林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

年収300万円時代の大学進学計画

2010年11月13日 | Weblog
先日、『THE21』という雑誌を立ち読みしたら、大竹のり子とかいうファイナンシャルプラナー(?)が教育資金管理について見開き2ページにわたって書いていた。要は、小中高で教育費を使いすぎてはいけませんよ、一番費用がかかるのは大学時代なのですよ、だからしっかりと大学の資金を用意しておきなさいよというアドバイスであった。

amazonで調べてみると『年収300万円時代、子どもの教育費はこうしなさい!―後悔しない、教育費の貯め方と使い方』という本を出しているようだ。年収300万円時代に、子ども二人を私立大学まで進学させる費用を捻出するにはどうしたらよいのかというコンセプトの本のようだ。

一面ではたしかに真理を突いていると思う。幼いときに教育費を使いすぎてはいけないというのは、私も基本的には賛成だ。また、首都圏を前提におけば、私立大学進学を予め想定するのは大変に現実的でよいと思う。お金がないから国公立大学に行こうという考えほど非現実的なものはないからだ。

だが、肝心要のことを忘れてはいませんか、と言いたい。大学といってもピンからキリまである。日東駒専+神より下の大学は、そもそも大学とは呼べないような大学ばかりだ。もちろん、進学しても教育的意味がほとんどない。しかし日東駒専+神のハードルはけっこう高くて、全人口のトップ10%ではないと合格できない!

とすれば、金銭的に余裕のない家庭であれば、日東駒専+神が絶望的になった段階で、2年間の専門学校への進学に転換すべきだということになる。つまり、子どもを大学に進学させようとするならば、日大等よりも上のレベルの大学を射程に入れる教育をし、お金をかけなくてはならないことになる。言い換えれば、小中高でお金をかけすぎてはいけないが、お金をかけないで学力が伸びないと、そもそも大学に進学させる意味がなくなってしまうのだ。

ちょっと考えてみましょう。当塾の近くの県立高校で言えば、相模原、麻溝、大和、座間ならば、親子ともども頑張れば日大に受かるだろうし、塾にも行かず遊んでいれば日大は無理。ボーダーラインの弥栄や大和西レベルならば、相当頑張らないと日大はまず無理でしょう。また、それらより下のレベルならば、大学は諦めさせるのが経済的に合理的ということになる。

1年半ほど前にも書きましたが、一番経済合理的な大学進学は、公立中堅進学校に合格させ、高1または高2くらいから塾・予備校に通わせること、そして私大のMARCHレベルを狙うことなのです。(塾代を節約しながら横浜翠嵐に合格かせ、さらには国立大学に進学してもらうというのは、ちょっと独りよがりの期待です)。

私立中高一貫校の場合はどうか? よく私立に通わせれば塾代にお金をかけなくても良いから、案外お金がかからないと言う人がいます。たしかに、そういう人も一部いると思います。実際、当塾にもそういう生徒さんがいました。塾に通わず、基礎基本がしっかりでてきている、かなり優秀で将来有望な生徒さんでした。(東京農業大学に合格しました)。

しかし、残念ながら大半の生徒はそんなことはないでしょう。やっぱり私立でも塾代や予備校へのお金はかかります。桐蔭・桐光あたりで、塾にも通わないで成績が真ん中あたりだったら、ちょっと日大は厳しいんじゃないのでしょうか。私立中高に通わせつつ、塾や予備校にも通わないと。だから、私立はやっぱりお金がかかってしまうはずです。


さて、結論です。年収300万円時代であれ、大学に進学しようとするならば、中学3-高校3年生のときにはお金をふんだんに使うべきです。

そして、もし日大がどうしても無理というならば、すっぱりと大学進学を諦めてもらうべきでしょう。地方に行けば、大学進学=国立大学合格という前提があるのも希ではありません。ですから、首都圏では、日大+神大以上の大学でなければ、大学には進学させないというので良いのではないでしょうか。

肝心なことは、そういった事情をお子さんにもよく説明しておくことでしょう。大学についての知識がほとんどない生徒さんが多すぎるように思われます。

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