出血

　　　　　
　　　　２～３日前から

　　　　パット交換時に

　　　　お尻拭きシートで拭くと

　　　　顔をゆがめて痛がっていた。

　　
　　　　午前、シートにうっすらと

　　　　血が付いた。

　　　
　　　　その次に交換しようとしたら

　　　　排尿はなく、

　　　　パットに血だけが付着していた。


　　　　大量というほどではないが、

　　　　少しというよりは多い……。

　　　　
　　　　先生に見せるため

　　　　デジカメに撮った。


　　　　以前にも一度出血があった。

　　　
　　　　その時は、２センチほどの

　　　　シコリのようなものができて、

　　　　それが裂けて出血した。


　　　　今回はそんなシコリは

　　　　なかったと思う…。



　　　　☆　熱がまだ高い。

　　　
　　　　　　出血もあったので迷ったが

　　　　　　１週間過ぎたので

　　　　　　下剤を飲ませた。


　　　　　　朝方、トイレでうまく出ればいいが、

　　　　　　もし、ベッドやソファーで

　　　　　　汚れると、
　　　
　　　　　　バイキンが入るかもしれないな。


　　　　　　マズかったかな。



　　　　　　発作も２回目、

　　　　　　出血も２回目。


　　　　　　悪くなってきているということか…。










　　　　


　　　　

38度 風邪？

　　　朝が３７.３度、

　　　夜が３８.０度あった。


　　　明日は排便と風呂の日だが　　　

　　　下剤は飲ませないことにした。


　　　部屋が寒かったのかな…

　　　毛布が足りなかったのか？

　　
　　　この前は寝汗かいていたしな…。


　　　身体そのものの抵抗力が

　　　弱ってきているのかな……。


　
　　　☆　私はマスクをして、

　　　　　首に手ぬぐいを巻いて

　　　　　寝ている。


　　　　　そのお陰か、

　　　　　夜中に咳で目が覚めることは

　　　　　無くなった。


　　　　　日中も巻いたままにしているが、

　　　　　それでも時々は咳き込む。


　　　　　その時は、トローチか

　　　　　のど飴を舐める。


　　　　　毎年のこととはいえ、

　　　　　オレの体力も弱って来ているのかもしれない。



　　　　　☆　Ｅテレの「団塊スタイル」に

　　　　　　　五木寛之さんが出ていた。


　　　　　　　二十歳頃に読んだ「風に吹かれて」という

　　　　　　　文庫本がまだ本棚にある。

　　　　
　　　　　　　表紙がセロテープで補強してあり、

　　　　　　　すっかり茶色になっていた。


　　　　　　　私は単なるミーハーで

　　　　　　　恰好いいスターに憧れていただけだった。


　　　　　　　「さらばモスクワ愚連隊」と

　　　　　　　「青年は荒野をめざす」止まりだった。


　　　　　　　　エッセイはその後も

　　　　　　　　少しは読んだ。


　　　　　　　　何かの本に

　　　　　　　　引き揚げ体験のことが書いてあった。

　　　　　　　　
　　　　　　　　ソ連が侵攻してきて、

　　　　　　　　何かがあって

　　　　　　　　お母様が亡くなられた。

　　　
　　　　　　　　詳細は書かれていなかったが

　　　　　　　　残酷なことが行われたのだ

　　　　　　　　ということはぼんやりと想像できた。


　　　　　　　　それが「運命の足音」という本に

　　　　　　　　詳細が書かれていることを知った。


　　　　　　　　過酷というか残酷な事実があった。



　　　　　　　　しかし、五木さんは

　　　　　　　　多くを語らず、

　　　　　　　　いつもの穏やかな表情だった。


　　　　　　　　単純な私は

　　　　　　　　もっと戦争の悲惨な体験を

　　　　　　　　話してもらい

　　　　　　　　戦争反対を訴えてほしいとも

　　　　　　　　思ったが、

　　　　　　　　五木さんはもっと別の次元の世界にいた。


　　　　　　　　何か深い問題を考えさせられた

　　　　　　　　45分だった。





　　　　　　　　








　　　　　
　　　　　　　　　　　






　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　






　　　　　　　　












　　　　　　　　


　　　　　　　　















　　　　　　　














　　　　　








　　　

9時間後

　　　

　　　　ベッドで寝る直前の妻に

　　　　24：00に飲ませた１５滴の下剤は

　　　　おそよ９時間後に効いた。


　　　　いつもは、夕食時の18：00頃に

　　　　飲ませ、

　　　　朝方の6：00頃に効いてくるから、

　　　　予想より早かった。


　　　　結局、朝と昼と２回来たが、

　　　　どちらもトイレでする前に

　　　　出てしまい、汚れてしまった。


　　　　２回とも、シャワーで下半身だけ

　　　　洗った。


　　　　風呂は休んだ。

　　　　何となく入浴は週１回だけになりそう。



　　　　☆　デイの日。

　　　　　　予約していた歯医者に行く。

　　　　
　　　　　　問題の左上の歯は固いものを食べると

　　　　　　痛そうなので

　　　　　　もっぱら右でしか食べていないことや、

　　　　　　歯磨きも歯茎に当たると痛いので

　　　　　　そこはあまり磨いていないことを説明。


　　　　　　まだ腫れているという。

　　　　　　溜まっているという歯垢を

　　　　　　軽く取って今日は３０分足らずで終了。


　　　　　　恐れずブラッシングしていいと

　　　　　　指導される。


　　　　　　次回は１か月後。



　　　　　☆　予定より早く終わったので、

　　　　　　　スーパーに行く途中にある

　　　　　　　葬儀所に入る。

　　　　
　　　　　　　突然だったが

　　　　　　　受付で、見学と相談に

　　　　　　　来たことを告げると

　　　　　　　応じてもらえた。


　　　　　　　今日は２家族の葬儀の

　　　　　　　予定が入っていたので

　　　　　　　１部屋だけ見させてもらう。


　　　　　　　次に相談室に案内され、

　　　　　　　代わった男性職員に

　　　　　　　いろいろ質問する。


　　　　　　　　　・家族葬にしたいこと

　　　　　　　　　・娘二人が遠方に嫁いでいること

　　　　　　　　　・お寺さんとのこと

　　　　　　　　　・戒名も含め料金のこと

　　　　　　　　　・檀家になるということ

　　　　　　　　　・墓石のこと

　　　　　　　等々、お聞きした。


　　　　　　　知識が豊富で

　　　　　　　的を得た丁寧な回答で

　　　　　　　長いこと気になっていた

　　　　　　　私の不安は

　　　　　　　ある程度解消した。
　　　　　　　


　　　　　　　思い切って尋ねて良かった。　　
　　　　　　　　
















　　　　　　

























　　

　　　　　　

　　　　　　
　　　　　　

２４時の下剤

　　　　
　　　　下剤を使うので、

　　　　どうしても出てほしいという

　　　　思いがあるので

　　　　ユルメになることが多い。


　　　　処理のことを思うと

　　　　「よそ様」のいるところでは

　　　　具合が悪いし、

　　　　「よそ様」に処理してもらうのも

　　　　気が引ける。


　　　　ヘルパーさんが辞める理由の

　　　　一つが排便処理にあると

　　　　私は思っている。


　　　　浣腸してからトイレで

　　　　やられている方もいると

　　　　ヘルパーさんから聞いた。


　　　　いずれ検討しなければならない時が

　　　　来るだろう。


　　　　今は、ヘルパーさん、デイサービス、

　　　　訪問診療、訪問看護と

　　　　週に４日は、「よそ様」がいらっしゃる。


　　　　明日は水曜で空白の日だが、
　　　
　　　　夕飯時に飲ませるのを忘れてしまった。


　　　　いつものように食事中に眠り、

　　　　私も、うたた寝（にしては長すぎたが）

　　　　してしまい２３時頃目が覚め

　　　　妻をベッドに座らせたのが

　　　　２４時になってしまった。


　　　　いつもなら諦めて

　　　　次の金曜に延ばすのだが

　　　　試しに飲ませてみた。

　　
　　　　２４時の下剤。

　　　　
　　　　下剤は時間で効くのだろうか、

　　　　果たして、

　　　　朝に出るか、昼に出るか…。　　




　　

また壊れた ファンヒーター

　　　
　　　３台ある石油ファンヒーターのうち

　　　暮れに１台が壊れ、

　　　新しいのを買ったばかりだったが

　　　今日、もう１台も壊れてしまった。


　　　何日も前からその症状はあった。


　　　点火してからすぐ消えてしまうのだ。


　　　それが１時間以上の時もあれば

　　　３０分の時もあった。


　　　今朝は１０分程で消えてしまった。


　　　今日は排便の日であり

　　　風呂の日だ。


　　　どうしても３台必要だ。


　　　昼過ぎ、ストーブを買ってきた。

　　　暮れに買ったやつと同じものだ。


　　　壊れたのはいずれも１０年過ぎていた。


　　　次は、冷蔵庫か洗濯機か電子レンジか…。


　　　それにしても、

　　　我が家のオーブントースターは

　　　すごいな、２０年以上になるが

　　　まだ壊れない。


　　　食パンにマヨネーズ、シラス、

　　　とろけるチーズを乗せて

　　　焼くぐらいしか使わないが、

　　　それでも重宝している。


　　　ナショナルのマークがある。

　　　昔、

　　　　　　♪明るい　ナショナル…


　　　という歌がテレビから流れていたな。
　　　
　　　

　　　☆　昨晩は１５滴だった。


　　　　　朝、ベッドで臭いがし、

　　　　　トイレに歩かせていたら

　　　　　途中で残りが全部出てしまった。


　　　　　いつものパターンで

　　　　　午後に２回目のゆるいのがきた。

　　　
　　　　　トイレに連れて行き

　　　　　座らせたが、

　　　　　オムツの下ろす位置が

　　　　　不十分だった。

　　　　　
　　　　　太ももあたりで止まってしまった。

　　　　　あちこち汚れてしまった。

　　　
　　　　　１５：００過ぎだったが

　　　　　風呂の準備をする。


　　　　　トイレから浴室へ直行。


　　　　　汚れを落としてから

　　　　　バスリフトの横に座らせる。

　　
　　　　　腰ベルトをしてから

　　　　　お姫様抱っこで

　　　　　妻を９０度回転させ

　　　　　リフトの正位置に

　　　　　座らせる。


　　　　　やはりちょっと大変。


　　　　　下ろすと胸のところまで

　　　　　お湯がきた。

　　　
　　　　　肩にもお湯をかけてやる。

　　　　　熱かったのか

　　　　　ちょっとびっくりしたような

　　　　　声を出した。


　　　　　上がる時は、

　　　　　片足ずつ跨がせてみた。

　　　　
　　　　　スムースにというわけには

　　　　　いかなかったが

　　　　　痛がる様子もなく（たぶん）

　　　　　何とか跨がせることができた。

　　　
　　　　　最後にもう一回入る時も

　　　　　片足ずつ跨がせてみたが

　　　　　大丈夫だった。


　　　　　福祉用具のカタログに

　　　　　円盤状の回転用具が

　　　　　載っていたが、

　　　　　その必要はないかもしれないな。


　　　　　シャワーだけの時とちがって

　　　　　やはり身体が温まるのか

　　　　　いつもの鼻水も出なくなった。





　　　　　

　　　　　












　　　　　

　　　　　
　　　　　







　　　





　　　



































　　　

汗をかく

　　　　
　　　　　　ヘルパーさんの日。

　　　　　　昼食を用意し、食事介助をお願いして

　　　　　　私は外出する。


　　　　　　　　・バナナ+シリアル+卵ボーロ+ヨーグルト

　　　　　　　　　みんな混ぜてトロトロにしたもの。

　　　　　　
　　　　　　　　・マーボドーフ+温泉卵

　　　　　　　　・黒豆

　　　　　　
　　　　　　　　・牛乳


　　　　　　マーボドーフは大部分残していた。


　　　　　　
　　　　　　いつも通り、

　　　　　　足浴とドライシャンプーしてもらう。


　　　　　　パットは私が直前に交換したので

　　　　　　大丈夫だったとのこと。


　　　　　　　　
　　　　　☆　冷凍庫が満杯。

　　　　　　　その処理が優先なので

　　　　　　　スーパーの買い物は

　　　　　　　カツオ刺身（解凍）や

　　　　　　　シジミなど最小限にした。


　　　　　　　時間がある。

　　　　　　　図書館に行くかジョギングをするか

　　　　　　　迷ったが、ジョギングにした。


　　　　　　　汗をかかないように気を付けた。


　　　　　　　本気を出しても超超スロージョギングなのに

　　　　　　　さらにペースダウンとなると
　　　
　　　　　　　ほとんど足踏み状態というか

　　　　　　　スロー歩き状態。


　　　　　　　それでも久しぶりなので

　　　　　　　腰が張る感じ。


　　　　　　　寒かったが

　　　　　　　堤防道路は

　　　　　　　結構多くの人が

　　　　　　　散歩やらジョギングをしていた。　　　　　　　



　　　　　　　ダウンジャケットのファスナーを

　　　　　　　首いっぱいまで上げ、

　　　　　　　さらにニット帽の上から

　　　　　　　フードも被って寒風対策。


　　　　　　　
　　　　　　　折り返し地点あたりから

　　　　　　　汗ばんできた。


　　　　　　　フードをはずしたり

　　　　　　　ファスナーを少し下ろしてみたが

　　　　　　　さすがに寒い。


　　　　　　　汗が冷たい。


　　　　　　　また元に戻して我慢して完走。

　　　　　　　
　　　　　　　家に着き、ヘルパーさんが帰った後、

　　　　　　　すぐ着替える。



　　　　　☆　朝日新聞に三谷幸喜さんが

　　　　　　毎週連載しているコラムを

　　　　　　毎回楽しみにしている。


　　　　　　今日はＳＭＡＰについて書いていた。


　　　　　　５人それぞれの才能を称え、

　　　　　　その５人が揃っていることが

　　　　　　なにより素晴らしいし、

　　　　　　奇跡的なのだ、と。


　　　　　　続いて最後に、こう結んでいた。


　　　　　　　「僕がＳＭＡＰ解散に反対の理由は、

　　　　　　　　そこにある。

　　　　　　　　本人たちには、僕らの知らない

　　　　　　　　辛（つら）さや怒りや苦しみが

　　　　　　　　あるかもしれない。

　　　　　　　　しかし、それでもＳＭＡＰは

　　　　　　　　存続すべきだと、僕は思う。」


　　　　　　　


　　　　　　読んでいて涙が出てきた…。

　　　　　　　
　　　　　　私は、熱烈なファンというのではないが、

　　　　　　みんな好感をもって観てきた。


　　　　　　唯一、大人のグループという感じで観ていた。
　　　　　　


　　　　　　昨今、みんなお子ちゃまの学芸会ばっかりに

　　　　　　なってしまった。


　　　　　　大人の姿を、それぞれの素晴らしい才能を

　　　　　　歌に芝居にトークに

　　　　　　いつまでも観せてほしい。　　　　

　　　　　　

　　　　　　




　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　

まだ歌が聴ける

　　　　

　　　　発作後、初めてのデイに行った。

　　　　連絡帳には

　　　　笑顔も見られた、

　　　　と書かれていたので一安心だ。

　　　　
　　　　体温も36.5度だった。


　　　　寒くなり

　　　　雪や風の中での

　　　　送迎車への移乗が大変になってきて

　　　　こちらのサボり気分が頭をもたげるが

　　　　本人にとっては

　　　　いいことなので（たぶん）

　　　　休まないで頑張ることにしよう。

　　　

　　　☆　ジョギングコースの堤防が

　　　　　雪に覆われ、

　　　　　寒風吹きすさぶ中では

　　　　　ちょっとひるんでしまう。


　　　　　もう汗をかくようなジョギングは無理だ。

　　　　　
　　　　　去年、超超スローではあったが

　　　　　ジョギングを続けたおかげで

　　　　　体重も腹囲も減った。


　　　　　まだメタボ脱出とはいかないが、

　　　　　続けることで

　　　　　「夢」が「目標」に変わりつつあった。　


　　　　　それが、中断することで

　　　　　また元に戻ってしまうのではと恐れる。

　　
　　　　　ジョギングに代わる運動…。

　　　　　何ができるか…。　　



☆　「夢ロマン　川中美幸」　の

　　　　　最終４回目だけが録画できなかった。


　　　　　再放送があって

　　　　　番組名が

　　　　　　　「泣いた！笑った！こころ歌　川中美幸」

　　　　　に代わっていた。


　　　　　何度観ても泣きそうになる。


　　　　　当時のプロデューサーも言っていたが

　　　　　川中美幸の持ち味は何といっても

　　　　　その明るさだと思う。


　　　　　歌はもちろんのこと

　　　　　話術の巧みさも彼女の明るさが光る。


　　　　　自分のことを「美人」、「美しい」

　　　　　と言って笑いをとれるのは

　　　　　上沼恵美子さんに通じるものがある。


　　　　　Ｕチューブで

　　　　　藤田まことさんとの

　　　　　掛け合いを観て笑ったが

　　　　　誰でも出来るワザではない。


　　　　　ラジカセに彼女のＣＤをセットしたままで、

　　　　　もう２年近くになる。

　　　　
　　　　　深夜でも朝でも、

　　　　　妻が目を覚ますと、

　　　　　すぐボタンを押す。

　　　　　
　　　　　子守歌でありＢＧＭだ。


　　　　　嫌な曲なら耳に障るが

　　　　　それがない。

　　　　　
　　　　　
　　　　　妻の症状が

　　　　　川中美幸の曲を許している。


　　　　　おそらく、もっと悪化すれば

　　　　　歌そのものを聴く気がしなくなるだろう。


　　　　　オレの性格からして

　　　　　歌どころではなくなると思う。

　　　　　
　　　　　要介護度は５で、

　　　　　おそらく、

　　　　　いや、確実に末期であり、

　　　　　進行しているが

　　　　　私には、まだ歌を聴く余裕（？）がある。



　　　　　美幸姐さんへ。

　　　　　　　今、ちょっと藤圭子も気に入った歌があって

　　　　　　　ＩＣレコーダで聴いているけど

　　　　　　　許して下さい。

　　　　
　　　　　　　決して姐さんを卒業したわけではありませんから。

　　　　　
　　　　　　　ベースはあくまで川中美幸です。
　　　　　





　　　　　


　　　　　

　　　　　


　　　　　











　　　　　

　　　






　　　　　


　　　　　

　　　　　

　　　　　

終末期鎮静

　　　　クローズアップ現代で

　　　　「終末期鎮静」という問題を

　　　　扱っていた。


　　　　末期がんのご老人が

　　　　「痛い、痛い」と激痛を訴えている。


　　　　奥様はじっと手を握りしめている。


　　　　考えられる治療は全てやりつくしたが

　　　　モルヒネでも

　　　　痛みを消すことは出来なかった。


　　　　ご家族は最後の最後の手段に同意した。

　　　　
　　　　注射をする。

　　　　痛みは消え、眠りにつく。


　　　　そして、数日後、息を引き取る…。



　　　　番組では、二組のご遺族を取り上げていた。


　　　　ご主人を亡くされた奥様は、

　　　　　　「後悔はしていません。

　　　　　　　正しい選択だったと思います。」


　　　　お姉さまを亡くされた妹さんは、

　　　　　　「自分が姉の人生を終わらせたのだという

　　　　　　　つらい思いが残った」


　　　　と、それぞれ話されていた。



　　　　自分ならどうするか。


　　　　激痛に苦しむ妻がそこにいる、

　　　　これ以外に方法はない。


　　　　激痛から解放してやりたい。



　　　　たとえ十字架を背負うとしても

　　　　そちらを選ぶと思う。


　　　　
　　　　９０歳を過ぎても

　　　　激痛に襲われながら

　　　　最期を迎える…。


　　　　癌というのは…。



　　　　☆　今日は訪問診療なので

　　　　　　下剤を飲ませるのをためらったが

　　　　　　午前に出れば大丈夫と思い、

　　　　　　１５滴飲ませた。


　　　　　　トイレに連れていこうと

　　　　　　ベッドから立たせているところで

　　　　　　出てしまった。


　　　　　　そのままトイレに行き

　　　　　　座らせた。


　　　　　　パットとオムツ内に収まってくれた。

　　　　　　パジャマは汚れていなかった。

　　　　　
　　　　　　新聞紙で包み、

　　　　　　さらにビニルの袋に入れて処理した。


　　　　　　その後、トイレで残りが出た。


　　　　　　
　　　　　☆　妻はまだ咳が残っている。

　　　　　　　オレもひどい咳が続いている。


　　　　　　　排便の日は、風呂に入れるようにしていたが、

　　　　　　　どうも風邪を引かせてしまいそうなので

　　　　　　　今日は止めることにした。



　　　　　　　久しぶりに雪かきをした。

　　　　　　　汗をかいたのですぐ着替えをしたが

　　　　　　　くしゃみが出た。


　　　　　　　なかなか風邪も咳も治らない。

　　　　　　
　　　　　　　あなたの風邪はどこから？

　　　　　　　　　綾瀬はるかさんが聞いている。

　　　　　　　喉から　です。


　　　　　　　





　　　　　　　











　　　　　　　　　　　　　　












　


　　　　


　　　　

発作後

　　　

　　　　発作から五日目になるが

　　　　立位が不安定な状態が続いている。


　　　　発作の前はパットを交換する間くらいは

　　　　一人で安定して立っていてくれたが、

　　　　今はそれが出来なくなった。

　　　　

　　　　食欲はあまり影響はないみたいで

　　　　まずまず食べてくれる。


　　　　発作の二日後は下剤による排便があった。

　　　　
　　　　その日の夜は風呂に入れた。

　　　　バスリフトは二回目だが

　　　　やはり足を抱えての

　　　　浴槽の内外への出入りが大変だった。


　　　　ちょっと腰にキた。


　　　　次回から腰ベルトをしようかとも考えたが

　　　　浴室で腰ベルト、というのも

　　　　オカシイな…。


　　　　風邪を引かせないための

　　　　バスリフトによる

　　　　入浴だったが、

　　　　どこかで寒かったのか

　　　　翌日から熱が出た。


　　　　朝から、37.7、37.4、37.3　と微熱が続いている。


　　　　咳もずーっと出ている。


　　　　こちらも心配だ。


　　　　
　　　　　　　

　　　　　　



　　　　



　　　　








　　　　

　　　　

　　　　
　　　　　　　　

　　　　

発作 ２回目

　　
　　　　6：00　目を覚ましていた妻が

　　　　突然、白目を剥き

　　　　硬直した。


　　　　「うぅー」　と声を出す。


　　　　口も硬直し、固く閉じられ前歯の

　　　　欠けた個所から押し付けられた舌が見える。

　　　
　　　　妻の名を呼び、頬を軽く叩いた。

　　　
　　　　まだ白目のままだ。

　　　
　　　　窒息が心配だったので

　　　　何とか気道を確保しようと、

　　　　まず、ベッドを起こした。


　　　　次に、前歯の隙間から指を入れ

　　　　舌を奥に押し戻した。

　　　　
　　　　しかし、固くなった舌はなかなか
　　　
　　　　引っ込んでくれない。


　　　　口から少し血が出ている。

　　
　　　　どのくらい時間が経っただろう、

　　　　白目が普通の状態に戻り

　　　　顔から硬直が消えた。


　　　　５分か１０分かそのあたりだと思う。

　　　　
　　　　先生へ説明しやすいように

　　　　デジカメを捜し出し、

　　　　動画を撮ったが、

　　　　治まった後なので

　　　　あまり意味のないものとなった。

　　　　

　　　　訪問診療をお願いしている病院の

　　　　緊急電話に連絡をした。
　　
　　　　
　　　　症状を説明し、

　　　　２年前にも同じ発作があったことを

　　　　付け加えた。

　　
　　　　30分後に看護師さんが来てくれた。

　　　　話すだけで少しほっとする。


　　　　16：00過ぎには先生も来てくれた。

　　
　　　　先生から、２、３の選択肢を示されたが

　　　　このまま何もしないで

　　　　様子を見ることにした…。


　　　　つくづく訪問診療を受けていて

　　　　良かったと思う。



　　　　☆　発作のせいか、

　　　　　　終日、立位が不安定だった。


　　　　　　支える手に寄りかかることが多く

　　　　　　手を離すと倒れそうだった。


　　　　　　食事量も心なしか少ない気がした。


　　　　　　特に夕飯は夕方から眠ってしまい

　　　　　　20：00すぎに目を覚ましたが

　　　　　　あまり口を開けてくれなかった。


　　　　　　食べてくれるものなら

　　　　　　何でもいいと思った。


　　　　　　プリン、

　　　　　　バナナをつぶしたもの、

　　　　　　りんごのすりおろし、

　　　　　　ヨーグルトに卵ボーロ、

　　　　　　温泉卵。



　　　　　☆　朝方の突然の発作だった。


　　　　　　　来るべき時も、ひょっとして

　　　　　　　突然やって来るかもしれない。


　　　　　　　一日中、沈んだ気分だった。


　　　　　　　血圧、咳、歯痛の薬を飲む。


　　　　　　　こういう日は、

　　　　　　　川中美幸も

　　　　　　　藤圭子も聴く気にならない。



　　　　　　　それでも、布団に入ると

　　　　　　　静寂が怖い。

　　　　　　
　　　　　　　聴きながら眠気が来るのを

　　　　　　　待つだろう。