妻は胃ろう  手抜かり 老老介護

2007年、56歳の時アルツハイマー病と診断される。
2018年1月、胃瘻造設手術。

転倒する

2020-09-28 08:39:43 | 日記
 
 庭の敷きブロックの上を歩いていたらサンダルが引っかかって

 バランスを崩して転んでしまった。

 スッテンと転んだのではなく、よろよろしながらも何とか持ち堪えようとしたが

 結局あちこちぶつけて倒れてしまった。


 向こうずねを何かにぶつけたらしく、腫れて痛みが出てきた。


 最近、右足の小指や左足の薬指を何回もあちこちにぶつけ、

 爪が剥がれそうになっているのを、絆創膏を巻いて何とかしのいでいる。


 今思えば、今回の転倒の前触れだったかもしれない。


 幸い、今のところ妻の介護に差し障りはないが、

 腕や腰や頭を打っていれば大変なことになっていた。


 今に始まったことではないが、

 介護者としての危機管理意識がなっていないということか。


 文字通り、脛に傷を持つ身になった。

 気を付けよう、気を付けよう。

 肝に銘じよ!




 ☆ 相変わらず痰がらみの咳き込みが続いている。


   咳が始まってから吸引器まで歩き、スイッチをONにしてチューブを口に入れ、

   痰を吸引するまでに数秒ほどかかってると思うが、

   その間に妻は口に出てきた痰を再び呑み込んでしまう。


   スポンジブラシを近くに置いて痰を絡め取ることもあるが、

   タイミングが合って大量の痰を吸引出来たり絡め取る事ができるのは

   1日に1回あれば良い方だ。


   ゼロゼロと音がするときは口中に痰が上がっていなくても一応吸引をするが、

   当然、ゼロゼロは無くならない。


   もっと喉元深くまでチューブを挿入して吸引すればいいのかもしれないが

   妻の苦しそう顔を見るとどうも気が進まない。
 
   
 
 ☆ 何十年と頭から消えていた名前が突然浮かんできて自分でもびっくりした。


   東京大衆歌謡楽団の動画を楽しみに観ているが、

   何本かあるうちでやはり地元の浅草神社での演奏会が一番安心する。


     ♪ 赤いマフラーをいつまで振って


   「流れの旅路」が始まると、実際に赤いマフラーを振りながら

   投げ銭を入れに常連のおばさんが現れる。

   観客から拍手と笑い声が起こる。

   人気者だ。


   このおばさん(おばあさん?)、かねがね誰かに似ていると思っていたが、

   特に気にもしないでいた。


   ところが、この前、いつものように観ていたら、

   突然、「武知豊子さん」の名前が浮かんできた。

   本当に突然だった。


   しわがれ声のおばあさん役で「お笑い三人組」に出ていたのを観て以来だから、

   かれこれ50年以上、俺の記憶から消えていた名前だ。


   特に誰だろう、と思い出そうとしたわけではない。

   全く突然浮かんできた。

 
   俳優さんの名前を誰だったか思い出せなかったり、

   通帳の仕舞い場所を忘れてしまったりするのに、

   50年前の記憶が突然よみがえるなんて、脳の仕組みは不思議だ。

   
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18滴が適量

2020-09-14 16:19:51 | 排便

 排便の日。

 下剤を18滴に抑えたが、11:00頃に効果が現れた。

 いつも通り、摘便で仕上げた。


 処理が済んで車椅子に移したが、先週同様、第二弾がくるかもしれないと気を揉んだ。

 結局、夕方になっても何事もなく、ヘルパーさんの介助で無事風呂に入れることが出来た。

 
 来週も18滴でいこう。


 ☆四万十市の訪問医の小笠原医師は、

  「私、摘便が得意なんです」とエッセイに書かれていた。

  そういうお医者さんは少ないと思う。


  ちょっと前にものすごく暑かった日、四万十市も38度を記録し、

  四万十川に架かる「赤鉄橋」の映像がテレビで流れていた。


  先生のエッセイにも、たびたび登場し、写真も載っていたので、

  これがあの有名な赤鉄橋かと少しうれしかった。


  診療所の待合室からその美しい風景が見えるという。


 
  ☆ 『スタイルアサヒ 10月号 「診療所の窓辺から」』(抜粋)

               小笠原 望 医師


   ・「両親を診てくれた先生に」と、自分自身の看取りの役に、ぼくを指名してくれた。


   ・昼過ぎに訪問。注射をして、他の訪問を終えた夕方にまた立ち寄った。

    薬が飲めていないので、また注射をした。

    その深夜だった。「呼吸が止まっています。隣でいても気づきませんでした」と、

    夫が冷静に電話口で言う。

     覚悟の静かな最期だった。

    エンゼルケアに診療所の看護師を呼んだ。


   ・「自分の物はほとんど処分し終わっている。墓の手配も済ませた」と、

    夫は生前の妻の覚悟を淡々と口にした。



  ☆ 俺はまだ覚悟ができていない。

    今年も墓を建てられなかった。


    墓碑銘を決められなかったのが大きな理由だ。

    
    来年こそは決めよう。

    普通の 「○○家」にしよう。


    墓参りに来てくれるのもせいぜい孫たちまでだろうけど、

    名前の方が見つけやすいだろう。

    
    小笠原医師は川柳作家でもあり、毎月作品を載せている。

     
       ―  言い切ってから 迷いだす いくじなし  ―


       ・ぼくはいくじなしです。「いくじなし」という言葉が好きです。

        依頼されたことを断ってから、迷いだします。

         (中略)

        あれこれこころが揺れてしまいます。

        そんな場面が何度も今までにあります。

        ぼくはいくじなしです。

        それでいいと思います。

       
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褥瘡対策

2020-09-08 08:58:36 | 妻の症状
 毎日、痰がらみの咳き込みがあり、相変わらず吸引器の出番が多い。

 吸引するときは車椅子を倒し気味にしたほうがチューブを奥まで入れやすい。


 一度試しに自分でややってみたことがあるが、

 ちょっとチューブの先端が触れただけで 「おぇッ」 となる。


 妻も苦しそうな顔をするが、俺のように「おぇッ」とはならない。

 気管支の筋肉や神経が衰えているからなのだろう。


 褥瘡防止のために車椅子のリクライニングを、お尻がちょっと沈み気味に

 調節してもらった。

 身体全体がすぽっと収まるような感じになったのはいいが、

 今度は背もたれがあまり倒れなくなり、姿勢がほぼ固定されるようになった。


 胃瘻の管理、吸引、褥瘡防止、などの観点から

 もうちょっと、背もたれが倒れるようにして、姿勢の変化がこまめにできるように

 してほしいと要望すると、調整し直してくれた。


 褥瘡に関して言えば、薬を貼っているのになかなか完治しないのは、

 車椅子の角度というよりも、パット交換のサイクルが長いせいかもしれない。


 「ライフリー 長時間あんしん 4回吸収」 を使っている。

 お尻は長時間湿潤状態が続いていることになり、

 そこでわずかの動きでも擦れて剥けてしまう。


 パソコン相手に囲碁を勝つまで長時間やっている暇があったら

 こまめにパット交換をやれ、と叱られるかな。



☆ 演技と分っていても、本気で嫌悪感を抱いた役者さんは

  「居酒屋 兆治」の伊丹十三さん以来だ。

  
  NHKドラマ 「ディア・ペイシェント」 の田中哲司さん。

  黄色い眼鏡のフレームが不気味さをよりいっそう際立たせている。


  健さんをいじめる奴を憎んだように、貫地谷しほりさんを苦しめる奴は許せない、と

  ついつい感情移入して観ている。


  座間(田中さんの役)の異常な行動の原因に、寝たきりの母親の在宅介護がある。

  予告編で、座間が母親を車椅子に乗せ、海の断崖に立っている・・・。

  

 ☆ 毎日「マカフィー」のしつこい勧誘と闘っている。


   この4月でパソコンを買ってから3年が経ったが、その頃から

   「有効期限が終了しました。安全対策の継続をお勧めします。」と出てくる。

  
   面倒くさいから 「後で通知」 をクリックするとその画面は消えるが、

   起動するたびにその画面が出てくる。


   アンインストー というのをすれば表示されなくなるらしいが、

   ちょっと難しそうだった。


   3年という時間が経つとまるで時限爆弾のように自動的にそういう

 表示をするように仕組まれているんだな。


   しかし、もう何ヶ月も断り続けているのに、

   コイツは全くやる気が無さそうだからもう許してやろうか、

   などという生ぬるいプログラムにはなっていないようだ。


   俺はしつこいマカフィーが嫌いになった。

  
   ひょっとして、俺みたいに言うことを聞かない奴には

   「マカフィーの必要性を思い知らせてやる」、とばかりに、

   ウィルスをばらまくようにプログラミングされているかもしれない。


   「保護を継続する」をクリックすればそれで済む話なのだが、

   そう簡単に言いなりにはならない。


   一寸の虫にも五分の魂。 根比べだ。

   「後で通知」を押し続けてやる。

 
   バカですねぇ・・。

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勝手が違うバルーン型

2020-09-02 16:31:11 | 胃ろう
 胃瘻をバルーン型に変えて2週間になるが、まだまだ扱いに馴れない。


 お茶や栄養剤を投与した後、チューブを取り外そうとすると、

 胃瘻の表面まで栄養剤が溜まっている。

 そっとキャップを閉めるが、少しばかりこぼれ出てしまう。

 こんなことはバンパー型では無かった。

 俺のやり方がどこか間違っているのか?


 寝る時間になったので、下剤を注入した後に胃瘻からチューブを抜いたその時、

 妻が咳き込んでしまった。

 すると、腹圧で胃の中の(?)栄養剤が外にあふれ出た。

 注入した下剤も一緒に出てしまったかもしれない。


☆ 翌日、昼近くになっても下剤の効果が現れなかったので摘便に取りかかったが、

  いつもより量が少ない気がしたので、急遽、浣腸を追加した。

  これが大きな間違いだった。


  30分程で浣腸の効果が現れたが、かなりのユルユルだった。

  1時間程で処理が終わる。


  夕方、入浴前にまた下剤と浣腸のダブル効果で超ユルユルがやって来た。

  処理をしているところにヘルパーさんが来てくれた。


  もし、入浴中に出てきたとしても、その時はその時と割り切って風呂に入れたが、

  幸い、何事も無く済んだ。


  ヘルパーさんが、いつも通り着替えを済ませ、髪を乾かし終えると、帰って行った。


  
  ☆ 妻に胃瘻からお茶や栄養剤を投与し、

    俺もテレビを観ながらラップに包んだ混ぜご飯をほおばった。
    

    20:00を過ぎた頃、またダブル効果が現れた。

    パジャマを見ると汚れていた。

    
    風呂場で処理することにした。


    立つことができない妻を俺一人で脱がせたり洗ったりするのは

    体力的にも大変だった。    

   
    俺のテーマソングのオンパレード。


      ♪ 誰のせいでもありゃしない 
          みんなオイラが悪いのさ  (尾藤イサオさん)

      ♪ 泣くのじゃないよ 泣くじゃないよ
          泣いて昨日が 来るじゃなし (涙の渡り鳥)
    
      ♪ 泣いちゃいけない 笑顔を見せて
          強く生きるの いつまでも (旅のつばくろ)

      ♪ なみださそうな 秋風に
          散るはかの日の 夢ばかり (女の階級)

  
     [俺は木村多江さんか・・]
    

   幸い、その後、ユルユルは来なかった。
    
   翌日、汚れ物が散乱した浴室の後始末と洗濯が大変だった・・。

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