りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

全力少年。

2013-07-25 | Weblog
仕事の昼休みに、会社の近くの桟橋に出かけた。

エアコンが利いた事務所で大人しくしていればいいのに、ちょっと気分転換が
したくなったのだ。

案の定、外は、灼熱地獄だった。

汗が滲んで、安物のシャツと黒いズボンが身体に密着する。
最近、ちょっと太りはじめたような気がする。
以前と比べて、腹の周りが重たい。
これが中年太りってヤツか・・・オレもそんな年なっちまったのかなぁ。
今日の仕事は午後からもバタバタしそうだなぁ。それにしても、暑いなぁ。
やっぱり、事務所にいればよかったかなぁ・・・と、そんなどうでもいいことばかりを
ぼやきながら隣の桟橋に目を向けると、視界の端から滑り込むように現れた一群があった。

少年。
人数は5~6人。
みんな自転車だ。
容姿からして、どうやら中学生のようだ。

彼らは自転車で桟橋の先端までたどり着くと、上半身をまとっていたTシャツを
そそくさと脱ぎ、海水パンツ一丁になると、何も躊躇することなく、あっという間に
次から次へと、桟橋から海へと飛び込んでいった。

桟橋に残されたのは、自転車と脱ぎ散らかされたTシャツだけ。
その向こうから少年たちの「気持ちいいーーーー!!!!」という悲鳴に近い歓声と
笑い声が耳に届いてきた。

ボクが、いた。
隣の桟橋に、30年前の、ボクがいた。

すでに汗だくになっているシャツの胸元を扇ぎながら、ふと思った。

桟橋の上にポツンと取り残されたのは、どうやら自転車とTシャツだけではなさそうだ。

スキマスイッチ 「全力少年」
コメント
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