齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

12月のことば 「歳不我與(としわれとともにせず)」

2014年12月01日 | 今月の言葉
ほんとに早いもので、今年ももう今月で終わりです。
そんな今の状況にあわせて、今月のことば。

「歳不我與(としわれとともにせず)」

師走を迎えると何かと慌ただしいですよね。
歳を重ねると一年が特に速く巡るように思えます。

年の瀬を迎えるに当たり、片付けねばならぬ事柄が山積し、もうちょっと時間や日数が欲しいと思うのは私だけでしょうか?

しかし、論語「陽貨第十七」に
「日月逝矣 歳不我與」(じつげつはいく としわれとともにせず)とあります。

朱熹(しゅき)の勧学文にも
「歳不我延」(としわれとのびず)とあります。

いずれも、月日は粛々と流れ、歳月は人を待たないと言う意です。

この一年、まだまだ時(とき)があるからその内に,その内にと、多くのことを先送りし、言い訳ばかりで明け暮れてきた私などは、反省すること頻(しき)りです。

だが、今年を振り返り、悲嘆に暮れる為にこの語を記すのではありません。

来年の歳旦(さいたん)にあたりでなく、正に、即今(そっこん)ただ今から、明日(みょうじつ)を期(ご)することなく、一刻、一刻を大切に、あるべき自分を求めて、精一杯精進(しょうじん)することを心する、自戒の言葉として記すものなのです。


お知らせ
十二月七日(日) 午後一時より 成道会・法話会
十二月三十一日 午後十一時四十五分 除夜の鐘


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