林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

プログレス、トレジャー、バードランド採用の首都圏中堅(?)私学校

2010年05月31日 | 受験
今日(2010/05/30)の毎日小学生新聞には、2010年保存版! 学校マルチインデックスというのがあった。首都圏の主な私立中堅校または中堅校をめざす学校がとりあげられ(※)、学校概要・カリキュラム・生徒募集・学校生活などについての情報が簡単に分かる表になっているのである。

ここでは英語教科書プログレスまたはバードランド、トレジャー等を利用している学校についてとりあげ名称をあげてみようと思う。かなりバードランドが増えていること、とくに偏差値が高くない私学、いやもっとはっきりいえば、偏差値がかなり低い(あるいは偏差値が出ない)私立中高であっても、こういった教科書が用いられているのが分かります。

私としては、基礎基本を軽視した憂うべき事態だと言っておきます。ただでさえ、英語嫌いが多く、なかには授業が成立していない私立中高もあるのに、なおかつプログレス・トレジャー・バードランドを使うとは! NHK基礎英語1以上に問題にすべきではないでしょうか。もっとも、上位中堅校や一部の特進クラスでは、これらの教科書でもある程度うまく機能しているかもしれないということも付け加えておきましょう。(犠牲者のほうが多いとは思いますが)。

プログレス採用校
江戸川女子
星美学園
洗足学園
東京純心
東京女子学園
新渡戸文化中学
横浜女学院
多摩大聖ヶ丘
東京電機大学中学
東星学園
明治学院

バ―ドランド採用校
逗子開成
聖セシリア
横浜英和
森村学園
共立女子第二

トレジャー採用校
麹町学園女子
白梅学園清修中学
自修館中等学校
桐光
宝泉学園中学
横須賀学園


(※)たとえばBirdland採用校といえば、上位校では麻布中学、慶應湘南中学などが有名だ。しかし、今回の表には、そういった上位校は全く掲載されていなかった。

Human Evolution: A Very Short Introduction

2010年05月30日 | 受験
Human Evolution: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)

Oxford Univ Pr (T)

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今日は映画「のだめカンタービレ後編」を見た後、読みかけのHuman Evolution の残りを読むことが出来た。Oxfordから出ているVery short introductionという大変読みやすいシリーズから出ている進化論の現在の紹介本である。このテーマを読んでみようと思ったのはもちろんよく大学受験にも取り上げられているからだ。

たとえば、2009年度の学習院では有名な人類の祖先の化石Lucyの話題からはじまったし、東京理科大の2008年にも進化論が出た。

なおScientific AmericanのPodcastでも二回にわたってHuman Evolution: Lucy and Neandertals とHuman Evolution II: Recent Evolution; and "Becoming Human" NOVA Preview が取り上げられていて、興味ある人はぜひとも聴いてもらいたい。(ただし専門用語に詳しくないと、ちょっときついかもしれない。第一部はとくに早口のおじさんが非常に難しい)。

本題に戻す。この本を購入したのは、塾生の多読教材に使えないかなと思ったからだ。しかし、結論的にいって、単語が難しすぎる。よって多読テキスト案は却下した。私が一人で適当に読むぶんには良いが、生徒に解説することは到底出来ない! とはいえ、私が読んで検討したという記念に記しておくことにしました。

Evolution of Human Biodiversity: The Human Brain

2010年05月30日 | 英語学習
大変面白い英語の動画レクチャーを紹介された。

The Evolution of Human Biodiversity: The Human Brain というものである。早慶上智や外大志望者にはぜひともこのくらい挑戦してもらいたいとおもうのだ。

なお、同じ人(柳瀬さん)の「字幕付きの無料動画で楽しく英語を学ぼう!」も大変面白そう。(残念ながら、GoogleとかYutubeとかを完全に使いこなせていませんので、急いで勉強しなくては)。

なお、私のお薦めは、TED TalksのOliver SAcksとかです。

NHK基礎英語1(木村松雄講師)の功罪

2010年05月29日 | 英語学習
NHK基礎英語1(木村松雄講師)について再度取り上げます。

私はずっとNHK基礎英語1を聴きなさいと中学生を念頭に言ってきたのですが、どうやらそれは間違いだと結論づけざるを得ないようです。私が中学1年のころに親しんでいたNHK基礎英語1とは異なって、かなり難しいからです。つまり、普通に勉強ができる中学生が独学するには不適切だということです。(この件については、その後何度かもとりあげました。 NHK 基礎英語1(木村松雄先生)の和訳法 NHK 基礎英語1(木村講師)は文法軽視への苦情NHK 基礎英語1による指導の実際

普通ならば文法を覚えるために、あえて不自然なほどシンプルな文章をとりあげるはずなのに、講師の木村松雄は「自然な」、つまり「複雑な」英文をどんどんとりあげてしまうのです。しかも、講師の話す英語は非常に速いし、異常に速いテンポで進みます。これでは、もうほとんどの中学生はついていけなくなっていってしまうでしょう。

もちろん全くダメな番組というわけではありません。かなり英文法がわかっている既習者や、頭の回転が速い生徒ならば、NHK基礎英語1は魅力的な番組に違い有りません。現に大人の人で基礎英語が面白いというブログの記事も見つかりました。たとえば、「おとなになってから英語をまなぶ」の記事がそうです。 http://otonaeigo.jugem.jp/?eid=5

「会話文などの内容はともかく、基礎力をつけるのにはピッタリの教材だと思いました。文法、イントネーション、発音、アメリカのカルチャーをベースにした会話など、バラエティに富んでいて、とても良く練られた構成だと思います」。


ただし、「ただ、内容はやっぱり子どもっぽいので、時々むず痒くなったりしましたが(笑)」とのことです。ちょっと、中途半端なのですね。

もちろん現役の中学生だろうと、桜蔭中学や四谷雙葉中学の生徒さんならば、ぜひとも薦めたい番組です。しかし、こんなことを書いたら男の子への偏見だと思われるかも知れませんが、開成中学の1年生には敢えて薦めないかな。上位校でも男の子にはキツイんじゃないかと思うのです。もちろん中堅進学校の中学生の場合は男女ともは勧められません。ただし、指導者がいる場合は、事情次第でしょう。

こんなことを書かなくてはならないのは私としても残念なのですが、これが基礎英語1の現在です。NHKは、もう少しふつうの中学生のことも考えてもらいたいですね。一度、苦情の文章を書いてみることにします。

なお、PCからNHK基礎英語を無料で聴くことが出来ますので、興味のある方はどうぞ。

http://www.nhk.or.jp/gogaku/english/basic1/


有名大学に進学する裏技はあるか?

2010年05月20日 | 受験
変なタイトルをつけてしまったが、結論的に言えば有る。たとえば、某有名私大でも、ちゃんと口利きの人さえアクセスできれば、1000万円ほどの寄付金で入学可能らしい。しかし、もっと普通に有名大学に進学する裏技的な方法もある。

1)高専から国立大学工学部へ編入する

東大に一番簡単に入れる方法は、やっぱり高専(国立高専)から工学部に編入する方法だろう。一部の国立高専(沼津等の国立高専)からはかなりの数が有名国立大学に編入しているようだ。

神奈川県だと八王子にある国立高専を選ぶことになるだろう。ちょっと遠いが通えないことはない。なお偏差値的には、東京工業大学の附属高校と同じくらいのはずだ。(こちらも、最近では東工大に推薦入学が可能になった)。

2)短大から有名大学に編入する

当塾として「最後の手段」としてお勧めするのは、女子短大から4年生大学への編入であろう。

私が学生時代からも、多くの女子短大生(東京女子大学の短大等)が上智大学に編入したものであった。ちょっと前までは、神奈川県立外国語短大という日本最難関の公立短大があり、そこから有名大学に編入していったのである。

現在、神奈川外短なみの難関短大は存在しない。私立の女子短大は、どこもFランクに限りなく等しいと見て良いだろう。しかし、そういう短大からであっても、実力さえつければ4年制大学に編入することは可能なのだ。一般論として、編入のほうがはるかに簡単に有名大学に入れると言って良い。大学受験に失敗した女子は、ぜひとも短大からの再チャレンジをして欲しいと思う。

神奈川だと、たとえばカリタス女子短大がある。この短大も編入には熱心でそれなりの成果を上げている。ただし、人数をHPに公表できるほど成果があがっているわけではない。要するに、そんなに甘い道ではないのだ。

あるいは、昔は難関校として知られていた青山学院女子短期大学はどうだろうか。もちろん青山学院の4年制に編入することも不可能ではないのだ。
青山学院大学、他大学への編入で学びの可能性がさらに広がりますとHPには書かれてある。なおHPも参照のこと。具体的な成果も書かれてある。

繰り返すが、裏技的だからといって、そんなに甘い方法ではない。推薦で短大に進学することを選択するような生徒が一流大学に編入できるなんてことは、ほぼ皆無だと断言しておく。

ところで最新のタウンニュースには、神奈川の私立短大のフェアが紹介されていた。桜木町かどこかで開催されるそうだ。別に勧めはしないが、そういうのもあるということだ。


大学生を高校で教育する

2010年05月15日 | Weblog
今日(2010/05/15)の読売新聞によると、埼玉県では大学生を高校で再教育する連携プログラムが始まったとのことだ。年間1750円とかなり安価である。

非常に興味深い試みである。

ただし普通の大学生に必要なのは、高校レベルの授業ではなく、あくまでも小学校高学年ー中学レベルの基礎学力である。

すくなくとも、一応大学生なのだから、国語は小学校卒業レベル、数学と英語は中2レベルの学力が欲しいと切に願う。高校レベルは、たぶん無理なのでそこまで望みません。

推薦で大学に進学するということ

2010年05月13日 | 受験
ある高校三年生に対して、ついに推薦で大学に進むようにと進言しました。

いままでは、推薦入試ではなく絶対に一般試験で合格を勝ち取ること、神奈川大学外国語学部を目指すようにと言い続けていたのです。しかし、いつまでたっても、本人が真剣になりません。もう限界だと判断し、適当な大学(または短大、専門学校)に進むようにと申し渡したのです。

いわゆる進学校に在籍していないので、本人にはその意味がはっきりとは分からないようです。しかし、推薦で行ける大学を選ぶということは、学業的にはもうオシマイだということにほぼ等しいわけです。大学生といっても小学校4-5年生レベルの国語力の生徒がたくさん集まっていると推測できるからです。私自身、そういう大学で教えていて、やむを得ず漢字の試験を課したりもしました。中国人や韓国人には漢字の読みを、日本人には書く方のテストでした。ちなみに国際観光学科です。

もちろん就職も絶望的でしょう。その生徒の場合、将来の就職の心配をする必要はないとは思います。しかし、そういう問題ではなく、私としてはたいへん残念なのですね。

さて、今回のような生徒が出てきてしまうのには、いくつかの理由があります。しかし、その中でも、特に高等学校の問題について、二三述べていかざるをえません。(続く)

キツツキのいる林

2010年05月09日 | Weblog
今日は相模緑道を、東林間から下鶴間にかけて散歩してみました。ちょうど木々が生い茂る林のところを歩いていると、おじいさんが立っていて「キツツキがいるよ」と声をかけられました。

最初はよくわからなかったのですが、ありました、ありました。木の穴の近くに一羽がじっと止まっています。(一番最初の大きな写真をご覧ください)。白い部分をのぞけば、木の幹と色が似ているので、なかなか見分けにくかったりもします。

おじいさんの観察によると、コツコツと叩く音がするのでよく見てみると、キツツキが巣作りをしていたのだそうです。そして、今日はそれが完成し、これから(あるいは、すでに)卵を産み育てるところのようです。外にいるのは、見張りをしているオス(?)のキツツキのようです。

帰宅後、家で一休みしてからカメラをもって自転車でて戻ってきました。巣があるのですから、もちろんまだ木にいました。そこで写真を何枚か撮影しましたが、ここでは拡大写真を一枚貼付します。ご覧ください。

なお、この道を散歩する人の中には鳥の存在についてご存知の方々もけっこういるみたいですね。また、下鶴間の相模緑道はウグイスの美しい声も聞こえてきます。


それからWikipediaのキツツキもどうぞ。


NHK基礎英語1(木村松雄先生)の和訳法

2010年05月08日 | 英語学習
2010年5月号の基礎英語では、講師の木村先生(青山学院大学)が発信型の英語学習方法論とノートの使い方というのを見開き2頁にわたって説明している。写真はその右側です。

和文英訳を重視する方法論には無条件で賛成できます。また、たんに英語を言えるだけではなく、文法を意識しながら書けるようにするというのは良い目標だと思います。しかし一寸気になるのは、和訳についての考え方です。

「場面と人間関係を考えながらできるだけ自然な日本語の訳文を一文ずつ考え」

上位校の優秀な中学生ならば、あるいは指導者がついているのならば、このような和訳方法でもよいのでしょう。しかし、ふつうに出来る(あるいは出来ない)中学生の場合、「自然な日本語の訳文」を書いてしまうのは、ちょっとマズイのではないでしょうか。まずは直訳的な和訳をできるようにすることを目指すべきではないでしょうか。大部分の中学生は、たとえば、"Whose car is this?" "Whose is this car?" の区別が出来ないのが現実なのですから。

ちなみに私の塾においては、上位校在籍の生徒であれ、まずは直訳できるように指導しています。このあたり、木村先生にももう少し配慮をお願いしたく思います。


NHK基礎英語1のユニークさ

2010年05月07日 | 英語学習
前にも書いたけれども、今年は小学生の英語講座を特別に設けているのだが、今のところ「NHK基礎英語1」をテキストに使っている。今のところと但し書きしたのは、なかなか難しく英語のスピードも速いので、普通の小学生(や中学生)がついて来れるのかどうなのかちょっと危ういからである。

さて、「NHK基礎英語」がありがたい教材だというのは、音源が既に紹介したように自由に入手できること、生の英語は毎日きちんと聴くことができることであろう。だが、どんなふうにユニー^区なのかすごいのかという点は、あんまり紹介されていないように思われる。そこで基礎英語について簡単な紹介しておきたい。

ネイティブスピーカーの生の速い英語を聴けるということについては、誰もが期待していることだ。だが特徴はそれだけではない。おもに二つの特徴があるように思われる。一つは語彙の多さ、もう一つは英文法の学習カリキュラムの特殊性である。

1)語彙の豊富さ

基礎英語は4月の一番最初の段階から、いきなり毎日20単語ずつを覚えさせる。部屋の中にあるもの、リビングや台所、食べ物、動物と植物、学校の中にあるもの、街の中の建物、乗り物、スポーツ、宇宙、顔と骨格の名称などを毎日20単語づつ覚えるのだ。もちろんその後には普通に(普通といっても、今なおこれが非常に貴重なのであるが)発音を勉強し、アルファベットを学ぶのだ。

言葉を学ぶということは、やはり単語力だということは、勉強したことがあるものならば誰もが知っているだろう。それを基礎英語はしっかりとやってしまうのである。4月だけで200ー300語くらい学んでしまうのではないか。ある意味で理想的ではないか。

単語だけではない。文章表現についてもさまざまな表現方法を学ぶことになる。たとえば、「クラブに入っています」というのであっても、二通りの表現を覚え区別させるのだ。

I am on the ---team. (スポーツ系クラブ)
I am in the --- club. (文化系クラブ)

普通に中学高校大学と英語を勉強したものでも知らない表現も沢山出てきて驚かされるというわけだ。


2)英文法のカリキュラム

英文法の学び方も普通とはちょっと違っている。まず4月5月の段階であるが、be動詞しか勉強しない。かなり複雑な英語表現も学習するわけだが、すべてbe動詞のみ。しかも、疑問文や否定文すらなかなか出てこないので、私もちょっと驚いた。その代わり、「太郎と私は」といったようなちょっと難しいモノまで平気ですぐにてくるの興味深い。

さすがに5月半ばになると疑問文もてくるが、いきなり否定疑問文(!)も登場したりする。5月12日の"Isn't that your sports bag over there?"だ。しかし、まだ一般動詞はでてこない段階である。

6月になるとさすがに一般動詞が登場する。だが、これも非常に面白いのだが三人称単数現在は10月になるまで出てこないのである。文法的にはある意味でゆっくりとしているといういわけだ。

文法的骨組みかを優先するというよりは、単語を覚えていくように、語彙を増やしていくように、英語力を拡張させていくものでといいう考え方だ。言い換えれば、まずは骨組みを作り上げそれから英単語という肉付けをしていくというではなく、日常生活を表現できるような語彙をガンガンた叩き込むことから始め、ついで文法的規則をその中から発見させて身につけさせていくという方法論である。なるほど、とも思う。(なお、講師の木村松雄先生の英語学習法については、別に述べておきたい。5月号128-129頁参照のこと)。

できる子にはよい教材かもしれないが、あまり出来ない子にはちょっとつらいのではないかとも思える。しかし、文法的にはシンプルなbe動詞や一般動詞だけなのだから、しっかりと音読学習してさえいれば、あんがいなんとかなるのかもしれない。仮に全部覚えられなくても、英語のセンスが身に付くのではないかとも思えるのだ。

現小学校6年生がどこまでやってついていけるものかとなのか、私には分からない。英語を一から勉強しているのだが、最初から個人差が出てしまうのだ。今までの日本語等の言語的知能的な蓄積が大きくものを言ってしまうのが現実だからだ。だが、すなくとも6月までは基礎英語に挑戦させるつもりだ。