今塾関係者では話題の『週刊ダイヤモンドーー伸びる!お得!中高一貫校・高校ランキング』(2010年11/20)号を購入してみた。
すると、特集とは直接関係ないが、ちょっと面白いデータがでていた。
小学生の通塾については、積極的反対派と消極的反対派が約50%なのに対して、通塾積極的賛成派は約20%と少ない。この数字は中高生になってもあまり変わらない。
できれば子どもは塾に通わせないでおきたいのが国民の大半なのだというふうに解釈できるだろう。
ところが、これが英語教育となると、異様に積極的になるようだ。幼稚園・保育園から始めてほしいが約30%、小学校低学年からが約20%もあるのだ。つまり、日本国民の半数くらいは、子どもをごく幼い時から英語教育を始めてもらいたがっているということになる。
塾屋としては、たいへん残念な結果です(苦笑)。
幼稚園や小学校低学年から英語を始めても、ほとんど将来の英語力につながらない。幼児英語がお金と時間の無駄だということは、英語教育関係者ならばおそらく誰もが知っていることでしょう。(幼稚園・小学校英語というのは、お金儲けのためにやっているのか、先生自身に英語力がないかのどちらかでしょう)。
他方、塾に通わせるならば、小学校高学年だとか、あるいは中学・高校になってからが一番コストパフォーマンスが良い。何度も書きましたが、お金を合理的に使うのであれば英語ならば、小学校時代は一切お金をかけず、中学一年生になってから猛スタートを切ることです。進学戦略としては、首都圏では公立進学高校にはいってから塾・予備校代に費やし、GMARCHを狙うこと。浪人の危険はありますが、無駄銭にはならないでしょう。もちろん余裕があるご家庭ならば、私立中高一貫校と通塾で現役国立合格を狙うのが良い。
しかし現状では、我が国のお母さん・お父さんは、幼稚園や小学校1年生からの英語教育を望んでいる。しかし、中学・高校での通塾には消極的です。非常に残念ではありますが、やむを得ないのでしょう。というのは、教育費を出す親御さんたちの多くは、教育費のコストパフォーマンスが大事だとは思っていないからです。実は教育費を払って夢を見ることを望んでいるのです。夢を実現することではなくて、夢をみること自体が目的になっているのです。
このあたり、塾屋としては、非常に辛いです。夢を実現するために塾を活用して欲しい!と強く願います。
なお、今回の『ダイヤモンド』の情報データは、ネットマイルリサーチ がバンダイナムコ公式サイトの会員から得たデータのようです。