妻は胃ろう  手抜かり 老老介護

2007年、56歳の時アルツハイマー病と診断される。
2018年1月、胃瘻造設手術。

妻の訴え

2024-01-28 21:46:36 | 妻の症状

 妻が苦しそうな声で訴える。

 唾液が口に溜まって呼吸が苦しくなると、助けを求めて声を上げる。

 口の中の吸引は難しくないが、気管の奥深くまで入れるのは慎重になる。

 一日に何十回と吸引しなければならないが吸引したからといって

妻が安らかな表情になることは少ない。

 それでも日に何回か眠りにつく時がある。

 それは妻にとっても穏やかな時間に違いない。

 

 妻の苦しげな声のもう一つの理由は卵巣肥大により胃や腸が

圧迫されているからだ。

 お腹の大部分を肥大した卵巣が占拠し、残りのわずかな隙間に

胃や腸が追いやられてぎゅうぎゅう詰め状態になった。

 そのせいで水分や栄養剤が入っていかなかった時期があったが

何かの具合でぎゅうぎゅう詰めの具合が少し緩んだのか、

現在はかろうじて注入出来ている。

 しかし、注入する量や滴下速度、寝る姿勢によっては、おう吐や逆流が生じる。 

 常にお腹が張っている。 

 苦しそうな声が出た時は、手や足をさすったり揉んだりすることしかできない。

 

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新年の希望

2024-01-10 07:11:21 | 妻の症状

 

 理学療法士さん(以下「リハビリさん」)による新年最初のリハビリがあった。

妻にお茶を投与中だったが中断して施術が始まった。

 以前は身体をほぐされて気持ちが良くなると途中から眠ってしまうことが

多かったが、最近は施術中に痰がらみが起こることが多い。

 その時は俺が呼ばれて吸引する。

 

 妻が車椅子に乗れなくなって数ヶ月が経つ。

CT検査、婦人科診察、胃瘻交換等で病院に行く時は介護タクシーを利用する。

 俺と同年齢くらいの運転手さんが一人で来る。

 俺がベッドに上がり、尿漏れ防止用に敷いてある防水シートごと

運転手さんと二人で声を合わせて妻を持ち上げ、ストレッチャーに移す。

 なかなかの重労働だ。

 ストレッチャーは大抵1社1台しか保有していないのと、資格を持った運転手さん

も少ないようで、予約を申し込んでもすぐは確保できないらしい。

 (予約の申し込みはケアマネさんにお願いしている。)

 

 デイに行くことが出来ないので俺の行動も制約を受けている。

 リハビリさんに、新年の目標として妻が車椅子に乗れるようになってほしいと

伝えると、すぐに案を出してくれた。

 まず、ベッドのギャッジアップで徐々に身体を起こすことに慣らしていき、

次にベッドの端に腰掛けるようにし、それから車椅子に乗れるようにする、

という納得のプランだった。

 しかし、妻には卵巣肥大という病気がある。

手術が出来ないほどの大きさになっているという。

 それが車椅子に座る姿勢にどのような影響があるか分らない。

痛みが出るかもしれない。

 

 無理をせず、諦めず、ヤケを起こさず、辛抱強く、そして、

ゆっくりゆっくり取り組んでいくしかない。

 

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