林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

私立中学受験と大学進学

2010年11月22日 | 受験
私立中高一貫校というと、大学受験を意識した家庭の人が進学させるというイメージがあるかもしれない。私も昔はそういうふうに思っていた。しかし、現実には必ずしもそういうご家庭ばかりではないようである。

おそらくいくつかのパターンがあるように思われる。一つは、女の子を女子高に通わせたいと思うご家庭である。これはある意味では伝統的な私立中学進学なんだろう。私どもの塾にも、聖セシリアに通わせたいとか相模女子を受験させたいのだがという問い合わせが時々ある。

あるいは、大学附属の小学校や中学校または高校に進学させれば、将来の大学進学を心配をする必要がないという考え方もあるようである。この近辺で言えば、例えば東海大相模を筆頭に、日大藤沢、玉川学園、和光学園、相模女子といった大学附属校がある。これも、理解できる。ただし、最近ではいわゆる昔の受験地獄というものはなくなっていて、選ばなければ大学には進学できるという事をご存知なのか、それがちょっと気になる。

さらに、もう一つの別のパターンもある。中学受験はするのに、大学受験については無頓着だったり、大学については何も知らないというケースだ。何のためにはわざわざ中学受験をするのだろうとちょっと不思議になるが、そういうご家庭はあんがい少なくないようだ。恐らくは、私立中学受験ブームに流されてしまったのだろう。問題は、そういうご家庭であっても、いざ大学進学となると,有名な大学に行きたいと思ってしまう場合だ。そういうご家庭は、しばしば大学受験を甘く見ている。

県立中堅進学校に合格するレベルの学力もないのに、一橋や早慶に行きたいとか、明治に行きたいとか、夢見てしまう生徒も少なくない。中堅と言われるような私立中高一貫校に入った生徒さんが入学後に手を抜けば、日本大学はまずは合格できない。真ん中ぐらいの成績ならば何とかなるだろうと安心してしまったりするのだが、甘すぎる。あるいは、学校では成績上位だから平気だろうと思う場合もあるが、これも甘すぎるかもしれない。高三から浪人覚悟で猛勉強を始めるならばまだ良いのだが、あまりに長い間ぬるま湯に浸ってしまうと、浪人覚悟の猛勉強ができなくなってしまっているかもしれない。


また、上の大学には何も関心がないのに、大学附属の中学に進学してしまう生徒さんもいる。こちらから見ると、全くちぐはぐに見える。日大三中や桜美林はいわゆる半附属校であり大学受験の対応をしてくれる。だが、東海大相模や和光となるとそうはいかない。学園生活もクラブ活動が中心となり、かなりのんびりとしている。東海大学に行かせるつもりはないのに東海大相模を受験させてはいけない。

もちろん、上の大学に進学したらどのような職業につけるのかということも考えたほうが良い。いわゆる就職が無理そうな大学の附属中学に進学させるのであれば、親御さんの方にも覚悟が必要かもしれない。「女の子はお嫁さんになればよい」という考えが今でも通用するとは思えないのだが、いかがだろうか。


いずれにせよ、もう少し長期的に計画してもらいたい。周りに流されて私立中学に受験するというのは、やめたほうが良い。もし大学について何も分らないのであれば、公立中学に進学させる方が良い。無理に受験勉強などをさせる必要はない。また、ご両親は娘さんを女子の中高一貫校に進学させたいと思うかもしれないが、「共学に入れてもらえば良かった」とあとで恨みを買うかもしれない。そういうことも考えておくべきかもしれない。

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