妻の介護が始まったが、やはり自分の身体が万全ではないので
以前のようにはいかない。
妻の世話と自分へのいたわりを調整しながらやるようにしている。
午前2時、妻の動いた気配で目が覚める。
パットが濡れていて気持ち悪いのだろうと分っているので
以前ならガバッと起きてすぐ交換作業にとりかかるのだが、
今それをやると血圧が急上昇して危険極まりないので、両手を着いて
ゆっくりゆっくり立ち上がる。
夜間も廊下に温風ヒーターを置いている。
ちょっとした全館暖房だ。
以前ならそんなもったいないことはしなかったが、
今回の動脈解離で生死の境をさ迷った身としては考えを変えざるを得なかった。
解離した血管は人工血管に置き換えているが、
まだ使用に耐え得ると見なされた血管はそのまま残っている。
サイボーグみたいにいつでも安全というわけにはいかない。
ラジオ体操を始めたが、すぐ息が切れる。
やはりまだまだ弱っている。
危険と隣り合わせだ。
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