん無茶苦茶な英語というか、英単語の羅列です。しかし、日本の鎖国について知っている人であれば、これでも理解してもらえはずです。しかし、このようなブロークンな英語表現でも結構難しいのです。なぜかというと、「鎖国」と言う言葉を和訳しようと思ってもなかなかclosedだとかclosed the doorといった易しい言葉が出てこないからです。普通に日本で勉強した人ならば、「えー、うー」とか言って戸惑ってしまうのが普通でしょう。会話(=アウトプット)が難しいというのは、一つにはそういうことがあるんですね。日本の学習環境では、文法を学び例文暗唱をしっかりとやったとしても、なかなか瞬時に適切な英語がでてこないものなのです。


ここで英語学習者さんの議論をもう一度ふりかえってみましょう。

>「There is a cat under the desk.」
と実際の使用場面やその文の現す機能を考慮しない文を音読させても、実際に学習者が英語を話せるようになるとは思えません。

>実際に英語を使用してコミュニケーションを取らせるようにすることが目的だと思います。


要するに、「不自然な英語」ではなく「自然な英語」を学べば、英語でコミュニケーションできるようになるという考え方です。たしかに”For here or to go”レベルの日常的慣用句だとか、「トイレ」の表現などについては、「自然な英語」を学ぶのも良いでしょう。(2010年12月号の『クーリエジャポン』(12月号)では、森巣博が「越境者的ニッポン」でトイレの英語表現の考察をしています。なお、「教授のひとりごと」というブログではくわしい紹介がされています)。

しかし、「英語を話せる」というのは、慣用句やスラングを知っているとかではなく、もうちょっと別のレベルのことを求めているわけですよね? つまり、ちゃんとコミュニケーションをとりたいのですよね? もしそうだとしたら、「自然な英語」を学ぶか否かではないでしょう。一番のポイントは、アウトプットを意識したインプットを積み重ねていくことではないでしょうか

自然な英語をインプットすれば、自然な英語がアウトプットできるという反論があるかもしれません。しかし、文法を体得していない段階で、自然な英語を学ぶことが本当に効率的でしょうか?自然な英語を学ぶことによって文法をインプットできるのでしょうか?たとえば、木村基礎英語の7月号(2010年7月号55頁には次の文章が有ります)。

Where are the boxes with yutaka and stuff like that?

これは私に言わせれば、ちょっと長すぎます。なにしろ7月の段階ですから、まだ中学1年生の一学期ですよ。主語が複数の時はareだけれど単数になるとisになるが曖昧な段階、Whereを使った疑問文が言えない段階、be動詞と一般動詞がまだおぼつかない段階です(※)。それをいきなり、「浴衣とかそんなものがある箱はどこですか」という文章をやってしまうのです。これはちょっと厳しすぎます。どうしても覚えるとなると、「文法を意識しない丸呑込み」になるでしょう。丸呑みの丸暗記では、英文法のインプットはでません。つまり変形練習はできないので、アウトプット能力の向上には全然つながらないのです。だからまずはWhere are the boxes?くらいのシンプルな英文から始めるべきです。シンプルな英文はアウトプットし易いからです。

「自然な英語」は、ある程度基本文法を習得してから頑張ってみましょう。そしてそれをいきなり使いこなそうなどとは思わず、シンプルな英語のアウトプットから始めてみようではないですか。

次回は、私の体験を踏まえ、「文法学習のない語学学習」について考えてみます。


(※)私立上位校の生徒になると頭ではわかっています。しかし、瞬時に英語を言えるわけではありません。ちなみに中2の御三家トップ・レベルの生徒でも、He have とか She going toとかになってしまいました。そのくらいアウトプットは難しいのです。

文法抜きの海外旅行・英会話術ーー単語を三つ並べろ

2010年11月10日 | 英語学習
私は、語学学習における文法の重要性を何度も書いてきた。しかし、それでも文法が嫌だ、煩わしいという人がいると思う。そこで文法嫌いの人のために、2回に分けて書いておこう。

1)文法嫌いだけれども明日にでも英会話をしたい人のために

今すぐ英語で話をしてみたい、明日にでも海外旅行に行くのだ、文法なんかやっている暇がないんだ、そういう人がいるだろう。よろしい。私がアドバイスしてあげましょう。

英文法が苦手な人だという人が絶対買ってはいけない英語の本は何だか分りますか。それは海外旅行者向けの英会話本です。空港だとか免税店で使われる英会話の例が載っている本です。ああいう本に載っている複雑な文章は、絶対に空港や免税店で使うことできません。役に立たない本の典型です。

コミュニケーションの時にもっとも大事なのは、正しい文をいうことではなく、適切な単語を並べることだと理解してください。

つまらない海外英会話本を捨てて、単語集か簡単な和英辞典(またはカタカナ語辞典)を用意しましょう。そして、自分の言いたいことを単語三つで表現する練習をしてみましょう

ちゃんとした文章をいう必要は全くありません。キーワードとなる単語を並べるだけで良いのです。おそらく最初のうちは、三つの英単語を取り出すだけでかなり苦労すると思います。しかし1週間程頑張ってみれば、だいぶ流暢になり、簡単な要件は伝えられるようになっているはずです。航空券の予約や予約再確認も可能です。

たとえばオレンジジュースがほしいのであれば、オレンジとジュースでよいのです。(アクセントを間違えないように)。空港にバスで行きたいのであれば、エアポート、バス、タクシー・ノーと言いましょう。

もっと高度な内容もほぼ3語もあれば伝えられます。「鎖国していたころの日本人は実は平和で豊かな国だったのだ」ならば、ジャパン、クローズド、ピース・ピース!。「円高なので海外旅行者はたくさん買い物を楽しみます」ならば、エン、ストロング、ウィー、ショッピング・ショッピングですね。このとき、エン、たか~い、ショッピングとならないように注意しましょう。ついつい日本語を英語だと勘違いしちゃう人が多いのです。

ひとつ大事なことを注意します。三つの単語を並べても全く通じないのは、ほとんどの場合相手の人が悪いのです。自信を失ってはいけません。幾ら単語を並べても全くわかってくれないのは勘が悪いか頭が悪い人だからです。勘や頭が良い人ならば、すぐに貴方の言いたいことを理解してくれるはずです。私の体験でもたびたびありました。だから言葉が通じないときは、勘の良い別の人を探しましょう。たちどころに分かってくれるかも知れません。本当です!

もちろんこの三単語方式は英語だけでなく、様々な外国語に適用できます。インドネシアあるいはバリ島、韓国、スペイン語圏、仏語圏でもやってみましょう。発音の難しい国、例えば中国に旅行に行くのであれば、筆談方式で3単語を並べるやり方もあるでしょう。タイのような国であれば、発音はちょっと難しいので、華人系の人に英語でやってみてください。

次回は文法の重要性について改めて書きますよ。