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英語教科書『プログレス』の正しい勉強の仕方(べからず編)

2014年05月18日 | 英語学習
プログレスを使用している学校の先生で、本当に生徒の英語力向上に役立つような指導をしてくださっている先生を私はまだあまり知らない。実際には存在するのだろうけれど、その数は非常に少ないのだろうと勝手に思い込んで、失望している。彼らをどうぞ救いたまえ。

今日はまず、『プログレス』学習において「決してやらせてはいけない」例を、いくつか挙げてみよう。

1.教科書の単語の意味調べを生徒にやらせてはいけない

 単語の意味調べを宿題に出す先生は依然として多いですね、ため息が出ます。なぜそれがいけないかというと、生徒たちは単語の意味調べ作業が終わると「勉強が終わった」と勘違いしてしまうか、「疲れて」本当に大事なこと(単語を覚える作業)をやらなくなってしまうからです。
 このブログを読んでいる親御さん、あなたは中高生時代、単語の意味調べが好きでしたか? 単語の意味調べをしたら即その単語を積極的に覚えていましたか?もし、あの頃、単語の発音や意味を教えられ、「単語を覚えること」が宿題として出されていたら、もう少し「単語を覚えることに時間が使えたのに」とは思いませんか?

2.ダイアログの文章の丸暗記を強いてはならない。

 よくダイアログ(対話文)の全文を丸暗記させる課題を出す先生がいます。しかし、これはエネルギーの消耗になりがちですから、即刻やめたほうがよいです。一言で言えば、ダイアログはあまりにも複雑で、大変覚えにくいからです。

というのは、プログレスのダイアログ文は、自然な会話になるように意識されて作られていますから、やたらと、well だとか、OhだとかYeahといった間投詞が出てくるのです。中1の前半期の箇所から例を挙げておきましょう。

Mr.Black: Look. This is San Francisco.
Lifang : That’s a beautiful ocean.
Mr.Black : No, Lifang. That’s not an ocean.
Lifang : What is it ,then? Is it a lake?
Mr.Black : No. It’s a big bay. It’s San Francisco bay.
(PROGRESS IN ENGLISH 21 BOOK 1 Lesson2 Scene 3 より)

これをそのまんま丸暗記させてクラス内で発表させる先生がいます。日本語訳を見ながらならばまだ許せます。しかし、何も見ずにこの英文をそのまんま暗唱するのは意外とかなり面倒です。

実際に丸暗記を試みると、話が短かすぎて相手の返事がなかなか思い浮かびません。Noだっけ?それとも名前も呼ぶんだっけ?といった、枝葉末節に意識を働かせなければならないのです。

中1の最初の段階なのに、役者が台詞をきっちりと覚えるような作業を強いられれるのです。つまり、英語力向上という点で、エネルギーの無駄使いをしています。

むしろ、ダイアログの下にまとめられている、以下の基本構文(LOOK)をきっちりと音読暗唱すべきです。

LOOK
This is a temple.
That is a big bay.
I am a bad student.
You are a good boy.
She is a little girl.
Is that a big bay? Yes,it is.
Am I a bad student? No, you’re not.
Are you a good boy? No,I’m not.
Is she a big girl? No, she’s not.

この単元では、「形容詞とその使い方」がポイントとなっています。ですから、まずはLOOKの基本構文でしっかりと「いくつかの形容詞とその使い方」を音読暗唱した上で、実際のナチュラルな会話文の中でさらに慣らしていくべきです。ただ漠然とダイアログのぐちゃぐちゃした英文を暗唱させても、あまり実力はつかないでしょう。

実際にダイアログとLOOKの英文を暗唱し比べてみてください。(もちろん日本語を見た上で英訳してかまいません。)どちらが英文のポイントを意識して暗唱できますか?


まとめます。プログレスを使用している方で、英語の実力をつけたいと本気で思う方はまずは以下のようなことを日常学習として継続して(させて)ください。

指導者へ
1.単語は生徒に教えてあげる。ひたすら学習者の単語数を増やすことに重点を置く。

2.基本構文の暗唱に重点を置く。枝葉末節にこだわらない。(←バカな先生がやることです。)例えばダイアログは、その全てを一字一句違わず暗唱ではなく、ポイントのみ暗唱。あとは、軽く音読、またはディクテーションくらいでよい。

学習者へ

1.単語は、上級者や指導者に教えてもらう。ひたすら単語を覚えることに重点を置く。
2.LOOKの英文の音読暗唱を重視する。願わくば、日本語を聞いたら即英文が口から出てくるよう(オーラル)。

英語の力をつけたい人はまずこれを守ってください。

By isoroku


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NHK基礎英語1が変わった!

2014年05月04日 | 英語学習
基礎英語が変わった!


久しぶりに、(何年ぶり、かな?)必要があって


NHK基礎英語1を聴いてみた。


以前は、基礎英語1(by青山学院の某教授)のあまりの傍若無人さ、

独善的内容にあきれ果ててしまったのだが、

高本 裕迅(こうもと ゆうじん)先生の基礎英語1は全く違う。



本当に「基礎」からの「英語」である。ダイアローグの内容もシンプルに

まとめてあるし、かといって、子ども(中1生がメインかな?)が聴いて楽しめる

ような工夫もされている。一つ一つの単語のスペリングと発音も、それだけを切り離して

(お勉強的に)学習させるのではなく、単語の学習自体がストーリーの中にうまく組み込

まれていて、自然に楽しく習得できるようになっている。また、その日の学習のポイント

となる基本英文も余計なものがそぎ落とされたシンプルな英文が明確に提示されていて、

「あっぱれ!」である。もちろん、15分の中で繰り返し繰り返しリスニング&リピート

をさせるようにもなっている。


基本を重視した、そして英語初学者を尊重した、とても丁寧な内容と構成である。

よくできていると思う。是非、将来の高度な英語力を習得したい

と思われているお子さんにはお勧めできる内容となっている。


ISOROKU


P.S.
高本先生は、「まず基本を身につけて、さらにCan-do表現の幅を広げていきます。この講座は、学校で習うことにも注意しながら、さらに一歩進めて「学校での英語」と「ネイティブの英語」の橋わたしの役目をしていきます。日常のコミュニケーションはこれで間に合うということが、実感できます!」と発信していますが、好感を感じます。結局学校英語を無視しては、日本の英語教育は成り立たないのです。


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