夢をかなえる勉強法伊藤 真サンマーク出版このアイテムの詳細を見る |
この本も、相模大野のBookoff105円で購入した。司法試験受験者の間では有名なカリスマ教師の伊藤真の本である。
短時間で読めてしまえる本だが、感動的でさわやかだった。ノートにメモをとったくらいである。
伊藤が重視するのは、全体を俯瞰する視点である。結果、次のような指摘がでてくる。「スランプというのは、自分の周囲に世界の広がりが意識できない状態」(143頁)なのだそうだ。だからそういうときには、東京タワーに登って世の中を俯瞰したり、地球儀や世界地図を眺めろと伊藤はいう。
実に興味深いと私は思う。飛行機の中から見える広大な空に人が宇宙を感じ癒されたりするのは、もしかしたら、そういう理由があるのかも知れない。また、最近見た映画オーシャンの海の波のシーンを思い出した。大きな自然物をみて解放された気分になったのだ。
もちろんGoogle Earthなども有効なリラックス空間を提供してくれるかも知れない。
勉強法としては、マーカーの塗り方(81ページ-)が面白い。普通ならば重要度で色分けするところだろうが、伊藤のは全く違うのだ。まずは参考書の目次をよく見て、それをコピーに取って、いつでも参照できるようにする。そのうえで、章立てをピンクで塗る。章の中の項があれば、項を青で塗る。そのなかで重要な箇所に黄色でマーキングするのだそうだ。要するに、常に全体の構成を意識するために、マーキングを利用していくということなのだ。私も、この勉強法を取り入れていきたいと思う。
ただしマーキングを塾生(うちの塾の中高生)に教えるのは、そんなには簡単ではない。彼らは、重要な箇所に絞ってマーキングするという訓練が出来ていないからだ。つまり、「ここは重要だよ」と講師が説明すると、その箇所を全部塗りつぶしてしまったり、あるいはその反対に全然印も付けなかったりとなってしまう傾向があるからだ。復習するためにマーキングするのではなく、機械的に塗る作業をしてしまうといったらよいのだろうか。
なお、amazonのレビューの評価も読んでみるべきだ。ちょっと驚いたが、必ずしも評価は高くないのだ。(1)勉強法としては不親切だ、(2)新鮮みがない、あるいは価格が高い、といった批判があるようだ。なるほどと思う。私は初めて読んだから感動したが、伊藤の勉強本を買い集めたりするようなモノではないのでしょう。105円で伊藤本を初体験できたので私は大いに得しました。でも、定価で何冊も購入したり読んだりするにはちょっと物足りないのでしょうね。